四方に広がる子葉が特徴のカポック。張りのある葉が元気をくれそうな人気のグリーンです。
そんなカポックの葉が垂れてぐったりとした様子にお困りではありませんか?
今回は、カポックの葉が垂れる時の主な原因と対処方法について詳しくご紹介します。
カポックの葉が垂れる原因は?葉が垂れる時の対処方法!
カポックの葉が垂れる場合、まずはよく観察してみましょう。
そして、これまでの管理方法を思い出し葉が垂れている原因を少しずつ洗い出します。
また、原因はひとつとは限りません。いくつかの原因が複雑に絡み合っている可能性もあります。
カポックの葉が垂れる原因①根詰まり、根腐れ
カポックの葉が垂れている状態で、「2年以上植え替えていない」「鉢底から根がはみ出ている」という場合、鉢内が根でいっぱいになる「根詰まり」を起こしていると考えられます。
根詰まりを放置していると鉢内の水はけが悪くなり、いくら水を与えても根がスムーズに水分や養分を吸収できなくなります。
さらに、鉢内の排水性が低下することで土が常に湿った状態となり「根腐れ」を引き起こす恐れもあるのですね。
根腐れを起こしてしまってからでは復活は難しくなります。
あわせて読みたい「カポックを大きくしたいときにすべきこと3つ」はこちら
2年以上植え替えていない場合や、鉢底から根が出ている場合は植え替えを検討
カポックの根詰まりが疑われる場合、春から秋の暖かい時期にひとまわり大きめの鉢を用意し植え替えます。
気温が15度以下の秋から冬はカポックの生長が緩慢になり、植え替え後にそのまま弱ってしまうことも考えられます。
寒い時期の無理な植え替えは控えましょう。
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カポックの葉が垂れる原因②寒さ(主に秋~冬)
室内であっても注意が必要なのが窓際です。窓の近くや玄関などは、昼間は暖かくても朝晩に想像以上に冷え込むことが多いのですね。
夜になったら窓から1~2m離すだけでも寒さ対策になります。
冬場は水のやり過ぎによる根腐れに注意!
天気予報をチェックし、最低気温が15度以下になり始めたら水やりを控え目にシフトしましょう。
カポックの生育が盛んになるのは20度以上です。15度以下になると徐々に生長が緩慢になり、同時に根が水分を吸う力も弱くなるのですね。
そのため、暖かい時期と同じ感覚で水やりをしていると鉢内が常に湿った状態となり、最悪の場合は根腐れに発展することもあるのです。
根の冷えや根腐れを防ぐためにも、秋になり気温が下がってきたら水やりは控え目にシフトしましょう。
具体定期には、土が乾いてさらに3~4日してからの水やりです。
「水やりのタイミングがイマイチ分からない…」「土の乾き具合をいちいち確認するのはめんどくさい…」
という方におすすめのアイテムもあります。それが、水やりチェッカーです。
使い方は簡単で、スティック状のチェッカーを土に差すだけ。チェッカーが土の乾き具合を測定し、水やりのタイミングを色でお知らせしてくれますよ。
さらにくわしく「カポックを冬越しさせる3つのポイントとは?【徹底解説】」はこちら
カポックの葉が垂れる原因③過度の乾燥(主に春~秋)
カポックの生長が盛んになるのが気温20度~30度ほどの暖かい時期です。
この時期は根が水分を吸う力も強いため、土が乾いたタイミングでの水やりが必要となります。
乾燥にもよく耐え丈夫なカポックですが、暖かい時期に土が乾いた状態が何日も続くと、過度の乾燥により葉が垂れてくることも。
土がカラカラに乾いている場合は水をたっぷりと与え、できるだけ風通しよく日当たりのよい場所で管理を続けます。
※ただし、気温30度以上となる真夏は直射日光による葉焼けに注意してください。また、水やり後、強光の当たる場所に置くことで鉢内の水が煮えて根を傷めてしまうことも。真夏の水やりはできるだけ涼しい時間帯におこなうのがおすすめです。
▲真夏の直射日光で葉焼けしたカポック
さらにくわしく「カポックの葉が落ちる原因と対処法をくわしく解説します」はこちら
あまりにも日光が不足すると徐々に弱々しい姿に…
観葉植物として定番となっているカポックですが、本来は日当たりのよい場所が大好きな植物です。
そのため、日当たりの良くない場所に置いたままにしていると、徐々に株が弱々しく見た目もひょろひょろしてきます。
カポックを丈夫に色つやよく育てるには日光が欠かせません。また、できるだけ風通しのよい場所に置くことで、光合成もさかんになり株が丈夫になります。
▲色が薄くなったり茎ばかりひょろひょろと伸びる場合は日光不足が原因となっている可能性
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カポックの葉が垂れる原因④病害虫
カポックの葉が垂れていて且つ、「葉の表面がベタベタしている」「葉の色がなんとなく悪い」などという場合、害虫による被害を受けている可能性があります。
下写真はカポックの葉についたカイガラムシという害虫です。
一見するとただの汚れのようにも見えますね。しかし、カイガラムシは吸汁によってカポックを徐々に弱らせます。
虫とはいえ、ほとんど動かないのがカイガラムシの特徴です。
早目の駆除で被害を最小限に抑える
見つけたら綿棒やピンセットで確実に取り除いてください。
そのまま放置した場合、最悪、株自体をも枯らされてしまうだけでなく、他の植物にまで被害が及ぶ可能性があるからです。
さらに「白い粉のようなものが付着している」「蜘蛛の巣のようなものが葉の付け根や枝まわりに付いている」などという場合も害虫による被害が疑われます。 ▲白っぽく見えるのはコナカイガラムシ
害虫を放置していると、葉の上にまき散らされた排泄物にカビが生えることで「すす病」を引き起こすこともあります。
害虫は早めに駆除することで被害を最小限に抑えることができます。
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まとめ
今回は、カポックの葉が垂れる時の主な原因と対処方法についてご紹介しました。
筆者がこれまでカポックを育ててきて感じたのは、「他の観葉植物に比べてとにかく丈夫である」ということです。
そんなカポックの調子が悪くなる場合、まずは根詰まりしていないかを確認するのがおすすめです。
丈夫なカポックは他の多くの観葉植物に比べ、生長も早く根が詰まりやすいのが特徴です。
▲新芽が変形したり葉が変色したりする場合、根詰まりしていることが多い
また、葉の表面がべとつく場合はカイガラムシが付着している可能性が高いです。 カポックはその厚みのある葉に多くの水分を蓄えています。
土が乾かないうちに次から次へと水を与え続けていると起こしやすいのが根腐れです。
特に、生長が緩慢になりはじめる秋口は水の与え過ぎによる根腐れを起こしがち。
葉が垂れている現在の気温を再確認した上で、原因と対処法を洗い出しましょう。
カポックの葉が垂れる主な原因と対処方法
根詰まり、根腐れ | 2年以上植え替えていない場合や鉢底から根がはみ出ている場合は根詰まりが疑われる。春から秋の暖かい時期にひとまわり大きめの鉢を用意し植え替えます。 |
寒さ(主に、秋~冬) | 15度以下になると生長が緩慢になる。特に、30cm以下の小さな株は寒さに注意。5度までは耐えれるカポックではあるが、観賞価値をキープするためにも最低10度は確保したい。15度以下になったら水やりは控え目にして根腐れを防ぐ。具体的には土が乾いてさらに3~4日ほどしてからの水やり。 |
過度の乾燥(主に、春~秋) | 20度以上になると生長が盛んになるた根が水分を吸い上げる速度も上がる。この時期、何日も土が乾いた状態が続くことで葉が垂れたようになることが多い。乾燥が疑われる場合、土が乾いているのを確認した上でたっぷりと水を与えて風通しのよい場所へ。 |
病害虫 | 葉がベタベタとする場合はカイガラムシが寄生している可能性大。葉の付け根や枝回りに蜘蛛の巣のようなものが付着している場合はハダニが寄生していることがある。見つけ次第、駆除。放置し続けていると枯らされてしまうことも。また、害虫がまき散らした排泄物にカビが生える「すす病」を引き起こすこともある。 |
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