てのひらを大きく広げたような葉が元気をくれそうな観葉植物「カポック(シェフレラ)」。生育旺盛で初心者でも育てやすいのが人気の秘密です。
でも、カポックを育てていると、「なんだか葉が茶色や黄色になってきた…」ということはありませんか?
そこで今回は、カポックの葉が茶色になる主な原因3つと対処法をご紹介します。
カポックの葉が茶色くなる主な原因3つと対処法
それでは、カポックの葉が茶色になる主な原因3つとそれぞれの対処法を見ていきましょう。
カポックの葉が茶色になる原因①「根詰まり」
カポックの葉が茶色になったり、黄色っぽくなったり、「なんとなく色味が悪い」という場合、根詰まりの可能性があります。

特に、カポックは丈夫で生育も早いため、1年に1度は植え替えなければ生長が鈍くなりがちです。
また、根詰まりにより鉢内が根でいっぱいになっていると、水分がうまく吸収できず、根腐れに発展しやすくなります。
根詰まりしているときに肥料やアンプル剤を与えると、根腐れを引き起こすことにもなりかねず、逆効果になることも。
「虫の気配はない」「寒さにも当ててない(むしろ暑い)」という場合
カポックの葉が茶色くなる原因のひとつに「葉焼け」もありますが、他の葉が問題ない場合、その可能性は低いでしょう。比較的若い葉だけが茶色くなっている場合、やはり根詰まりの可能性が高いです。
「いやいや、植え替えて1か月も経っていないけど」という場合、まだ根がしっかり活着していないことも考えられます。
その場合は風通しのよい半日陰に置き、生長が落ち着くまでしばらく様子を見ましょう。(直射日光は避ける)
鉢底から根がはみ出ているのは根詰まりサインのひとつ
「去年植え替えたばかりだし、根詰まりはしてないと思う」という場合でも、まずは鉢底をのぞいてみましょう。
もし、鉢底から根がはみ出ていれば根詰まりのサインです。ちなみに、筆者の経験上ですが、購入したての株が根詰まりしていることは非常に多いです。
そして、鉢底から根が出ていない場合でも根詰まりしていることはあります。
「土の表面に根っこが出てきた」「水やり後、水分がなかなか土に吸い込まれていかない」なども、根詰まりのサインです。
分からない場合は、鉢から取り出して見るのが手っ取り早い確認方法です。

根詰まりしたカポックをそのままにしておくと、根が十分に生長できず、葉が少しずつ黄色や茶色に変色してきます。 (下写真)

根詰まりを放っておくと徐々に葉が茶色くなり落葉し、株自体も弱ってきます。枯死を防ぐためにも、根詰まりによって葉が茶色や黄色に変色していたら、なるべく早めに対処します。
※ただし、真冬の植え替えは株へのダメージになりやすいので慎重におこないます。(なるべく暖かい場所で作業する、根鉢を触りすぎない、等)
根詰まりしたら一回り大きめの鉢に植え替える

根詰まりをそのままにしておくと、やがて株自体をも弱らせかねません。時期にもよりますが、なるべく早めに植え替えてあげましょう。
ただ、真冬の植え替えは株への負担が大きすぎるためできるだけ避けます。
下写真は、植え替えから1か月程経過したカポックです。新しく出た葉は茶色の斑点がついていません。やはり、葉が茶色くなっていたのは根詰まりが原因だったようです。

あわせて読みたい「カポック 植え替え方法と管理のコツ3つ!」はこちら
カポックの葉が茶色になる原因②「寒さ」
カポックは暑さにも寒さにも強く非常に育てやすい観葉植物です。ただ、寒さに強いとはいえ、0度以下になると葉が徐々に茶色く変色しやがて傷んで枯れます。
冬場は室内の暖かい場所で管理
生育期である春~秋は屋外で元気よく育ちますが、うっかり外に出しっぱなしにして寒さに当てることのないよう気を付けましょう。
冬場は暖かい室内へ移動し、徒長を防ぐためにもなるべく日当たりの良い場所で管理を続けます。
あわせて読みたい「カポック 枯れる原因3つとは?管理のコツを分かりやすく解説」はこちら
カポックの葉が茶色になる原因③「害虫」
カポックの葉が茶色い場合、葉の周りや株に小さな虫がついていないか確認してください。カポックにつきいやすい害虫には、「ハダニ」や「カイガラムシ」などがあります。
特に、冬場の室内は乾燥しやすい上、風通しも悪く害虫の温床になりがちです。扇風機やサーキュレーター、加湿器、葉水等で環境を整えます。
あわせて読みたい「サーキュレーターと扇風機の違い【植物に適しているのは?】」はこちら
被害を最小限に抑えるために取り除くor殺虫剤使用
これらの害虫がカポックに付くと、吸汁により葉が茶色っぽく変色し、やがて株自体を枯らせることにもなりかねません。
▲カポックの葉はベタベタする時はカイガラムシを疑う
被害を最小限に抑えるためにも、見つけたら早目に駆除しましょう。歯ブラシでこすり落とすのが基本ですが、取り切れない場合は殺虫剤を使用するのも選択肢のひとつです。
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とりあえす「オルトランDX」で害虫予防しておく!
害虫対策として効果的なのがオルトランDXという商品です。「薬剤」と聞くとハードルが上がりがちですが、株の根元に撒くだけで害虫予防ができる便利アイテムになります。

植え替え時であれば根元に規定量を撒いて植え付けるだけ。オルトランDXの成分を植物に吸収させることで、万が一、害虫がついた場合、被害を最小限に抑えてくれます。
虫が苦手な方は、この作業をしておくことをおすすめします。

※植物によって使用方法は異なります。使用方法を読んでお使いください。若干、ニオイがあるので屋外での使用をおすすめします。
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まとめ
今回は、カポックの葉が茶色になる主な原因とそれぞれの対処法をご紹介しました。
葉が変色する主な原因を3つご紹介しましたが、生長の早いカポックです。葉が茶色になる原因としてもっとも多いのは、やはり根詰まりではないかと個人的には思います。(これまでの経験上)
少なくとも年に一度、また、春先に植え替えた場合、秋には鉢内が根でいっぱいになることも少なくないのがカポックです。
株をよく観察し、最適な対処方法をみつけてください。

カポックの葉が茶色くなる主な原因3つと対処法
- 根詰まり⇒一回り大きな鉢に植え替える(真冬は避けた方が無難)
- 寒さ⇒最高気温が10度を下回るようになったら屋内へ移動(0度以下は枯れる可能性大)
- 害虫⇒取り除くor殺虫剤を使用、害虫予防として「オルトランDX」を活用するのも効果的
- 葉焼け⇒屋外の場合、真夏は直射日光を避けた半日陰へ移動させ葉焼けを防ぐ。また、日当たりのよい場所へ移動する場合は少しずつ日光に慣らす。