・最低10℃を保つ(理想)※5℃以下は危険
・水やりは「乾いて+3日」で控えめに
・明るい場所で徒長を防ぐ
個性豊かで種類も豊富なピレア。生育旺盛で、春から秋の暖かい時期にはどんどん生長する非常に育てやすい観葉植物のひとつです。
そんなピレアは観葉植物の中でも寒さには比較的強いのが特長です。
とはいえ、熱帯地方原産のピレアは、うっかりしていると冬に弱らせてしまうことも多いです…。

そこで今回は、ピレアの美しい株姿を保ちつつ、厳しい冬を乗り越えるためポイントを3つにまとめてみたよ!
ピレアの冬に起こりやすいトラブル5つと対処法

冬のピレアは、生育が緩慢になるぶん環境の変化に敏感になります。
寒さ・乾燥・水の与えすぎなど、ちょっとしたミスがトラブルにつながることも…。
ここでは、冬によく見られる症状と原因、対処法をまとめて紹介します。
葉が落ちる(寒さ or 過湿が原因)
ピレアの葉がパラパラ落ちる場合は、
・夜間の冷え込み(10℃以下)
・水の与えすぎ(根腐れ初期)が主な原因です。
対処法
- 夜は窓から 1~2m離す
- 床置きは避け、冷気の影響が少ない場所へ
- 水やりは「乾いて+3日」を徹底
- 濡れた土が何日も乾かない場合は土が劣化している可能性 → 春に植え替え
葉先が茶色くなる(乾燥 or 低温)
葉の縁や先端が茶色くカリカリになるのは、空気の乾燥+冷え込み の組み合わせが多いです。
冬の室内は暖房で湿度が30%以下になることもあり、葉が傷みやすくなります。
対処法
- 葉水を週2~3回(裏側も軽く)
- 加湿器 or 水を入れたトレイで湿度アップ
- サーキュレーターで空気を循環
- 夜間の窓際は避ける
株がしおれる(根が冷えて吸水できない)
冬にしおれるのは、根が冷えて水を吸えなくなる“低温ストレス” が多いパターン。
特に夜の水やりはNG。土の中が冷えると、根が動けなくなってしおれてしまいます。
対処法
- 水やりは必ず 日中に
- 常温の水を使う
- 鉢を床から5~10cm高くする(冷気対策)
- 暖房の風が直接当たらない場所へ
茎がひょろひょろ伸びる(徒長)
冬の日照不足で一番多いのがこれ。
ピレアは本来日光を好むため、光が不足すると、茎が細く・間延びして・上に伸びる → 徒長 してしまいます。
対処法
- 南~東向きの明るい窓際へ
- 植物育成LEDライトを追加
- 風通しをよくして蒸れ防止
- 春になったら切り戻しで形を整える
土がずっと湿っている(根腐れのサイン)
冬は蒸発量が減るため、土が乾きにくくなります。
水やりを減らしても湿り続ける場合は、根が弱って吸水できていない 可能性があります。
根腐れの兆候
- 土がずっと湿っている
- 葉が黄色くなる
- 下葉から傷む
- 茎がぐらつく
- 土から酸っぱい匂いがする
対処法
- 土が乾くまで断水
- 暖かい部屋で管理(15℃以上が理想)
- 状態が悪い場合は、春に根を整理して植え替え
- 水やりチェッカーを利用して過湿予防
ピレアを冬越しさせる3つのポイント
ポイント①10度は保つ

ピレアが耐えられるのは5度程度までです。ただ、これは枯れないための最低温度といえます。
ピレアの魅力である美しい葉を保つためには、最低でも10度は保つのが理想的でしょう。
室内であっても窓際の冷え込みには要注意!

室内であっても油断は禁物です。特に、ピレアは日光を好むため、鉢を窓際に置いている方も多いでしょう。
冬は夜になったら、
- 窓から1~2m離しできるだけお部屋の中心近くに置く
- 床に直接置かない(できるだけ床から少し離れた場所に置く)
- 夜間の水やりは朝晩に根を冷やす恐れがあるため控える
などのポイントに気を付けましょう。

冬の窓際は朝晩に急激に冷え込むことが多い。冷気は下へ下へと溜まる性質を持つから、すこし高さのある場所に置くのも寒さ対策には効果的だよ。
ポイント②水やりは控え目にシフト

ピレアは15度以下になると徐々に生長が緩慢になります。
そのため、暖かい時期と同じ感覚で水やりを続けた場合、根が吸いきれずに残った水分が根を傷ませて根腐れを引き起こす可能性が高まります。
そのため、冬場は水やりを控え目にシフトすることが必要になります。水やりを控え目にすることで、樹液濃度を高め耐寒性を確保することができるのですね。
水やりチェッカーを活用して根腐れを防ぐ

「冬の水やりで失敗しがち…」「冬場は水やりのタイミングが難しい…」
このような場合に重宝するのが水やりチェッカーです。スティック状のチェッカーを土に挿しておくだけで、水やりの最適なタイミングを色でお知らせしてくれます。

土が乾いてれば白、濡れていれば青と一目瞭然。
冬場の場合は、チェッカーが白になって2~3日ほどしてからたっぷりと水を与えます。
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ポイント③明るい場所に置く

耐陰性が強く室内でも育てられる観葉植物として知られるピレアですが、本来は日光を非常に好む植物です。
冬場であってもできるだけ明るい場所におくことで、間延びを防ぎ、丈夫な株を保つことができます。
室内なら南~東向きの窓際がベスト

光線不足が続くことで、葉と葉の間隔が伸びてひょろひょろになる「徒長(とちょう)」を起こします。
徒長すると、観賞価値が下がるだけではありません。株自体が弱々しくなり、ちょっとした環境の変化でダメージを受けやすくなります。

なかなか日当たりの良い場所が見つからない…って場合は、太陽光に似た光を照射できる「植物育成LEDライト」を使うのも選択肢のひとつ。また、風通しのよい場所におくことで根腐れや病害虫を防ぐことができるよ。
ま窓を閉め切りがちな冬場は、小型の扇風機やサーキュレーターを活用するのがおすすめです。

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冬のピレアの水やり方法は?

冬は熱帯地方が原産のピレアにとって成長が遅くなり、水の需要が低下する時期です。

暖かい時期と同じような頻度で水やりをしていると、高確率で根腐れを起こしてしまうんだ…。
生育が鈍る冬は土が乾いてさらに3、4日ほど経ってからおこなうのがコツ
冬季は植物の成長が緩慢なため、土が乾燥しにくくなります。
冬の水やりは土が乾いてさらに3日ほど経ってから、土の約1/3が湿るくらいの量で与えましょう。

指を土に3センチほど差し込んで湿り気を確認し、湿気を感じなければ土が乾いたサイン。土の乾き具合がイマイチ分からない…って場合は、水やりチェッカーがあると便利!
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時間帯は日中がベスト。根を冷やさないよう常温の水を使おう
冬の水やりは日中に済ませておくのが安心です。
夜間に水やりした場合、吸いきれずに残った水分が朝晩の冷え込みによってさらに冷やされ、根を傷めてしまう恐れがあります。

水やりに使う水は常温のものがベスト。冬は生育が緩慢になるから肥料も基本不要。吸いきれないほどの肥料は、逆に根を傷める原因になるから気を付けてね。
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空気が乾燥しがちな冬の室内では葉水も重要!

冬の室内は想像以上に空気が乾燥します。
空気が乾くと葉が傷みやすくなるだけでなく、ハダニやカイガラムシなどの害虫が湧きやすくもなります。
霧吹きで葉の裏を中心に、ときどき水を吹きかけてやることも必要です。

室内で沢山の観葉植物を育てている場合、何度も霧吹きしていると手が痛くなる…。そんな時はワンプッシュで長く噴射できるスプレー容器があると便利だよ。

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ピレアの冬越しFAQ(10問)
Q1. ピレアは何度から枯れる?冬に最低どれくらいの温度を保べば良い?
A1. ピレアは種類にもよりますが、一般には5℃前後が耐寒限界と考えてください。ただしこれは「完全に枯れない最低ライン」で、葉の美しさや生育を保つには最低でも10℃を保つのが理想です。夜間の窓際など局所的な冷えでダメージを受けることが多いので、寒さ対策(窓から離す・床置きしない・室内中心に移す)を行いましょう。
Q2. 冬の水やりはどう変えればいい?頻度と量の目安を教えて。
A2. 冬は生長が鈍るため水の吸い上げが遅くなります。土が乾いてからさらに2〜4日置いてから与えるのが基本。量は土全体を濡らす程度で、鉢底から水が流れ出るほど大量に与える必要はありません。ポイントは「土表面だけで判断せず、指を3cm差して湿り具合を確認する」こと。夜間の水やりは根を冷やすので避け、日中(午前〜昼)に行ってください。
Q3. 冬でも肥料は与えていい?与えるならいつ?
A3. 冬は生長が止まる時期なので、基本は与えないでください。肥料成分が土中に残り根を傷めるリスクがあります。与えるとしたら春の生育再開(気温が安定して15℃以上になった頃)から、薄めの液体肥料を回数を減らして与えましょう。
Q4. 冬に葉が落ちてきた。原因とすぐにできる対処法は?
A4. 主な原因は低温ストレス(冷え)と過湿による根腐れです。まずは鉢の置き場所を室内の暖かい場所へ移し、水やりを止めて土の乾き具合を確認します。葉が大量に落ちて株が弱っている場合は、暖かい室温(15℃以上)で乾燥気味に管理し、春まで持ちこたえられるか観察します。根腐れが疑われる場合は春に一度土を確認し、傷んだ根を切る植え替えが必要です。
Q5. 窓際に置いても良い?窓からどれくらい離すべき?
A5. 日当たりを求めるなら窓際は魅力的ですが、冬はガラス面で冷えが強くなります。夜間は窓から1〜2m以上離すか、窓と鉢の間に断熱になるもの(厚手のカーテンや段ボール)を挟むなどして冷気を遮断しましょう。昼間は日差しが強ければ窓際でもOKですが、夜は特に注意してください。
Q6. 冬に徒長(ひょろひょろ)したらどうすれば良い?剪定のタイミングは?
A6. 冬の徒長は光不足が原因です。まずは明るい場所へ移すか育成ライトを使うのが先決。剪定(切り戻し)は暖かく成長が再開する春以降(気温が安定して15℃以上)に行うのが安全です。早めに切ると切り口が治りにくく、病気のリスクが上がるため注意してください。
Q7. 室内の乾燥(暖房)対策はどうする?湿度の目安は?
A7. 冬の室内は暖房で乾燥しがち。目安は湿度40〜60%を維持すると葉の乾燥やハダニを防げます。方法は加湿器の使用、鉢受けトレイに水を張る(鉢底は直接水に浸さない)、葉水を週に1〜3回行うなど。葉水は葉の裏も軽く湿らせるのが効果的です。
Q8. 冬に植え替えや株分けはしてもいい?
A8. 原則避けるべきです。植え替えや株分けは根を切る作業が伴い、低温期は回復が遅れるためストレスが大きくなります。どうしてもやる必要がある場合は、気温が安定して春(最低気温が概ね10〜15℃を超える頃)に行ってください。
Q9. 害虫は冬でも出る?見つけたらどうする?
A9. 冬でもハダニやカイガラムシは室内で発生することがあります。発見したらまずは拭き取りや葉水で除去し、小規模なら石鹸水(中性)で拭くか、市販の殺虫剤(植物用)を指示通り使います。被害が広範囲なら一部の葉を切り取り、隔離して様子を見ましょう。乾燥が原因でハダニが増えることが多いので湿度管理も重要です。
Q10. ピレアが冬に元気を失ったときの復活ステップは?
A10. まずは環境チェック(温度・置き場所・水やり・湿度)を行い、直せる点を優先的に改善します。具体的には:
- 室温を10〜15℃以上に保つ。
- 窓際の冷気を避ける(1〜2m移動)。
- 水やりを停止して土の乾きを確認(過湿なら断水)。
- 葉水で乾燥補助。
- 春まで耐えられるか観察。春に生育が回復するかどうかで植え替えや剪定、追肥を検討。
急に全回復は難しい場合が多いので、「環境の安定化」と「無理な処置をしない」ことが復活の鍵です。
まとめ

今回は、ピレアを冬越しさせる3つのポイントをご紹介しました。
ピレアは多くの観葉植物の中でも寒さに強く、比較的に育てやすく丈夫な植物です。
今回ご紹介したポイントを抑えて置けば、美しい姿を保ちつつ寒い冬を乗り越えられるはずですよ。
ピレアを冬越しさせるためのポイント3つ
- 10度以下の寒さに当てない
- 水やりは控え目にシフト
- 明るい場所に置く


