てのひらを大きく広げたような葉が元気をくれそうな植物「カポック(シェフレラ)」。
生育旺盛で育てやすく、園芸初心者でも簡単に管理できる人気の観葉植物のひとつですね。
そんなカポック。伸びすぎてお困りではありませんか?
もしくは、土を使わずに水差しで楽しみたいという方も多いかもしれません。
そこで今回は、人気の観葉植物カポックを水差しで育てる方法をご紹介します。
虫が苦手な方や、できるだけ清潔に室内で植物を育てたいという方におすすめの方法ですよ。
カポックを水差しで育てる方法【手順】

では、さっそくカポックを水差しで育ててみましょう。用意するのはカポックの鉢植えと水を入れる容器だけです。
カポックを水差しで育てる 手順①適期は4月~9月
カポックを水差しするのに適しているのは4月~9月頃の暖かい時期です。も
ちろん、冬場であっても伸びすぎた茎を水差しで楽しむこともできますが、より株への負担を少なく、かつ発根しやすいのは生長期である4月~9月頃になります。
※既存の株から茎をカットし水や土に挿して増やす方法を「挿し木」といいます。
あわせて読みたい「カポックを挿し木で増やす方法を分かりやすく解説します」はこちら
カポックを水差しで育てる 手順②伸びすぎた葉付きの茎を10cm程カット

既存のカポックから伸びすぎている茎を剪定ついでにカットしましょう。できるだけ太く、しっかりとした茎の方が発根しやすいです。
茎の断面は斜めにカットすることで、より多くの水分を吸い上げられます。
カポックを水差しで育てる 手順③余分な葉を切り落とす

水に差す前に、余分な葉を切り落としておきましょう。
事前に葉を減らす理由は、蒸散による茎の乾燥を防いでより発根しやすくするためです。頂点の葉を2枚程残し、茎の下半分程度の葉は落としておきます。
植物は葉がある限り、光合成によって葉から水分を蒸発させるためです。大きすぎる葉は面積を減らしておきます。
※すべての葉をカットしても発根するようですが、あくまで筆者の経験上では1枚でも葉を残しておいた方が発根しやすかったです。ご参考までに。
カポックを水差しで育てる 手順④水を入れた容器に差す

いよいよ水差しにします。透明の容器だと発根の様子が観察できるためおすすめです。
直射日光を避けた明るい場所に置いて管理します。理由は、直射日光に当てると水温が上昇し、茎が傷んでしまうためです。
カポックを水差しで育てる 手順⑤水を毎日替える

腐敗を防ぐためにも、水はなるべく毎日替えます。
うまくいけば10日程で根っこが出てきますよ。(下写真)

茎に白いポツポツが現れ始めたら発根の予兆です。気長に発根を待ちましょう。
毎朝の観察も楽しみになりますよ。
ハイドロカルチャーに植え付けてもgood!
水差しで発根させたカポックの茎は、そのまま水差しとして育ててももちろんよいですが、ハイドロカルチャーにしても涼し気でおしゃれですよ。

ハイドロカルチャーは水耕栽培のことで、人口の土を使って植物を育てる方法です。
主なハイドロカルチャー用土は、実際は「土」ではなく人口の「石」になります。粘土を高温で焼き上げた石を「ハイドロコーン」や「ハイドロボール」とよびます。
この石は多孔質で、無数の穴に空気や水分を蓄えられるため植物の生長を助けてくれます。

ハイドロカルチャー用土にはこれらのハイドロボールやハイドロコーン以外にも、ジェルタイプや炭タイプ、カラーサンドなどさまざまです。
あわせて読みたい「100均のハイドロカルチャーってどうなの?使い方のコツも」はこちら

「植物は育てたいけど虫が苦手…」「室内でできるだけ清潔に植物を育てたい」「見た目もおしゃれな育て方がいい」
このような方にはハイドロカルチャーもおすすめです。
ハイドロカルチャーに植え付けて約半年経過したカポック

ハイドロカルチャーに植え付けて約半年経過したカポックです。(上写真)
新しい葉が展開して樹形が整いましたね。ハイドロカルチャーは基本的に容器に穴が無いため、内部の汚れを取り除くためにも半年に1回程度の植え替え(入れ替え)が必要になります。
時期的にちょうどいい季節であれば(暖かい時期)、より大きく生長させるためにこのタイミングで土へ植え替えるのもおすすめですよ。
あわせて読みたい「ハイドロカルチャーに向いている植物5選【初心者におすすめ】」はこちら
カポックを水差しで育てるメリット、デメリットは?

次に、カポックを水差しで育てるメリットとデメリットです。
「カポックをより大きく丈夫に、長年にわたり長く育てていきたい」という場合、土を使用した栽培方法がおすすめになります。
カポックを水差しで育てるメリット
・土を使用しないため、室内でも虫が湧きにくく清潔に植物を管理できる
・見た目が涼し気でインテリア性が高い
・透明の容器を使用した場合、根の生長を楽しめる
カポックを水差しで育てるデメリット
・土に比べるとどうしても生長の勢いが劣る
・植物を大きく丈夫に育てたい場合にはあまり向かない
・3日に1回は水を替える必要がある
あわせて読みたい「挿し木と水差し どっちが大きく育つ?【メリットデメリット】はこちら
まとめ
今回はカポックを水差しで育てる方法をご紹介しました。
生育が旺盛なカポックは、伸びすぎた茎にお困りの方も多いかもしれません。そんなときは、水差しやハイドロカルチャーに挑戦してみるのもおすすめです。
土を使うとどうしてもコバエやカビの心配があります。水差しであれば、その心配はほとんどいりません。
清潔に植物を楽しみたい方はぜひ、カポックを水差しで育ててみてください。
カポックを水差しで育てる方法【手順】
①適期は4月~9月【最高気温が約20度以上の時期が発根しやすい】
②葉の付いた茎を約10cmカット
③発根しやすくなるよう葉数を減らす
④水を入れた容器に茎を挿す
⑤直射日光を避けて発根を待つ(水は基本、毎日替えよう!)
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