暖かい環境が保たれていれば、冬でも花を咲かせてくれる鉢花「ハナキリン」。
ハナキリンには株姿を保つために剪定が欠かせませんが、その際に出た葉茎を利用して挿し木で増やすこともできます。
今回は、ハナキリンの挿し木の方法をくわしくご紹介します。
ハナキリン 挿し木のやり方をくわしく解説します【花麒麟】
それでは、ハナキリンの挿し木方法をご紹介します。
ハナキリンの挿し木 手順①「適期は5月~6月頃」

ハナキリンの挿し木に適した時期は、5月~6月頃です。この時期に挿し木することで、失敗しにくくなります。
梅雨挿しがおすすめ
「梅雨挿し」という言葉を知っていますか?
植物を挿し木で増やす場合、暖かく湿気が一定に保たれた環境が成功のコツです。
つまり、梅雨時期は挿し木にピッタリな時期といえます。そのため、「梅雨挿し」とよばれているのです。
ハナキリンの挿し木 手順②「茎を5~8cm程カット」
清潔なハサミでハナキリンから茎を5~8cm程切り取ります。その際に、切り口からハナキリンの白い樹液が滲み出てきます。

この樹液に触れると皮膚がかぶれることがあるので、触らないように注意します。
ハナキリンの挿し木 手順③「切り口の樹液を水で流す」

ハナキリンの樹液には切り口を塞ぐはたらきがあります。切り口が塞がると発根しにくいので樹液は水で軽く流しておきましょう。
ハナキリンの挿し木 手順④「切り口を乾燥させる」
カットした茎は切り口を乾燥させることで、発根を促します。
また、乾かすことで切り口からの腐敗も防ぎます。
ハナキリンの挿し木 手順⑤「挿し床を用意」
乾燥させたハナキリンの茎を挿すための鉢と土を用意します。
大きすぎる鉢だと水の管理が難しいため、小さめの鉢(2号程度)が望ましいです。(水がなかなか乾かず挿し穂が腐りやすい)

土は多肉植物用のものや、赤玉土(小粒)・鹿沼土(細粒)・川砂・バーミキュライトなどがよいでしょう。

清潔で水はけのよい土が望ましいです。鉢底石を入れたら用土を鉢の7割程入れます。

挿し木に適した土の条件3つ
1.清潔である
2.肥料分を含まない
3.水はけがよい
ハナキリンの挿し木 手順⑥「茎を土に挿す」

乾いた土に切り口を乾燥させたハナキリンの茎を挿します。
茎を傷めないよう、あらかじめ割りばしで穴を空けてから茎を挿すのがおすすめです。
ピンセットを使ってもok。
ハナキリンの挿し木 手順⑦「半日陰で管理」

直射日光を避けた半日陰に置きます。10日程経ったら土が湿る程度に控え目に水を与えます。
うまくいけば、1~2か月程度で発根するでしょう。
さらにくわしく「ハナキリンの育て方を解説します【水やりのタイミングなど】」はこちら
挿し木で増やす!ハナキリンの生育記録
最後に、筆者が育てているハナキリンの生育記録です。
挿し木にしたハナキリン【2021/5/10】

多肉植物用の土に挿したハナキリンの挿し穂です。ベランダの風通しのよい半日陰で管理します。
10日後に水を与える予定です。
挿し木にしたハナキリン【2021/6/9】
ハナキリンを挿し木にして約1か月経ちました。

大きな変化はありませんが、触れると少し抵抗を感じるようになってきました。土が乾いたタイミングでたっぷりと水やりします。
挿し木にしたハナキリン【2021/9/12】

いつの間にか少し葉数が増えたハナキリンの挿し木です。暑さも落ち着き、ここからもうひと生長してくれるでしょうか。引き続き、土が乾いたら水やりします。
10度を下回ると枯れてしまう可能性が出てくるので、最高気温が15度以下になってきたタイミングで室内に移動させる予定です。
寒さに耐えるハナキリンの挿し木【2022/1/20】
9月に比べてまた2~3枚ほど葉が増えましたね。
そしてなんと、うっかりベランダに出しっぱなしにしていたのに気づいて慌てて室内へ移動させました…。
外の気温は最低5度程度。幸い、簡易ビニール温室に入れていたためなんとか枯れずに済みました。危ない。
このまま冬を越してくれるでしょうか。小さいので心配ですね。
さらにくわしく「ハナキリン 冬の管理方法のポイント3つとは?」はこちら
いつの間にか開花していたハナキリンの挿し木【2022/3/8】
急に暖かくなってきた3月。ふと、ハナキリンの挿し木を見ると開花している!!
まだまだ小さいので開花はずっと先だと思っていたので油断していました。
小さいながらも頑張って花を咲かせてくれたのですね。本当に健気な植物です。
今後もできるだけ暖かく日当たりのよい場所に置いて管理を続けます。暖かくなってきたらまた屋外に置く予定です。
今年は冬に室内に移動するのを忘れないようにします。そして、挿し木でもうまくいけば一年目で花を咲かせてくれるようです。
2個目の花が開花したハナキリンの挿し木【2022/4/23】
4月に入ってかなり暖かくなりました。花も2個目が開花!
最低気温が15度以下にならない日も増えてきたので、屋外に移動しました。まだ少し早いかもですが、最低でも10度以下にならなければ大丈夫でしょう。
できるだけ日光と風に当てる方が株の生長もよくなるはずです。葉数も先月より増え、緑色も鮮やかになってきましたね。
すっかり独り立ちしたハナキリン【2022/10/23】
さて、挿し木してから1年半ほど経過しました。すっかり一人前ですね。
こんな感じで、基本は切って挿すだけで簡単に増やせるのがハナキリンです。
まとめ
今回は、ハナキリンの挿し木方法をくわしくご紹介しました。
ハナキリンは剪定で出た茎を利用して簡単に増やすことが可能です。ぜひ、適期である5月~6月頃に挑戦してみてくださいね。
ハナキリンの挿し木方法
①適期は5月~6月頃
②茎を5~8cm程カット
③切り口の樹液を水で流す
④切り口を乾燥させる(数日)
⑤挿し床を用意
⑥茎を土に挿す
⑦半日陰で管理
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