個性的な切れ目が魅力的でエキゾチックな雰囲気が漂う人気の観葉植物「モンステラ」。一鉢置くだけでお部屋をおしゃれな雰囲気にしてくれる存在感のあるインテリアグリーンのひとつですね。
そんなモンステラですが、育てているうちに横へ横へと這うように伸びてバランスを崩していませんか?
それもそのはず、モンステラはつる状に育つ半ツル性の植物なのです。でも、バランスを崩して鉢ごと倒れてしまっては困ってしまいます。
そこで今回は、倒れそうなモンステラをまっすぐに育てていきたい場合の仕立て直し方を解説いたします。
- モンステラをまっすぐにしたい時の仕立て直し方
- モンステラをまっすぐにしたい時の仕立て直し 手順①適期は春から秋(最高気温15度以上が目安)
- モンステラをまっすぐにしたい時の仕立て直し 手順②新しい鉢植え、土を用意
- モンステラをまっすぐにしたい時の仕立て直し 手順③鉢から株を取り出す
- モンステラをまっすぐにしたい時の仕立て直し 手順④古い土や傷んだ根を取り除く
- モンステラをまっすぐにしたい時の仕立て直し 手順⑤茎が縦になるよう配置
- モンステラをまっすぐにしたい時の仕立て直し 手順⑥用土を入れ込む
- モンステラをまっすぐにしたい時の仕立て直し 手順⑦水やり
- モンステラをまっすぐにしたい時の仕立て直し 手順⑧支柱を差す
- モンステラをまっすぐにしたい時の仕立て直し 手順⑨葉数を調整
- まとめ
モンステラをまっすぐにしたい時の仕立て直し方

まず、モンステラはそのまま育てているとどうしても横へ這うように伸びるため倒れてきます。まっすぐに育てるには仕立て直しが必要になります。
今回は、倒れそうなモンステラをまっすぐに育つようにする簡単な仕立て直し方をご紹介します。
モンステラをまっすぐにしたい時の仕立て直し 手順①適期は春から秋(最高気温15度以上が目安)
モンステラをまっすぐにしたい場合、横向きに育っている茎を縦方向に縦向きに植え替えて仕立て直す必要があります。そして、モンステラの植え替えに適しているのは、春から秋にかけての暖かく過ごしやすい時期です。

理由は、暖かい時期はモンステラの生育が旺盛だから。逆に、冬場は生育が緩慢になっているため、寒さによって植え替え後の株がそのまま弱ってしまうというリスクがあります。
仕立て直しや植え替えに適した時期の目安は、最高気温が15度以上の暖かい時期です。ただし、30度以上になる真夏は葉焼けにより株が弱っている可能性もあるため避けた方が無難でしょう。
植え替えや仕立て直しは植物にとって大きなストレスとなります。人間でいうと手術のようなものですね。
生育が旺盛な時期に仕立て直し・植え替えることで、その後の経過も順調に進みやすいだけでなく、植え替えによるダメージを最小限に抑えられます。
モンステラをまっすぐにしたい時の仕立て直し 手順②新しい鉢植え、土を用意
まずは、新しく植え替える鉢植えを用意します。根詰まりしている場合は、今の鉢よりもひとまわり大きめの鉢を用意しましょう。
あとで支柱を差し込むため、ある程度の深さがある鉢植えがおすすめです。

新しい鉢の底には鉢底石を底が見えなくなるくらいに敷き詰めましょう。その後、モンステラに適した水はけの良い土を鉢の1/3程度の深さまで入れておきます。
モンステラにおすすめの土はどんな土?
モンステラに適しているのは水はけの良い土です。もちろん、市販の観葉植物用の土で構いません。
ただ、より土の排水性を高めて根をすくすくと育てたい場合、市販の観葉植物の土に赤玉土(小粒)を3割ほど混ぜ込むのがおすすめです。



モンステラをすくすくと育てるためには、この「土」が重要です。
モンステラをまっすぐにしたい時の仕立て直し 手順③鉢から株を取り出す
植え替え用の鉢を用意したら、いよいよ鉢からモンステラを取り出しましょう。
鉢底を覗いてみて根っこがはみ出ている場合は、鉢の中が根でいっぱいになっているためなかなか取り出しにくいかもしれません。(下写真)

そのような場合は、鉢を軽く横に倒して鉢の側面をこぶしで軽く叩いてみます。振動を与えることで株が取り出しやすくなりますよ。

できるだけ根を傷めないよう、根元から引っ張らないようにして株を取り出します。
モンステラをまっすぐにしたい時の仕立て直し 手順④古い土や傷んだ根を取り除く
鉢から株を取り出したら根に付いた古い土を取り除きます。

棒を使って根鉢(根と土の塊のこと)を軽くつつきながら、古い土を落していきます。また、黒く傷んだ根があれば清潔なハサミでカットしておきましょう。

カチカチに固まってなかなか古い土が落とせないという場合、水に浸けて軽く揉んであげると古い土を落としやすいです。
あわせて読みたい「モンステラが根詰まりした時の症状と対処方法とは?」はこちら
モンステラをまっすぐにしたい時の仕立て直し 手順⑤茎が縦になるよう配置
根鉢をほぐしたモンステラは用土を入れた新しい鉢に配置します。

茎が縦になるよう、株の位置や角度を調整しましょう。
横向きのモンステラを無理やりに縦にするため、見た目や葉の方向が不格好に見えるでしょう。
ただ、育てていくうちにモンステラ自体がうまく葉の向きを変えてくれるので心配はいりません。
モンステラをまっすぐにしたい時の仕立て直し 手順⑥用土を入れ込む

植え付ける位置と角度が決まったら、鉢と根の隙間に用土を入れ込みます。
根と土の間に空間があると根がうまく育たないため、使わなくなった菜箸や長めの棒で土をツンツンとつつきつつ、内部に空間が生じないよう作業を進めます。
鉢を持ち上げられる場合は、鉢を持ち上げて地面にトントンと鉢を叩きつけるようにすると、振動で内部の空気をある程度抜くことができます。
モンステラをまっすぐにしたい時の仕立て直し 手順⑦水やり

植え替え後は水やりをったぷりとおこないましょう。
鉢底から流れ出てくる水が透明に近くなるまで与えるのがおすすめです。このようにすることで、水やりの度に受け皿が汚れるのを防げます。
受け皿に溜まった水は捨てましょう。そのままにしておくと、根腐れや病害虫の発生を招くことがあるからです。
モンステラをまっすぐにしたい時の仕立て直し 手順⑧支柱を差す
横向きの株を無理やり縦にしているため、どうしても株がぐらぐらと不安定になりやすいでしょう。
その場合は支柱を使います。
モンステラの茎に沿わせるように支柱を鉢底まで差し込み、ワイヤーで茎が縦になるよう留め付けましょう。

モンステラの気根がしっかりと土に張り、縦方向に安定するまでは支柱を使います。
気根がしっかりと土に張って株が縦に安定したら支柱を取り外しても構いません。無理に茎を曲げたりせず、時間をかけて縦にまっすぐと育つよう見守りましょう。
モンステラをまっすぐにしたい時の仕立て直し 手順⑨葉数を調整

根鉢を崩した時に伸びすぎている根をカットした場合、葉数がそのままだと蒸散によって葉から水分が排出し、株が過度の乾燥状態に陥る可能性があります。
そのため、根を多くカットした場合は葉も減らしておくのが安心です。

また、モンステラの株姿を整えるためにも全体のバランスを見てカットした方がよさそうな葉があれば清潔なハサミで切り取りましょう。
カットした葉は水差しにしてもおしゃれですよ。モンステラの葉はとても丈夫で毎日水を替えてあげれば1か月ほど楽しめます。

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まとめ

今回は、モンステラをまっすぐにしたい時の簡単な仕立て直し方をご紹介しました。
「仕立て直し」というと難しそうでハードルが高い…と感じがちですが、今回ご紹介した方法は、植え替えと同時に横向きの株を縦にするだけです。
モンステラは生育が旺盛で根詰まりを起こしやすい植物でもあります。植え替えのついでに横向きの株を縦方向にするだけで、今までよりもすっきりとした見た目のモンステラを楽しむこともできますよ。
縦方向に安定するまでは時間を要しますが、ぜひ、のんびりと楽しみながら育ててみてくださいね。
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倒れそうなモンステラをまっすぐにしたい時の仕立て直し方【手順】
1.適期は春から秋にかけての過ごしやすい時期(おすすめは生育初期の春)
2.新しい鉢植えに新しい用土を入れて準備しておく
3.鉢からモンステラを取り出す
4.根鉢を崩して古い土や傷んだ根を取り除く
5.茎が縦になるよう株を配置する
6.隙間に用土を入れ込む
7.たっぷりと水を与える
8.支柱を立てて茎をワイヤーで固定
9.葉数を調整
※植え替え後のモンステラは暖かく風通しのよい半日陰で休ませます。ときどき葉水で保湿してあげるのもおすすめです。直射日光は避けましょう。
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