縁起の良い名前から贈り物としても高い人気を誇る「カネノナルキ」。園芸店やホームセンターなどでは、枝に5円玉が通された姿もときどき見かけますね。
そんなカネノナルキ。実は、自宅に一株あればとっても簡単に増やすことができます。
そこで今回は、カネノナルキの増やし方を写真つきで分かりやすく解説します。
カネノナルキの増やし方を分かりやすく解説します!
カネノナルキの増やし方は大きく分けて3つの方法があります。「株分け」「挿し木」「葉挿し」などです。
今回は、この中でももっとも手軽で失敗しにくい「挿し木」での増やし方をご紹介します。
カネノナルキの増やし方 手順①適期は5月~9月頃
まず、カネノナルキを増やすのに適している時期は5月~9月頃です。適期におこなうことが失敗を防ぐ最大のポイントです。

カネノナルキは春から秋にかけての暖かい時期によく育ちます。特に、6月頃は挿し木にもっとも適しているといわれています。
その理由は、気温・湿度ともに安定しているため発根しやすいからです。「梅雨挿し」ともよばれています。
また、生長期初期に挿し木で増やすことで、冬までにしっかりと根を張らせることができるため、冬に備えられます。
あわせて読みたい「挿し木と水差し どっちが大きく育つ?【メリットデメリット】」はこちら
カネノナルキの増やし方 手順②葉付きの茎を5~7cm程カット

カネノナルキから葉の付いた茎を5cm~7cm程カットします。清潔なハサミを使用しましょう。
元株からは枝分かれするように脇芽が出るはずです。なので、枝分かれさせたい箇所からカットするとうまくいけばそこから横に広がってくれますよ。
カネノナルキの増やし方 手順③下葉を取る

切り取った茎は葉を2~3枚程残し、下部の葉は取り除きます。発根しやすくするためです。
下葉が残ったままだと、土に挿すときに邪魔になるだけではなく、土内で腐敗する可能性や、葉からの蒸散によって茎が枯死する可能性もあります。
また、切り口は数時間程かけて乾燥させましょう。乾燥させることでかさぶたができ、雑菌の浸入を防げます。
カネノナルキの増やし方 手順④乾いた土に挿す
切り口を乾燥させたカネノナルキの茎を、乾いた土に挿し込みます。
割りばしやピンセットを使って奥まで差し込みましょう。葉は出るようにしておきます。
※注意:水は与えません。

挿し木に適した土とは?
挿し木に使用する土のことを「挿し床(さしどこ)」ともいいます。
挿し床に適しているのは以下の3つの条件をクリアした土です。
・清潔である(使いまわしではない土)
・養分を含まない
・水はけがよい
例:バーミキュライト、赤玉土(小粒)、鹿沼土(小粒)、市販の挿し木用土など

カネノナルキの増やし方 手順⑤風通しのよい半日陰で管理
カネノナルキの茎を挿した鉢は、直射日光を避けた半日陰で管理します。もちろん、水は与えません。
多肉植物は葉に多くの水分を蓄えています。ついつい水を与えたくなるかもしれませんが、発根するまではそのままにしておきます。
茎に触れて抵抗を感じるようになれば発根したしるしです。少なくとも10日はそのまま様子を見ます。
カネノナルキの増やし方 手順⑥10日程してから水やり
挿し木をして10日程経過したら茎にそっと触れてみましょう。もし、抵抗を感じるようなら発根した証拠です。
土が湿る程度に水を与えます。
新しい葉が展開したら通常の管理に少しずつ移行しましょう(土が乾いたらたっぷり水やり)。
挿し木してから4か月程経過した様子
カネノナルキを挿し木にして約4か月経った姿が下写真です。カットした茎を元の鉢に挿しています。

カットした元株も枝分かれして以前よりも横にボリュームが出ましたね。
こんな感じで、基本、「カットして挿すだけ」で簡単に増やせるのがカネノナルキです。ぜひ、試してみてください。
そして、カネノナルキを増やすコツは、「適期におこなうこと」と「乾いた土に挿す」ことです。
※ちなみに、挿し木よりも時間はかかりますが「葉挿し」での増やし方は以下リンクをご参考にされてください。
あわせて読みたい 「カネノナルキの葉挿しで増やす方法を徹底解説!」はこちら
まとめ

今回は、カネノナルキの挿し木での増やし方をくわしくご紹介しました。
ご自宅にひと株あれば、そこから茎をカットするだけで簡単に増やすことができるのがカネノナルキです。
もちろん、育てるのも楽しいカネノナルキですが、多肉植物の場合は増やす楽しみもありますね。今回の記事をご参考に、ぜひ、カネノナルキを増やしてみてください。
あわせて読みたい「カネノナルキの育て方【花月 管理のコツ3つ】」はこちら
カネノナルキの増やし方【挿し木・手順】
1.適期は5月~9月頃(梅雨挿しがおすすめ)
2.葉付きの茎を5~7cm程カット
3.下葉を取る、切り口を乾燥させる
4.乾いた土に挿す、水は与えない
5.直射日光をさけた半日陰で管理
6.10日程経過して発根が確認できたら徐々に水やり
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