「素焼き鉢のカビを予防するための対策を知りたい」
「室内で育てている植物の素焼き鉢にカビが生えた…」
室内で管理している素焼き鉢にカビが生えたらいい気持ちはしませんよね。今回は、このような方のために素焼き鉢にカビが生えた時の対処方法と、カビの予防法をご紹介します。
素焼き鉢にカビが生えた時の対処方法とは?
素焼き鉢に生えたカビは見た目だけの問題ではありません。被害を拡大させないためにも、なるべく早めに対処するのが望ましいです。
素焼き鉢のカビ対処方法 手順1「一旦、屋外に出す」
カビの胞子は目に見えない程小さく、知らないうちに飛散します。そのため、胞子が室内に飛散する可能性があるため、作業は室内ではなく屋外でしましょう。

カビの胞子が人の体内に入り、アレルギーや喘息などの健康被害を引き起こすことも十分に考えられます。
素焼き鉢のカビ対処法 手順2「漂白剤or消毒用エタノールを用意」

素焼き鉢には、「目に見えない穴」がたくさんあいています。
そのため、表面だけカビを落としても内部にまでカビの根が入り込んでいることも少なくありません。
カビを取り除いて乾燥させるだけではなく、漂白剤や消毒用エタノールを使用し、しっかりと除菌するのがおすすめです。
漂白剤(カビ取り洗剤)でカビをとる場合
カビ取り剤を吹きかけてしばらく置きます。汚れが落ちたら乾燥させて、消毒用エタノールをスプレーしましょう。
消毒用エタノールでカビをとる場合
消毒用エタノールを直接カビに吹きかけます。植物にかからないように気を付けましょう。事前にアルミホイルや紙でくるんでおくのがおすすめ。

素焼き鉢のカビ対処法 手順3「ふき取るorこすり落とす」
そのあと、ティッシュやキッチンペーパーなどで汚れをふき取りましょう。
取り切れない場合は使用済みの歯ブラシを使用して軽くこすります。

水で洗い流したり、水を含ませたティッシュでカビをふき取るのは避けてください。
理由は、カビの好む水分(湿気)を与えることになるからです。
強くこすっても白いものが落ちない場合は?
ブラシで素焼き鉢を強くこすっても白いものが取れないという場合、「白華現象」の可能性があります。
白華(はっか)現象とは、コンクリートやモルタルの中に元々ある「水酸化カルシウム」が、水分や霜に溶け出して二酸化炭素に反応し、「炭酸カルシウム」となって白い粉となる現象のことです。
そして、白華現象は素焼き鉢でも起こることがあります。
素焼き鉢に含まれる水酸化カルシウムが水やりの際の水分に溶け出し、鉢の表面ににじみ出て空気中の二酸化炭素に反応すると考えられます。
特に、素焼き鉢は多孔質のため、他の鉢よりも白華現象が起きやすい傾向にあります。
白華現象によって生じた炭酸カルシウムは、そのままにしておいても無害です。ただ、見た目が気になるという方もいるでしょう。
白華現象が起こりやすいのは湿気が高くなる梅雨時期や、気温の下がる冬場です。
白華現象を完全に阻止するのは困難ですが、素焼き鉢に白っぽいものが現れていたら、早目に取り除くことで美観を保つことができます。
素焼き鉢のカビ対処法 手順4「乾燥させる」

表面のカビがおちても、目に見えない奥にカビの胞子が残っています。そのまましばらく風通しのよい場所で乾燥させましょう。
※消毒関連製品の説明をよく読み使用してくださいね。
素焼き鉢のカビ取りをしてからさらに3日経ちました。(下写真)

カビ取りした箇所としていない箇所がくっきり分かります。
カビは植物の置き場所を見直すきっかけにも…
風通しのよくない場所に置き続けることでカビが繁殖しやすくなります。
「カビが生える⇒風通しがよくない⇒植物にも悪影響」
植物のためにも、置き場所を見直すのもひとつの選択肢かもしれません。
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素焼き鉢のカビ、予防方法とは?
素焼き鉢は鉢全体に目に見えない小さな穴が開いています。そのため、鉢自体が水分を吸い込むのです。素焼き鉢に水やりすると、鉢の色が水分で変わるはずです。
そのため、特に暖かい室内で管理している場合は蒸れやすく、カビが繁殖するための好条件となります。
カビは、「70%以上の湿度」「25度~28度の温度」「栄養分(植物の肥料)」の3点が揃うと増殖します。
つまり、素焼き鉢のカビを予防するには、この3点をなるべく避けることが必要です。
素焼き鉢のカビ予防方法①「過度な水やりをしない」
カビにとって水分は必須です。そのため、植物が吸収しきれない程の水やりは、素焼き鉢に長く水分を滞らせます。
特に、冬場は要注意!
春~夏の生育期と比べ、冬場は植物の吸水力が弱まっています。そのため、必要以上の水やりは鉢内の高湿状態を持続させることに。
さらに、暖房で室内が暖まっていると一気にカビが増殖します。(高温多湿)
植物への水やりは、鉢内がしっかり乾燥し水気がなくなってからにしましょう。
また、受け皿に溜まった水はその都度捨てるようにします。
水やりチェッカーが便利!

水やりのタイミングが分かりにくくなるのが冬場。そのため、冬に水をやりすぎて植物を枯らしてしまう方が非常に多いです。
そのような場合に管理を楽にしてくれるのが水やりチェッカー。土に挿すだけで水やりのタイミングを色で教えてくれます。
カビ対策と根腐れ対策の両方ができるのでおすすめですよ。
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素焼き鉢のカビ予防方法②「空気を動かす」
カビが好む湿気は動かない空気に溜まります。そのため、風通しの悪い室内はカビにとって好条件です。
特に、窓を閉め切った冬場の室内は、暖房も効いて暖かくなっており、カビにとってはこちらも好条件。
サーキュレーターで空気を動かす
そこで、サーキュレーターや扇風機をうまく活用し、室内の空気を動かしてあげることがカビ予防につながります。
水やりした後に、サーキュレーターでふんわりと風を当ててあげるとよいでしょう。サーキュレーターを使用する場合は、壁に向けてサーキュレーターを回します。
直接風を当てるのではなく、なるべく間接的に柔らかい風が植物に当るようにするのがコツです。

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素焼き鉢のカビ予防方法③「肥料を与えすぎない」
植物への肥料は、実はカビにとっても栄養となります。
その他にも、ホコリ・食べかす・人の垢などの汚れもカビにとっての餌になりえます。その植物に合ったタイミングで適切な量の肥料を与えましょう。
特に、冬場は植物の生長が緩慢になります。冬場の肥料は必要のない場合が多いので、再度、肥料の与え方を見直すのもカビ予防につながるでしょう。
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まとめ
今回は素焼き鉢にカビが生える原因と対処法、対策までご紹介しました。
鉢植えにカビが生えると、見た目以外にも、健康被害や植物へのダメージなどが懸念されます。できるだけ早めに対処し、カビが生えにくい環境に整えましょう。
素焼き鉢に生えたカビの取り方
・素焼き鉢にカビが生えたら洗浄プラス消毒し、その後乾燥させる
・カビの餌となる水は使用しない
素焼き鉢のカビを予防する方法
・「過度な水やりをしない」
・「風通しをよくする(空気を動かす)」
・「栄養を与えすぎない」
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