「観葉植物の土に小さなきのこが生えてしまった…」
「細長く伸びたきのこが観葉植物の脇に生えている…」
観葉植物を育てていると、ふと気づいたときに土表面にきのこが生えていることがあります。見つけたときは気持ち悪く、また、管理方法が悪かったのかとショックですよね。
そこで、今回は、観葉植物の表土にきのこが生える原因と対処法、また、きのこが生えるのを防ぐ方法までをご紹介します。
観葉植物にきのこが生える原因
まずは、観葉植物の表土にきのこが生える原因をみていきましょう。
【閲覧注意】以下に観葉植物の表土に生えたきのこの画像が出ます!苦手な方はご注意ください。
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観葉植物にきのこが生える原因「高温多湿状態により土内の菌が活性化」
観葉植物の表土にきのこが生える主な原因は「土」にあります。多くの観葉植物用の土には、樹木の皮を原料とした「バーク堆肥」や、落ち葉が原料の「腐葉土」が入っています。
多くの土の中には菌類が存在している
そして、これらの土の中にはさまざまな胞子や菌類が存在しているのです。もちろん、きのこもそのひとつ。(風で飛ばされてきた胞子が土に付着することも)
菌類によって樹木の皮は分解され「バーク堆肥」になり、落ち葉は「腐葉土」となり、結果、植物を育てるための栄養になります。
高温多湿により菌類が育つ
土の中の菌類が高温多湿状態が続くことで活性化し活動を始め、その結果、きのこの繁殖につながります。これが、突如として観葉植物の表土にきのこが現れる主な原因です。
「暗くてじめじめとした暖かい場所」がきのこの好む環境。
室内で観葉植物を育てていると、まさにきのこの好む条件下になりやすいです。
きのこが生えたからといって植物が枯れるわけではない、けれど…
ただ、表土にきのこが生えたからと言って観葉植物が枯れるというわけではありません。しかし、表土にきのこがあると、なんとなく気持ち悪いですよね。
比較的多湿を好む観葉植物(スパティフィラム、シンゴニウム、アジアンタム、モンステラなど)であれば、きのこが生えたからと言って、そこまで気にする必要はありません。

しかし、観葉植物の多くは多湿状態が続くことで「根腐れ」のリスクが高まります。特に、ガジュマルやベンジャミン、パキラ、サンスベリアなどはこれが顕著です。
特に、水やりから一週間以上土が湿っているようであれば要注意。きのこだけではなく、根腐れリスクも高くなるため、管理方法や置き場所を見直す必要があります。
小さなお子様がいる場合は注意

きのこが生えたからといって、植物や人に直接的な害はないとはいえ、小さな子供がいるご家庭の場合は注意が必要です。
もしかしたら、きのこを抜き取り口に入れてしまうかもしれません。種類が明らかではないきのこを室内に放置しておくのは危険です。
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観葉植物にきのこが生えた時の対処法
観葉植物に害はないとはいえ、表土に謎のきのこが生えていると見た目にも悪い上、気分が良くないですよね。そこで、観葉植物の表土にきのこが生えた時の対処方法をご紹介します。
観葉植物にきのこが生えた時の対処法 手順①「ピンセットで取り除く」
まずは、正体不明のきのこをピンセットで取り除きます。

ただ、取り除いてもまたすぐに生えてくる可能性が高いです。その理由は、土の中には見えない菌類が多く存在しているから。
使用後のピンセットは念のため消毒します。
※菌類が飛散することを考え、念のため作業は屋外することをおすすめします。
観葉植物にきのこが生えた時の対処法 手順②「土を乾燥させるor取り除く」
水やりを控え目にして土を乾かし気味に管理します。きのこが好むのは多湿です。
土を乾燥気味に管理し、日当たりよく、風通しの良い場所に移動することで、きのこが生えずらくなるだけでなく、観葉植物にとっても良い環境に整えられます。
しかし、スパティフィラムやアジアンタムなどのように、比較的湿気を好む観葉植物の場合は、「表土を取り除く」ことも必要になるでしょう。
表面から深さ3~5cm程の土を取り除きます。使い捨てのビニール手袋を使うと作業しやすいです。

観葉植物にきのこが生えた時の対処法 手順③「無機質の土にかえる」
きのこは、「菌類が存在することで発生」します。つまり、「なるべく菌類の少ない土に替える」ことできのこが生える可能性を低くできるということです。
取り除いた箇所に、養分の少なく無機質な「赤玉土」や「バーミキュライト」、「室内用の土」を敷き込みます。

ここまでしてもきのこが生える場合は、一度、植え替えですべての土を養分の少ない土に植え替えてみます。
あとは、「風通しの良い場所」「日当たりの良い場所」「適度な水やり」で様子をみましょう。
観葉植物にきのこを生やさない!予防方法
次に、観葉植物にきのこを生やさないための予防方法をご紹介します。
観葉植物にきのこを生やさないための予防法①「風通しの良い場所へ移動」
観葉植物を室内で育てている場合、どうしても悪くなりやすいのが「風通し」です。風通しがよくないと、水やり後の湿気が鉢内に停滞しやすくなります。
その上、暖かい室内では、間違いなくきのこが好む高温多湿になります。カビの原因にもなりやすいのが高温多湿です。
きのこはもちろん、カビによる被害を防ぐためにもなるべく風通しの良い場所に置いて育てましょう。冬場であれば、扇風機やサーキュレーターを活用して室内の空気をうまく循環させるのも効果的です。
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観葉植物にきのこを生やさないための予防法②「水のやり過ぎに注意」
きのこが生えやすくなるのは多湿が原因のひとつです。
キノコやカビの発生を防ぐだけではなく、植物の育ちやすい環境にするためにも水やりのタイミングは重要になります。
基本の水やりは、「土が乾いてから」です。
- 鉢を持ち上げて軽い
- 土に指を3cm程差して湿気を感じない
などが、「土が乾いたかどうか」を確認する方法になります。
水やりのタイミングが分からないときの便利アイテム
「水やりのタイミングがどうもわからない」「いちいち土を触って状態を確認するのは面倒」
このような場合は水やりチェッカーが便利です。

土に挿すだけで土壌水分量を測定し、色で水やりのタイミングを教えてくれます。
- 青⇒湿っている
- 白⇒乾いている
カビやキノコの発生を防ぐだけではなく、根腐れリスクを減らすためにも、適切なタイミングでも水やりが重要です。
観葉植物にきのこを生やさないための予防法③「日当たりの良い場所へ移動」
きのこは日当たりの良い場所よりも薄暗い場所を好みます。
なので、現在よりも少しだけ日当たりの良い場所に移動させてみるのも、きのこの発生を予防するのに効果的です。
ただし、室内からいきなり屋外の直射日光の下へ移動させるのは避けます。理由は、葉焼けする可能性があるからです。

いきなり強い光の下へ移動させることで、植物の葉が焦げて茶色く変色する葉焼けを起こしやすくなります。
移動させる場合は、数日かけて少しずつ明るい場所に置き替えましょう。
昨日は無かったはずなのに…きのこが突如、存在している理由
それにしても、「昨日は何もなかったはずの土に、今日になって突如きのこが現れた、たった一晩でなぜ?」と感じている方も多いのではないでしょうか。
観葉植物とはあまり関係ありませんが、気になったので調べてみました。
きのこは環境が適していれば1~3日程で傘が開く
きのこは高温多湿+暗いという条件が揃った環境であれば、1~3日で傘が開くほどに生長するそうです。
「昨日は無かったはずの場所に、突如としてきのこがいる…」というのは珍しいことではないようですね。
これを機会に、開き直ってきのこを栽培してみるのもいいかもしれません。何といってもすでに環境は整っているわけなので…。(もちろん食用きのこ)
きのこは生長が早いので、お子様がいる場合は手っ取り早く楽しめそうです。「家庭菜園にはあまり興味をもってもらえなかった」という場合でも、きのこなら違うかもしれません。
まとめ
今回は、観葉植物の土にきのこが生える原因と対処法をご紹介しました。
観葉植物にきのこが生えるのを見つけたら思わずぎょっとしてしまいますが、観葉植物や人への害は心配しなくてよさそうです。
とはいえ、見栄えが良くないですよね。
また、きのこが生える高温多湿の環境が続くことで、根腐れの可能性が高まるのは否めません。今回の記事を参考に、きのこが生えた鉢植えへの対処と対策を試してみてください。
観葉植物にきのこが生える原因
高温多湿により土内の菌類が活性化した⇒きのこ誕生!
観葉植物にきのこが生えた時の対処法
- 取り除く⇒環境の改善
- 無機質な土に替える
観葉植物にきのこを生やさないための予防法
- 風通し良く日当たりの良い場所へ移動
- 水やりは土が乾いてからおこなう、やや乾燥気味に管理(植物の種類による)