濃いグリーンと艶々の葉が魅力的なコーヒーの木。特に幼木が観葉植物として多く出回っています。
生育旺盛でインテリアグリーンとしても人気のあるコーヒーの木ですが、葉が茶色くなる症状にお悩みな方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、コーヒーの木の葉が茶色くなる主な原因と対処法をご紹介します。
コーヒーの木の葉が茶色い理由は?原因と対処法!
温度管理や日当たりなど、できる限りのことをしているはずなのにどうしても葉が茶色くなってしまう…。その理由とは一体何なのでしょうか? 今回は症状別でみていきましょう。
ケース①コーヒーの木の葉が日の当たる部分だけ茶色い
コーヒーの木の葉が「日の当たる部分のみ茶色い」という場合、考えられるのが「葉焼け」です。
コーヒーの木は光沢があり薄い葉をしているため、他の多くの観葉植物と比べて葉焼けしやすいという特徴をもちます。
特に、コーヒーの木が葉焼けしやすいのが真夏です。25度以上になってきたら、直射日光や西日が当たらない半日陰へ移動するか、遮光ネットを利用します。
葉焼けした葉は元に戻らない
ただし、すでに葉焼けして茶色くなった葉を元に戻すことは残念ながらできません。
観賞価値が下がってしまいますが、そのままにしておくか、茶色くなってしまった葉だけをカットします。
また、葉焼けはコーヒーの木の見た目を悪くするだけではありません。葉が茶色くなった箇所は光合成ができなくなるため、葉焼け面積が広がると株自体を弱らせる原因にもなりえます。
葉焼けに気付いたら早目に場所を移動するか、遮光ネットをかけるなどの対処が被害を最小限に抑えるポイントです。
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ケース②コーヒーの木の葉が全体的に茶色い
コーヒーの木の葉が全体的に茶色い場合に考えられるのは「寒さ」や「根詰まり」「根腐れ」「過度の乾燥」などです。
まずは寒さに当たっていないかを確認してみましょう。室内であっても窓際は朝晩に急激に冷え込むため注意が必要です。
コーヒーの木の場合、葉の美しさをキープするためには最低でも15度は必要になります。
この中でも特に多いのが「寒さ」が原因の葉の変色
特に、高さが30cm程度の幼木は寒さに強くありません。
コーヒーの木が耐えられるのは8度程度までといわれますが、それは枯れないための最低温度です。15度を下回ると徐々に葉の色つやが悪くなってきます。
生育適温は15度~25度程度です。なので、最低でも15度は保つ必要があります。コーヒーの木を長く育てる上で、日本の厳しい寒さは高いハードルとなるでしょう。
あわせて読みたい「コーヒーの木 冬の管理方法【冬越し3つのコツ!】」はこちら
ケース③コーヒーの木の葉の先端だけ茶色い
▲先端が茶色い
コーヒーの木の葉が先端だけ茶色くなる場合に疑わしいのが「根詰まり」です。
コーヒーの木は地上の大きさに比べて想像以上に根が張ります。鉢と株のバランスが悪くなってきたらまず根詰まりしていないかを確認しましょう。
▲鉢に比べて株が大きくバランスが悪い
「鉢底から根がはみ出ている」「表面に細かな根っこが見えてきている」「水やり後、水分がなかなか土に浸み込んでいかない」などが根詰まりのサインです。
▲表面の土を2~3cmほど除けて確認してみよう
さらにくわしく 「コーヒーの木 葉先が枯れる原因と対処法を徹底解説します」はこちら
20度~25度くらいの時期にひとまわり大きめの鉢へ植え替える
コーヒーの木はとにかく寒さが苦手です。根詰まりしている場合は暖かい時期に植え替えを済ませましょう。
万が一、根詰まりに気付いたのが冬場ならそのまま春まで待った方が無難です。
ひとまわりとは、今の鉢より直径プラス3cmほどの鉢のことをいいます。大きすぎる鉢に植え替えると、水やりの管理が難しくなり根腐れのリスクも高めてしまうため避けましょう。
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大きなコーヒーの木が販売されているのをあまり見かけない理由とは?
ホームセンターや園芸店、100円ショップなどでよく見かけるコーヒーの木(アラビカ・コーヒーノキ)。
でも、そのほとんどが上写真のような高さ30cm未満の幼木であることが多いと感じます。高くても1mくらいでしょうか。
しかし、本来のコーヒーの木は高さ10mにもなる高木です。そこで、大きなコーヒーの木を見かけることが少ない理由を調べてみました。
コーヒーの木は小さいほうが耐陰性がある
小さなコーヒーの木は耐陰性が強いため、観葉植物として見かけることが多いです。
「耐陰性」とは、日光が少ない室内などでも生育が可能な力のことをいいます。しかし、コーヒーの木は大きく育つにつれ、より沢山の日光が必要になり管理が難しくなります。
そのため、店頭で見かけることが多いのは家庭内でも管理のしやすい小さなコーヒーの木のようです。
コーヒーの木は他の多くの観葉植物に比べて管理が難しい傾向…
▲冬場の寒さで下葉の落ちたコーヒーの木
ここからは個人的な感想にはなってしまいますが、コーヒーの木は大きく育てば育つほど、一般的な家庭では管理が非常に難しくなってくると感じます。
特に、株が大きくなるとそれだけ多くの日光を欲するようになってきます。しかし、冬場は外に出すこともできず、ときどき暖かい日に少し明るい場所へ移動したものなら葉焼けを起こしがち。
特に暖かい時期の直射日光は厳禁で、葉が茶色く傷む原因となります。さらに、15度以下になるととたんに弱って葉を落したり、色味が悪くなりがちです。
もちろん、1m以上の大き目の株を見かけることもあるでしょう。ただ、コーヒーの木の美しい葉を保つためには最低でも15度は必要になります。
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まとめ
今回は、コーヒーの木の葉が茶色くなる主な原因と対処法をくわしくご紹介しました。
葉が茶色くなる理由としては、一番に「葉焼け」。次に、「寒さ」や「根詰まり」などでしょう。
また、風通しのよくない場所に置いていると、「カイガラムシ」とよばれる害虫がつくこともあります。
葉の色が悪い場合は、あわせて葉の付け根や裏側、茎などに小さな虫が付いていないかも確認してみてください。
コーヒーの木の葉が茶色くなる原因と対処法
- 日の当たる部分だけ茶色い…葉焼けの可能性が高い
- 全体的に茶色い…寒さや根腐れ、光線不足などにより株が弱っている
- 先端のみ茶色い…根詰まりの可能性が高い