ウンベラータ 剪定の方法を分かりやすく解説します!

剪定で出たウンベラータの枝 観葉植物
この記事は約10分で読めます。

曲がりくねった幹と大きなハート型の葉が人気の観葉植物「フィカス・ウンベラータ」。一鉢置くだけで、室内を爽やかな雰囲気に変えてくれる定番のインテリアグリーンです。

でも、育てているうちに大きくなり過ぎて困ってはいませんか?

「ウンベラータを育てているうちに枝が伸びて大きくなりすぎてしまった」

「ウンベラータの樹形を整えるためにはどうしたらいい?」

そこで今回は、フィカス・ウンベラータの剪定の方法を分かりやすく解説します。

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ボタニカルライター。農業高校で園芸を専門に3年間学ぶ。現在は熱帯原産の観葉植物を中心に自宅で100種類ほど植物を育成中。主に観葉植物に関するお役立ち情報を発信中!

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ウンベラータの剪定方法を解説します【超簡単!】

まずは、ウンベラータの剪定の手順をご紹介します。

ウンベラータ 剪定の手順①「適期は4月~9月頃」

ウンベラータの剪定に適しているのは生長期である4月~9月頃にかけてです。生長が緩慢な冬場の剪定は株の回復力も弱いため避けます。

ウンベラータの剪定にもっともおすすめなのは5月~6月頃。特に、剪定は適期におこなうことで、失敗(枯死)を防ぐことができます。

ウンベラータ 剪定の手順②「枝をカットする」

清潔なハサミで余分な枝をカットします。高くなり過ぎたのであれば余分な高さの枝をカットしましょう。

樹形を整えたいのであれば、剪定後の生長を予想しつつ、好みの部分からカットします。うまくいけば、葉の付け根から新しい芽が2つ出てくるでしょう。 (主にカットした枝の近くから枝分かれする)

葉は3~4枚程残すのがおすすめです。ちなみに、すべての茎、葉をカットし幹のみにする剪定方法を「丸坊主」といいます。

ウンベラーターの白い樹液には触らない!

ウンベラータを剪定する際、切り口の断面から白い樹液が滲み出ます。これはゴムの原料となるラテックスを含む樹液です。

ウンベラータ

皮膚に付着するとかぶれることがあるため、触れないように気を付けましょう。特に、ゴムアレルギーをお持ちの方は手袋を装着して白い樹液が直接皮膚に付着しないようにします。

この樹液は枝の断面だけではなく、葉の断面からも滲み出てきます。

ウンベラータ

剪定で出たウンベラータの枝を使って挿し木で増やすこともできます。

さらに詳しく見る「ウンベラータ 挿し木の方法をくわしく解説します【超簡単!】」はこちら

ウンベラータ 剪定の手順③「風通しの良い半日陰で管理」

剪定によって多くの葉を失ったウンベラータは、剪定前よりも水の吸収が遅くなります。そのため、剪定からしばらくは、土が乾いてからやや控えめに、様子をみながら水を与えるようにしましょう。

脇芽が出てきて生長が落ち着いたら、徐々に通常の管理に戻します。


ウンベラータの剪定を成功させるコツとは?

次に、ウンベラータの剪定を成功させるコツをご紹介します。やるからにはできるだけ失敗したくないですよね。万が一、剪定によって株に大きな負担がかかってしまった場合、枯らすことにもなりかねません。

剪定のコツをつかんでウンベラータの剪定を成功させましょう。

ウンベラータの剪定のコツ①「5月~6月頃が失敗しにくい」

ウンベラータの剪定を成功させる上でもっとも重要なのが適期におこなうということです。 この時期は生長期初期にあたるため、剪定後の回復も早いでしょう。

ウンベラータの剪定のコツ②「生長が落ち着くまでは休ませる」

剪定後のウンベラータは大きなダメージを受けた状態に変わりありません。人間でいえば手術後です。いきなり直射日光や強い光の下に出すことは、「手術直後に激しい運動をさせる」のと同じくらい負担になります。それどころか、弱ってそのまま枯れることにもなりかねません。

剪定後のウンベラータは強い光を避け、なるべく風通しの良い半日陰でゆっくり休ませてあげましょう。

半日陰って?

具体的には、

  • 日光の当たっている場所のすぐ隣の陰
  • 木漏れ日のような日が当たったり当たってなかったりする場所(ルクス値は、約10000~15000)

などを、「半日陰」や「明るい日陰」といいます。

こもれび

ウンベラータの剪定のコツ③「水やりは今までよりもやや控えめに」

剪定によって葉の多くを失っているウンベラータは、剪定前よりも水分を消費する力が無くなっています。

つまり、剪定前と同じ感覚で水を与えていると吸いきれずに残った水分が根を傷めて根腐れを引き起こすこともありうるということです。

そのため、剪定後のウンベラータは、土がしっかりと乾いたのを確実に確認してから、気持ち控え目に水を与えるのが無難です。

一週間以上土が湿っていないようにしましょう。(根腐れしやすくなるため)

あわせて読みたい「虫の心配不要!ウンベラータを楽しむならフェイクグリーンもアリな理由」はこちら

 

ウンベラータを剪定する【経過レポート】

次に、筆者が育てているウンベラータの生育記録です。剪定前、剪定後の生育の経過をご覧ください。

ウンベラータの剪定を実施【2021/6/17】

ウンベラータ

こちらは剪定前のウンベラータです。このまま育ててもいいのですが、剪定して枝分かれさせ、横にボリュームを出したいと思います。

ウンベラータを剪定する上でもっとも重要なのが「適期におこなう」ことです。では、さっそく枝分かれさせたい箇所からカットし剪定てみましょう。(ドキドキ…)

ウンベラータの葉

はい。剪定で切り落としたウンベラータの葉です。これは、もったいないので挿し木にしてみようと思います。

そして、剪定後のウンベラータはこんな感じ。(下写真)

剪定後のウンベラータ

切り口からウンベラータの白い樹液が出ているのが分かりますか?これは触らないようにします。

ウンベラータの樹液は無理にふき取らず、乾かすことでかさぶたのようになるそうです。心配なら癒合剤を活用して雑菌から守ります。(今回はこのまま乾燥させます)

しばらくは水のやり過ぎに気を付けつつ、風通しの良い半日陰で様子をみましょう。うまく脇芽がでてくれるでしょうか。

ウンベラータの剪定から約2週間経過【2021/7/5】

ウンベラータの剪定をしてから2週間程経ちました。うまく脇芽が出てくれたでしょうか。

脇芽が出たウンベラータ

紅い新芽が2個出ています!よかった。

水やりの管理を楽にするため、水やりチェッカーを活用することにしました。

土に挿すだけで色で水やりのタイミングを教えてくれる便利アイテムです。これで水のやり過ぎによる失敗を防ぎます。

青⇒水分が足りている

白⇒乾いている


 

ウンベラータの剪定から約2か月経過【2021/8/6】

ベランダの日陰に置いて管理を続けていました。ここ1か月でどんどん新しい葉が展開し、かなりボリュームが出ましたよ。

剪定から2か月経過したウンベラータ

今年はかなりの猛暑のため、連日35度以上の日が続いていますが、直射日光を避けていたところ、どんどん葉を増やしこんな感じになりました。

また、水やりは水やりチェッカーが白になっていたらたっぷりと。やはり、このアイテムはかなり便利です。

まだまだ新芽が出続けています。やはり、剪定して枝分かれさせると株にボリュームが出ます。

ウンベラータの剪定から3か月経過【ー】

随時更新予定!

ウンベラータを枯らさない!管理のコツ3つ

最後に、ウンベラータを枯らさないための管理のコツを3つにまとめてご紹介します。ぜひ、ご参考にされてください。

ウンベラータを管理のコツ①「日当たりの良い場所に置く」

暖かく日当たりの良い場所を好むウンベラータ。自生地でのウンベラータは、気根を絡ませながら2m以上にもなります。そのため、春から秋にかけての暖かい時期は、屋外で十分な日光に当てながら育てるのが丈夫に育てるコツです。

また、冬場は寒さをしのぐために室内へ取り込むことが増えますが、その場合も、日当たりの良い場所に置くことで徒長を防ぎます。

日光不足が続くと、ウンベラータの葉は黄色っぽく変色し、やがて落葉します。

真夏の直射日光には注意!

高温になる真夏の直射日光は、いくら日光をこのむウンベラータでも葉を傷めることがあります。様子を見て、葉が焦げて葉焼けするようであれば日陰に移動します。

心配な場合は、30度を超えるような日は日陰に置くのが無難です。

葉焼け

ウンベラータを管理のコツ②「水やりは土が乾いてから」

ウンベラータの水やりで気を付けるのは、「土が乾いてから」おこなうことです。また、時期によっても水やりの方法は微妙に異なります。

春~秋 ウンベラータの生長期(4月末~10月上旬頃)

・土が乾いたら鉢底から水が流れ出るくらいにたっぷりと与える(夏場は早朝か夕方~夜におこない根が熱で傷むのを防ぐ)

・春から晩夏にかけては置き肥に加え、1か月に1回程、ハイポネックス(液肥)を薄めて水とともに与えてもok

置き肥
冬場 ウンベラータの休眠期

・土が乾いて2~3日程してからやや控えめに水を与える(暖かい時間帯がよい)

・一週間以上土が湿っていると根腐れを起こす可能性があるため気を付ける

ウンベラータを管理のコツ③「5度以上を保つ」

ウンベラータの原産地は主に熱帯アフリカ。そのため、日本の冬の寒さによるダメージを受けやすいです。最低でも5度以上は保つように管理することで枯死を防ぎます。

室内で管理する場合は日当たりの良い窓際にウンベラータを置くことが好ましいものの、冬場の窓際は朝晩、想像以上に冷え込みます。

ウンベラータの冬越しには置き場所にひと工夫が必要!

そのため、夜になったら、窓から1~2m程ウンベラータの鉢を離してやるだけでも、寒さを緩和できるでしょう。また、鉢を直接床に置くのもウンベラータを寒さで弱らせる原因となります。

植物棚やプランターラック、何も無ければ雑誌や新聞紙を重ねて敷いた上に鉢を置くだけでも、寒さ対策には効果的です。

鉢スタンド
鉢スタンドを活用して寒さを防ぐ!

あわせて読みたい「観葉植物の棚 室内をもっとおしゃれに!【おすすめ10選】」はこちら

まとめ

今回は、ウンベラータの剪定方法をくわしくご紹介しましたが、いかがでしたか?

「剪定」というと、なんだかハードルが高く感じがちですが、実は超簡単。伸びすぎた樹形を調整するだけではなく、剪定後の姿を想像しながら枝を切るのも楽しそうですよ。

今回の記事をご参考に、ぜひ、ウンベラータの剪定に挑戦してみてくださいね。

ウンベラータの剪定【手順】
  1. 適期は4月~9月頃
  2. 余分な枝をカット
  3. 風通しの良い半日陰で管理
ウンベラータのその他記事

「ウンベラータ 葉が落ちる原因と対処方法【徹底解説!】」はこちら

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