「グミの木を育てて、グミの実を食べたい!」
「子供のころに食べたグミの実をもう一度食べてみたい」
皮が薄く傷みやすいため、市場に出回ることがほとんどない貴重なフルーツ「グミの実」。
手に入らないなら、自分で実らせてみませんか?
今回は、グミの木(ビックリグミ・別名大王グミ)を結実させるための剪定方法と結実のコツ3つをご紹介します。
グミの木の剪定方法【ビックリグミの実付きをよくする】
では、実付きをよくするためのグミの木の剪定のやり方です。
グミの木には、冬に葉が落ちる「落葉性」と、一年中葉がある「常緑性」の品種があります。
今回ご紹介するのは、落葉性の「ビックリグミ」や「ナツグミ」の剪定方法です。
グミの木の剪定方法①「適期は厳寒期を避けた12月~2月」

ビックリグミの木の剪定に適した時期は休眠期である12月~2月です。ビックリグミの木は落葉性のため、冬になると葉が落ちます。
そのため、冬場のビックリグミの木はエネルギー消費量が少なく、枝を切られてもダメージを受けにくいのです。
グミの木の剪定方法②「主幹を太くし側枝を増やす」
グミの実は短い枝につきやすいという特徴があります。(下写真)

そのため、グミの木の実付きをよくするためには、短い枝が多くなるように剪定する必要があります。
おすすめは、主幹を太くし短い側枝を増やす「主幹形に仕立てる(ピラミッド型)」という剪定方法です。
グミの木の剪定③「植え付け一年目」

主幹を太らせ、実付きのよい側枝を増やすため、地上から約60cmの高さに剪定します。
ビックリグミの木は植え付けから結実まで約3年~4年はかかります。
その間に、実付きがよくなるよう剪定し株を充実させましょう。
グミの木の剪定④「植え付け二年目」
縦に生長した幹を10cm程度剪定し、さらに主幹を太くさせるように剪定します。

さらに、側枝も少し切り詰め、実の付きやすい細い枝を充実させるよう剪定します。

先端を剪定することで、グミの実の付きやすい短い側枝を増やすよう仕向けます。

ジベレリン処理で結実させることもできる
まだまだ未熟な苗ですが、ジベレリン処理をして実が結実しました。実は1つだけですが…。(下写真)

グミの木を結実させるためには、受粉のため複数のグミの木を近くに植え付ける必要があります。
スペース的に難しい場合は、ジベレリン処理もひとつの選択肢です。
(ジベレリン処理については記事後半でもくわしくご紹介します。)
【 関連topic 】「ビックリグミの木を結実させるまでの記録【ベランダ栽培】」はこちら
グミの木の剪定⑤「植え付け三年目以降」

三年目以降は、主幹をさらに太くするため、縦に生長し過ぎた主幹を剪定しつつ、伸びすぎた側枝や混みあっている枝を剪定します。

徒長している枝も剪定し、日当たりと風通しをよくすることで病害虫を防ぎましょう。

まだまだ頼りないですが、少しずつピラミッド型に近づいてきましたね。主幹も去年よりひとまわり太くなってきました。
このように、メインとなる幹を太らせつつ実の付く側枝を沢山増やすのが、ビックリグミの実付きをよくするためには欠かせません。

気長に見守り、「適期にはきっちり剪定する」ことで、実付きのよいグミの木に仕立てることができます。
グミの木を実らせるコツ3つ【ビックリグミが食べたい!】
次に、グミの実を実らせるためのコツを3つご紹介します。
グミの木を実らせるコツ①「適切な剪定で実付きのよい枝を増やす」
グミの実は、細い枝に付きやすい性質があります。そのため、剪定で実りやすい枝を増やすのは効果的な方法でしょう。
グミの木を実らせるコツ②「開花したらジベレリンを噴霧【バイオテクノロジー】」

ビックリグミは1本だけだと結実が難しい果樹です。
しかし、ジベレリン処理をすることで結実を期待できます。
グミの木のジベレリン処理のやり方

①グミの木の花満開⇒ジベレリン1回目のジベレリン処理(1万倍に薄めたものをスプレー)
ビックリグミの花が満開になったタイミングでジベレリン処理をします。

規定の濃度に薄めた溶液をビックリグミにスプレーし散布します。
注意 )ジベレリン処理は、風が弱い日におこないます。(理由は、「効果的に処理をおこなうため」「ご近所に迷惑をかけないため」。)
②1回目のジベレリン処理から二週間後、2回目のジベレリン処理
2週間後、再度、規定量に薄めたジベレリンを散布します。
※散布後は手洗いうがいを忘れずに。
ジベレリン処理から約2か月後

ジベレリン処理から約2か月後、どんどんと赤みを帯びていくグミの実です。
ジベレリンはバイオテクノロジーで製造された農薬の一種
昭和30年代に日本で開発された技術が、ジベレリンを使用した「ジベレリン処理」です。
ジベレリンは、アマゾンや楽天で手軽に購入できます。
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グミの木を実らせるコツ③「肥料を与えすぎない」
肥料を与えすぎると、花が落ちたり、枝葉ばかりが生長したりすることもあります。
グミの木はあまり肥料を必要としない植物です。なかなか結実しない場合は、肥料の与え方を見直してみましょう。
グミの木の肥料の与え方
・2月頃に緩効性の肥料を与えるだけで十分。やせ地でもよく育つ。
まとめ

今回はグミの木の剪定方法を解説しました。「剪定」と聞くと、難しそうで構えてしまうかもしれません。
しかし、なぜ剪定が必要なのかを理解すれば、実付きをよくするための剪定もグミの木を育てる上で楽しみの一つになりそうですね。
子供のころに味わったグミの実を、もう一度味わってみませんか?
グミの木【ビックリグミ】の実付きをよくするための剪定方法
・適期である12月~2月におこなう
・樹形はピラミッド型にする(主根形仕立て)
・植え付けから結実までの3~4年の間に主幹を太らせ側枝を出させる
グミの木【ビックリグミ】を結実させるコツ3つ
1.適切な剪定で実付きのよい枝を増やす
2.開花したらジベレリンを噴霧
3.肥料を与えすぎない
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