シェフレラ・カポックの葉が落ちる原因と復活方法【要約】
カポックの葉が落ちる主な原因は、根詰まり、寒さ、水のやりすぎによる根腐れ、葉焼け、病害虫です。古い下葉の自然落下は新陳代謝です。
【復活・予防策】
- 根詰まり:鉢底から根が出たら植え替え。
- 寒さ:冬は10℃以上を保ち、窓際や床の冷気を避ける。
- 水やり:土が乾いてからたっぷり与え、冬はさらに数日待って控えめに。
- 葉焼け:真夏は遮光する。
- 病害虫:ベタつきなどあれば早期に駆除。
初心者でも丈夫で育てやすく生育も旺盛なシェフレラ・ホンコンカポックですが、葉がパラパラと落ちるトラブルに遭遇することも。
そこで今回は、カポックの葉が落ちる原因と対処法をくわしくご紹介します。
シェフレラ・カポックの葉が落ちるのはなぜ?よくある原因6つ
根詰まり
カポックは非常に生育が旺盛です。特に、春~秋にかえての生育期は非常によく根を広げ生長します。
そのため、カポックは何年も植え替えないままでいると、鉢内が根っこでいっぱいになる「根詰まり」を起こしやすいです。
鉢底を覗いてみて、もし、鉢底から根がはみ出ていれば根詰まりしている可能性が高いです。
根詰まりをそのままにしておくと、うまく水分や養分を吸収できなくなります。


根詰まりを放置すると、「葉が変色」「葉が落ちる」「生育が鈍る」といった症状を引き起こしやすい
寒さによるダメージ
カポックが耐えられるのは0度程度までです。0度以下になると葉が落ちるだけではなく、徐々に弱って枯れてしまいます。
春から秋にかけては屋外で非常によく生長するため、
うっかり冬場の寒さに当ててしまい、葉が落ちてそのまま弱って枯れることもありえます。

寒さに強いとはいえ、本来は暖かい場所を好む。葉を落とすことなく綺麗な色つやを保ちたいなら最低10度は保ちたい。
水のやり過ぎ
乾燥には強い反面、水のやり過ぎによる多湿で根腐れを起こすこともあるカポック。
土が一週間以上湿り続けることで引き起こされるのが根腐れです。

根腐れに至ると葉が落ちるだけではなく、高確率で株自体が傷んで枯れてしまう
春~秋と同じ感覚と量で水やりしていると、根腐れに発展しやすいのが冬です。
※ただ、過度の乾燥が続くと下部の葉が落ちる
あわせて読みたい「カポックの葉が茶色になる原因と対処法を徹底解説!」
葉焼け
日光が大好きなカポックですが、気温が30度を超える真夏は直射日光により葉焼けを起こす恐れがあります。
葉焼けした場合、葉の一部が焦げたように変色し、そのままパラパラと葉が落ちることもあります。
葉焼けに気付けたら早めに置き場所を移動するか、遮光ネットを使用することで、被害を最小限に抑えることが出来ます。

古くなった下葉が自然に落ちるのは新陳代謝によるもの。適度な葉の脱落は気にしないでok!ただし、新葉が落ちるようなら要注意。
病害虫による被害
「葉の色がまばらになっている」「葉がベタベタする」「葉の付け根に蜘蛛の巣のようなものが付着している」
上記のような症状がカポックに見られる場合、ハダニやカイガラムシなどの害虫が付いている恐れがあります。

葉がベタベタとする場合はカイガラムシの可能性が高いよ。葉の裏や付け根、幹などをくまなくチェックしてみて。
小さな粒々がついていればカイガラムシの可能性があります。放っておくと吸汁により枯らされてしまいます。
見つけたら早目に駆除してください。手作業で取り切れない場合は、カイガラムシ専用の殺虫剤の活用も検討します。
あわせて読みたい「観葉植物に虫がわかない方法は?虫が苦手な方におすすめの選択肢も」
新陳代謝によるもの
古い葉が自然に落ちることは新陳代謝によるものです。
この場合は通常の現象であるため、下葉の葉が数枚落ちる程度であれば気にしないでください。

ただし、新しい葉が落ちるようなら注意が必要。置き場所や管理方法を見直してみて。
あわせて読みたい「観葉植物がすぐ枯れる人がやりがちな間違ったお手入れ3つ」
カポックの葉が落ちたときの復活方法
カポックの葉が落ちた場合、まずは原因を特定し、そのうえで適切な復活方法を実践することが大切です。
1. 根詰まりしていないか確認し、必要なら植え替える
カポックは生育が旺盛で、鉢の中が根でいっぱいになる「根詰まり」を起こしやすい植物です。
以下の症状があれば植え替えを検討
- 鉢底から根が出ている
- 水やりしても水の浸透が遅い
- 土表面に根が見えている
復活手順
- 鉢から株を取り出し、古い土を軽く落とす
- 黒く傷んだ根を切り取る
- ひと回り大きな鉢に植え替える(排水性の良い土を使用)
2. 水やり方法を見直す
葉が落ちる原因として多いのが、水のやり過ぎによる根腐れです。
春~秋(生育期)
-
土が乾いたら、鉢底から水が出るまでたっぷり与える
冬(休眠期)
-
土が完全に乾いてから2~3日後、表面が湿る程度に控えめに与える
3. 室温を10℃以上に保つ
カポックは寒さにやや強いですが、0℃付近になると葉が落ちて弱ります。
冬場は最低でも室温10℃以上を目安に管理しましょう。
- 夜間は窓から1~2m離す
- 鉢を床に直置きしない(冷気は下にたまるため)
- 鉢スタンドや断熱マットを活用する
▶カポックの冬越し方法!冬の水やり頻度や量、寒さ対策を徹底解説
4. 葉焼けを防ぐ
真夏の直射日光は葉焼けを起こし、変色や落葉の原因になります。
30℃を超える時期はレースカーテン越しや遮光ネットで調整しましょう。
5. 病害虫を駆除する
葉にベタつきや白い粒、クモの巣状の糸があればカイガラムシやハダニの可能性があります。
駆除方法
- 歯ブラシや綿棒でこすり取る
- 被害が広がっている場合は専用殺虫剤を使用
▶観葉植物の害虫対策と駆除方法!虫を防ぐために押さえておくべきポイント3つ
シェフレラ・カポックの葉が落ちるのを防ぐコツ
葉が落ちるときの対処法をご紹介します。
「1~2年に一度は植え替える」
カポックは非常に生長が早いため、少なくとも2年に一回は植え替えが必要になります。
根詰まりした状態を放置し続けることで、葉が落ちるだけではなく、根腐れも招きやすくなるからです。
水やりをした際に、「なかなか水分が土に浸透していかない」という場合も、根詰まりを起こしている可能性があります。
根詰まりしている場合は、ひと回り大きめの鉢に植え替えて様子をみましょう。

根詰まりのサイン
- 鉢底から根っこがはみ出ている
- 水やりしても水分の吸い込みが悪い
- 葉が変色している
- 土表面に根っこがはみ出ている
- 葉が下に垂れさがって張りがないetc…

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「冬場でも10度は保つ」
寒さに強いカポックですが、0度以下になると株自体が弱って枯れてしまいます。
元気な株姿を保つには最低でも10度程度は保てるように管理するのがおすすめです。
冬場でもなるべく日当たりの良い場所に置くことで、徒長を防ぎ丈夫な姿をキープします。
窓際の冷え込みに気を付けよう
日光が大好きなカポック。
冬場でもなるべく日当たりの良い場所に置いてあげたいですよね。そうなると窓際に置くことになると思います。
ただ、冬場の窓際は朝晩に冷え込みがきつくなります。夜になったら窓から1~2m程離してあげると寒さを防ぐことができます。
また、床に直接鉢を置いている場合も注意が必要です。理由は、冷気は低い位置に溜まる性質を持つから。
少し高い場所に置いたり、鉢の下に新聞紙を重ねて敷いたりするだけでも冷えによるダメージを防げます。

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「水やりは土が乾いてから」
カポックは比較的乾燥に強い植物です。
土が乾ききらないうちに水を次から次へと与えることで、根が呼吸できずに傷んで腐る「根腐れ」を招きやすいです。
また、時期によっても水やり方法は変わります。生育旺盛な春~秋にかけては、土が乾いたら鉢底から水が流れ出てくるくらいたっぷりと与えます。
逆に、生長がほぼ止まる冬場は、土が完全に乾いて2~3日程経過してからやや控えめに与えましょう。
吸いきれない程の水を与えることで、鉢内に不要な水分が停滞し根腐れだけではなく、カビや病害虫の温床にもなりえるからです。
水やり【春~秋】
- 土が乾いたらたっぷりと与える
水やり【冬】
- 土が乾いて3日程してからやや控えめに与える(表面が湿る程度、目安は月1~2回程)
水やりのタイミングが難しい冬場に便利なアイテムも

「土が乾いたかどうかを確認するのが面倒」「できるだけ枯らしたくない」
このような場合に便利なのが水やりチェッカーです。土に差しておくだけで、色で水やりのタイミングをお知らせしてくれます。
- 白⇒土が乾いている
- 青⇒土が湿っている

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葉が落ちるのを未然に防ぐ!カポック栽培のポイント3つ
室内なら南~東向きの窓際に置く
耐陰性があり観葉植物として人気のカポックですが、本来は熱帯や亜熱帯地域に自生する高木です。
そのため、明るく風通しの良い場所を好みます。室内であれば南~東向きの窓際に置くのがベストです。

十分な日光と風通しを確保することで光合成がさかんになり、丈夫で色つやの良く育つ
あわせて読みたい「南向き?北向き?うちの窓の向きは?方角別、観葉植物の育て方」
冬の水やりは土が乾いてさらに3~4日してから
水分を与えすぎることで根腐れを起こし葉が落ちることがあります。
水やりの基本は「土が乾いてからたっぷりと」。
過剰な水分を避け、鉢底に余分な水がたまらないように注意してください。

土選びも重要なポイント!水はけの良い土をチョイスすることで根腐れを防ぎ、根の生長をサポートしてくれる
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2年に1回の植え替えで根を健康に保つ
カポックは多くの観葉植物の中でもトップクラスに丈夫で生育旺盛なグリーンです。
そのため、2年以上植え替えないでいると鉢の中が根っこでぎゅうぎゅう詰めになってしまいます。

最低でも2年に1回は植え替えよう。植え替えることで根の成長を促進し、葉が落ちることなく健康な状態を維持できる
あわせて読みたい「室内に置いてはいけない観葉植物はある?小さな子供やペットのいるお家での注意点」
まとめ
カポックは初心者でも育てやすい丈夫な観葉植物です。ただ、丈夫であるからこそ生育も旺盛。
放っておくと、いつの間にか鉢が根っこでいっぱいになる根詰まりを起こしやすいです。
「なんとなく葉の色味が良くない」
「株の下あたりの葉が落ちるようになった」
「新しい葉に何となく張りがない」
このような場合、まずは株の様子をよく観察し、
- 「水をやり過ぎていないか(やらな過ぎていないか)」
- 「根詰まりしていないか」
- 「寒さに当てていなかったか」
の3つを確認してみてください。

どれも当てはまらないという場合、病害虫によるダメージを受けていることも考えられる
葉が落ちる主な原因【3つ】
- 根詰まりしている
- 寒さによるダメージ
- 水のやり過ぎ
- 葉焼け
- 病害虫
- 新陳代謝によるもの
葉が落ちる時の対処法
- 1~2年に一度は植え替える
- 冬でも10度は保つ
- 水やりは土が乾いてから(冬は土が乾いて3日してから)
葉が落ちるのを未然に防ぐ!栽培のポイント3つ
- 室内なら南~東向きの窓際に置き十分な日光と風通しを確保すること
- 冬の水やりは土が乾いてさらに3~4日してから表土が湿る程度に済ませる
- 最低でも2年に1回程度の植え替えで根を健康に保つこと
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