
ディフェンバキアを育てているけど、冬になってから何となく調子が悪い…
冬になってからディフェンバキアの葉がしおれてきた、黄色くなってきた──そんな経験はありませんか?
ディフェンバキアは熱帯アメリカ原産の植物で、寒さにとても弱い観葉植物です。
とはいえ、正しい管理さえ押さえれば冬でも元気に育てられます。
今回は、ディフェンバキアを冬の寒さから守るためのコツを、初心者にも分かりやすく解説します。
ディフェンバキアは冬の寒さに弱い?

ディフェンバキアは熱帯アメリカに約30種分布する熱帯性の植物です。暖かい場所を好むため寒さには強くありません。
ディフェンバキアは寒さに弱い

ディフェンバキアは寒さに弱く、耐えられる寒さは10度程度までです。
とはいえ、それは枯れないための最低温度といえます。ディフェンバキアの美しい姿を保つなら、冬でも最低15度程度は保つのが理想的です。

ちなみに、元気がないからといって冬に肥料を与えるのは×。特に、株が弱っている場合は肥料を与えることで根を傷めてしまう恐れも。個人的には活力剤の使用もおすすめしない(冬は)。

理想の生育温度と耐寒温度(10℃を下回ると危険)
ディフェンバキアが元気に育つ温度は 20〜30℃前後。
冬場は最低でも 10℃を下回らない環境 を維持することが大切です。
10℃を下回ると、根が活動を停止して水を吸い上げられなくなり、葉がしおれたり黄色く変色しやすくなります。
一年を通して明るく、風通しの良い場所で育てよう

ディフェンバキアは耐陰性があるため、室内の少ない光でも育てられます。
ただ、あまりにも日光不足が続くと弱々しい株になってしまいます。丈夫に育てたいなら、一年を通して明るく風通しの良い場所に置くことが必要です。

寒さに弱いディフェンバキア。でも、次に紹介する3つのポイントを押さえておけば、寒い冬も乗り越えられるよ。

ディフェンバキアが冬に枯れる主な原因

低温による冷え込みダメージ
ディフェンバキアが冬に弱る一番の原因は、低温によるダメージです。
特に夜間、暖房を切ったあとの室温が10℃以下になると、根の働きが鈍り、水を吸い上げられなくなります。
その結果、葉がしおれたり黄色くなったりして、最終的には株全体が弱ってしまうことも。
窓際や玄関、床近くなどは思っている以上に冷え込むため、冬の間は室内の中央や棚の上など、冷気が伝わりにくい場所に移動させるのがおすすめ。
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水のやりすぎによる根腐れ
冬は成長が止まるため、水の吸収量も少なくなります。
この時期に夏と同じペースで水を与えていると、鉢の中が常に湿った状態になり、根腐れを起こすことがあります。
根腐れを防ぐには、土の表面が完全に乾いてから2〜3日後に水を与えるくらいがちょうどよいバランスです。
鉢底皿に溜まった水は必ず捨て、冷たい水ではなく常温の水を使うと根へのダメージを軽減できます。
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乾燥・暖房の風による葉傷み
冬は空気が乾燥しやすく、さらに暖房の風が直接当たることで葉が傷むケースもあります。
葉先が茶色くチリチリになったり、斑が薄くなってしまうのは乾燥が原因のことが多いです。
対策
- 加湿器を使って湿度50〜60%程度をキープする
- 葉水を朝に軽く与える
- 暖房の風が直接当たらない場所に置く
ディフェンバキアの冬越しで押さえておくべきポイント3つ
寒さが苦手なディフェンバキアを冬越しさせるためには、以下3つのポイントを押さえておきましょう。
水やりは土が乾いてさらに3~4日ほど経ってから

ディフェンバキアは20度以下になると徐々に生育が鈍ってきます。すると、根が水分を吸い上げる速度も落ちるのですね。
この状態で暖かい時期と同じ間隔で水やりを続けた場合、鉢の中が常に湿った状態となります。

根っこは呼吸している。常に湿った状態だと腐ってしまうんだ。これが「根腐れ」。根が腐ると水分を吸い上げられないから、放っておくと枯れてしまうよ。
生育が緩慢になる冬は、土が乾いてさらに3~4日経ってから水やりしましょう。このようにすることで、根腐れや鉢内の冷え込みを防ぎます。
水やりチェッカーで根腐れを防ぐ

冬に起こしがちなトラブルが「水のやり過ぎによる根腐れ」です。とはいえ、慣れるまでは難しいのが「水やりのタイミング」。
そんな時にあると便利なのが「水やりチェッカー」です。(下写真)

スティック状のチェッカーを土に挿しておくだけで、土の乾き具合を色の変化で知ることができます。

使い方の目安は以下表を参考にしてみてね。
| 春~秋(最低気温が15度以上が目安) | チェッカーが白になったタイミングで鉢底から水が出るくらいたっぷりと水やりする |
| 秋~冬(最低気温が15度以下が目安) | チェッカーが白になってさらに3~4日してから、土の約1/3が湿る程度に常温の水(30度くらい)を与える。ただし、夜間を避けた時間帯におこなうこと。暖かい日の午前中がベスト |

夜になったら窓から1~2m離して冷え込み防止
ディフェンバキアは明るい場所が大好き。室内なら、南~東向きの窓際に置いてガラス越しの光を浴びせることで葉の色つやが良くなります。
ただし、冬の窓際は朝晩の冷え込みに注意しなくてはなりません。夜になったら窓から1~2m離して冷え込みを防ぎます。

ディフェンバキアを育てているなら、室内に温湿度計はひとつ置いておこう。
ときどきチェックする習慣を付けよう!
| 人が快適と感じる環境の目安 | 気温18度~27度、湿度40%~60%くらい |
| ディフェンバキアの生育に適した環境の目安 | 気温20度~30度、湿度70%~(葉水、加湿器等で調整) |
低い位置は冷気が停滞しやすいので注意。フラワースタンドを使うのも◎

冷気は暖気よりも重く、下に溜まりやすい性質を持ちます。そのため、ディフェンバキアの鉢を直接床に置くのは避けるべきです。
冬は少し高さのある棚に置いて冷気を遠ざけることで、寒さから株を守ることができます。

インテリアに合わせて、好みのフラワースタンドを探してみるのも楽しいよ。

風通しを良くしておく

日当たり、水やりに気を取られ過ぎて風通しがおろそかになりがちなのが冬です。
風通しが悪いと根腐れや害虫などの発生リスクが高まります。

特に、冬は窓を閉め切りがちだから注意!とはいえ、暖房を効かせている冬の室内。頻繁に窓を開け閉めするのは現実的ではないよね…。
そんな時に活躍するのがサーキュレーターです。
窓を閉め切る真冬はサーキュレーターをフル活用して

室内で観葉植物を多く育てているなら、サーキュレーターは必須アイテムです。
窓を閉め切った室内は冷気や暖気、湿気などが一か所に停滞します。すると、根腐れ・カビ・害虫などが湧きやすくなるのです。
サーキュレーターを使うことで、停止しがちな室内の空気を効率的にかき混ぜ空気の流れを作りだせます。

サーキュレーターは冷暖房と組み合わせて使うことで、より効率的に活用できる。間接的に電気代を節約できることもあるんだ。ちなみに、扇風機との違いが気になる人は以下記事を読んでみてね。

枯れそうなディフェンバキアを復活させる方法

根腐れチェックと植え替え
ディフェンバキアがしおれているときは、まず根の状態を確認しましょう。
鉢からそっと株を抜き、根が黒く変色していたり、触るとドロッと溶けている場合は根腐れを起こしています。
傷んだ根は清潔なハサミで黒い部分をカットし、新しい観葉植物用の土に植え替えましょう。
このとき、古い土を軽く落としてから新しい鉢に移すのがポイントです。
葉がすべて落ちても根が生きていれば再生可能
葉がすべて落ちてしまっても、根や茎の内部が生きていれば復活可能です。
ディフェンバキアは生命力が強く、根や茎の基部に栄養が残っていれば、新しい芽を出すことがあります。
根が白くしっかりしている、または茎の断面がまだ緑を帯びている場合は、諦めずに管理を続けてみましょう。
温かく明るい場所で回復を待つ
弱った株を回復させるには、温かく明るい環境が欠かせません。
直射日光は避けつつ、日中に明るい光が入る場所で管理すると、光合成が促されて回復が早まります。
理想の室温は20〜25℃前後。夜は冷気が入りやすい窓際を避け、できるだけ一定の暖かさを保ちましょう。
【実体験】ホームセンターで買ったディフェンバキアを冬に枯らしてしまった話

葉が繊細で寒さと乾燥に弱かった
私も以前、ホームセンターで購入したディフェンバキアを育てていました。
購入当初はつややかな葉が美しく、順調に成長していたのですが、冬を迎えた頃から徐々に葉がしおれはじめ、最終的には枯らしてしまいました。
ポトスやモンステラのような丈夫な観葉植物と比べると、ディフェンバキアの葉は薄く繊細で、寒さや乾燥の影響を受けやすいと感じました。
小さな株は寒さに耐えられなかった
私が育てていたのは、ダイソーでも売られているような小さめの株。
見た目は可愛らしかったのですが、寒さに耐える体力がまだ十分ではないため、夜間に暖房を切ると一晩でぐったりしてしまいました。
「日中は暖かいし大丈夫かな」と思っていたのですが、夜間の冷え込みが想像以上に厳しく、気づいた時には葉が柔らかくなっていました。
冬を乗り越えるために学んだこと
この経験から学んだのは、ディフェンバキアを冬に守るには「冷え」と「乾燥」対策が必須ということ。
とくに、夜間の冷え込みを防ぐには次のような工夫が効果的です。
- 夜になったら窓から1〜2m離す
- 加湿器や水皿で湿度をキープ
- 小さい株よりも、ある程度成長した株を選ぶ
冬の管理に少し気を配るだけで、ディフェンバキアは翌春また元気な姿を見せてくれます。
ディフェンバキアの冬越しに関するよくある質問
Q1:ディフェンバキアは冬に何度まで耐えられますか?最低温度の目安は?
A1: ディフェンバキアの適温は20〜30℃が理想です。
冬の最低ラインは10℃前後と考えてください。10℃を下回ると根の吸水が急速に落ち、葉がしおれたり黄変したりします。
理想的には夜間も15℃以上を目安にすると安全性が高まります。夜間に暖房を切る家庭では、特に夜の冷え込みを意識してください。
Q2:冬の水やりはどのくらいの頻度・量が適切ですか?
A2: 冬は成長が鈍るため水の吸収も遅くなります。基本は「土が完全に乾いてからさらに2〜4日待ってから」が目安。
与える量は鉢の1/3〜1/2が程よい湿りになる程度で十分です。
夜間は避け、暖かい午前中に常温の水を与えてください。与えすぎると根腐れの原因になります。
Q3:暖房の風が直接当たる場所に置いても大丈夫?対策は?
A3: 直接の暖房風はNGです。風で葉が乾燥し、斑が傷んだり葉先が茶色くなります。
対策
暖房機器の直線上を避ける、風除け(パーテーション)を置く、または植物から少し離して設置する。加湿器で室内湿度を40〜60%に保つと被害が出にくくなります。
Q4:冬に肥料は与えてもいい?与えるならどうする?
A4: 冬は生育が停滞するため、基本は施肥しないのが安全です。
どうしても与える場合はごく薄い液肥(規定量の1/4〜1/2)を2ヶ月に1回程度に留め、暖かい春先に通常に戻すのが無難です。
寒い時期に濃い肥料を与えると根がダメージを受けやすくなります。
Q5:葉が黄色くなった/茶色くなったときの見分け方と対処法は?
- 黄色(全面的・下葉から):過湿や根腐れ、光量不足の可能性。鉢土と根をチェック。過湿なら水やりを止めて風通しを良くし、必要なら植え替えを。
- 茶色・チリチリ(葉先や縁):乾燥や暖房の直風、低温障害が原因。加湿・配置替えで改善。
Q6:根腐れの判断と処置手順は?
A6: 鉢から抜いて根を見るのが確実。健康な根は白っぽく硬い。根腐れは黒っぽく柔らかくぬめりがあるのが特徴。
- 腐った部分を清潔なハサミで切る。
- 古い土を落とし(軽くでOK)、新しい通気性の良い土に植え替える。
- 植え替え直後は2〜3日水やりを控え、以後は様子を見ながら控えめに与える。必要なら殺菌処理(過酸化水素希釈など)を検討。
Q7:冬に植え替えしてもいい?時期と注意点は?
A7: 一般的に植え替えは春がベストです。
冬は気温が低く根が回復しにくいため、植え替えは避けた方が安全。
ただし、明らかに根腐れが進んでいる緊急時は、冬でも植え替え・腐った根の除去が必要です。
その場合は暖かい室内で、植え替え後の管理を慎重に(保温・控えめな水やり)行ってください。
Q8:室内のどこに置くのが冬はベスト?光と位置の目安は?
A8: 日当たりは明るい間接光(レース越しの窓)が理想。
冬は日照時間が短いので、南〜東窓辺のレースカーテン越しがベストですが、夜は窓から1〜2m離すことをおすすめします。
床付近は冷気が溜まりやすいので、少し高めのスタンドや棚に置くと冷え対策になります。
Q9:害虫や病気が冬に出やすい?予防法は?
A9: 冬は乾燥でハダニが出やすく、また過湿だとカビや根腐れのリスクが高まります。
予防法
定期的に葉の裏をチェック、葉水で湿度を補う、サーキュレーターで弱い風を回して空気を動かす、過湿を避ける。被害を見つけたら早めに拭き取り・オイルスプレー等で対処してください。
Q10:葉が全部落ちてしまったけど復活の可能性は?何をすればいい?
A10: 葉が全部落ちても根や茎の基部が生きていれば復活可能です。
まず根の色・茎の断面(緑が残っているか)を確認。生きていれば:温かく明るい場所(20〜25℃)に置き、控えめな水やり・高めの湿度(葉水や加湿器)で回復を促します。
回復には数週間〜数ヶ月かかることがあるので、焦らず見守りましょう。
まとめ
ということで、今回はディフェンバキアの冬越し方法についてご紹介しました。
気温が下がるにつれて、水やり後、土が乾くまでの時間が徐々に長くなるはずです。目安となるのは天気予報。
最低気温が15度を下回り始めたら少しずつ冬に備えましょう。
ディフェンバキアを冬越しさせる3つのポイント
- 水やりは土が乾いてさらに3~4日経ってから
- 夜になったら窓から1~2m離して冷え込みを防ぐ
- 風通しを良くしておく➡根腐れ、害虫の防止
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