室内にちょこんと置けるヤシの木「テーブルヤシ」。耐陰性をもつため、屋内でも育てられる観葉植物として人気ですね。
とはいえ、室内で育てているうちに、いつの間にか葉の色が薄くなってしまった…ということはございませんか。
そこで今回は、テーブルヤシの色が薄い理由と育て方のコツ3つをご紹介します。
テーブルヤシの葉が薄い・黄色い原因7つ
まずは、テーブルヤシの色が薄くなる主な原因からみていきましょう。
光線不足
テーブルヤシは耐陰性のある植物ですが、暗すぎる環境が続くと光合成がうまくできず、葉が黄緑〜淡い色に変化することがあります。
特に、北向きの部屋や窓から離れた場所など、一日中ほとんど光が入らない環境では要注意です。
症状と改善法
- 症状:葉全体がぼんやりと黄緑色になる/新芽が弱々しい
- 改善法:レースカーテン越しの窓辺に置く、または植物育成ライトを利用する
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寒さ・環境変化
テーブルヤシは熱帯原産で、寒さや急激な環境変化に弱い植物です。
冬に5℃以下にさらされると葉の色が薄くなったり黄色くなったりしやすく、さらに長期間続くと株自体が弱ってしまいます。
また、引っ越しや置き場所の移動などで急に光・温度・湿度が変化するとストレスになり、葉色が悪化することもあります。
症状の特徴
- 葉全体が黄色くなり、パサついた質感になる
- 新芽が出にくくなる
- 急に複数の葉が同時に黄色くなることもある
改善方法
- 室内はできるだけ10℃以上をキープ(最低でも5℃以上)
- 冬は窓際から少し離して置く(夜間の冷気を避ける)
- エアコンの風が直接当たらないようにする
- 環境を変えるときは段階的に(例:少しずつ明るい場所に慣らす)
水不足
テーブルヤシは比較的乾燥に強い植物ですが、水を長期間与えないまま放置すると、葉の色が薄くなり、やがて茶色く枯れ込んでしまうことがあります。
特に小さい鉢に植えている場合、土の乾燥が早く進みやすいため注意が必要です。
症状の特徴
- 葉先から黄緑→黄色→茶色に変色する
- 葉全体がしんなりして元気がない
- 新芽が出ても小さく、色が薄い
改善方法
- 表土が乾いたタイミングで、鉢底から水が出るまでたっぷり与える
- 受け皿に溜まった水は必ず捨てる(根腐れ防止のため)
- 空気が乾燥する冬は、霧吹きで葉水を与えて調湿・ハダニ予防
根詰まり

根詰まりすると水分や養分をうまく吸収できず、葉が変色したり変形することが多いです。
「テーブルヤシを購入してから2年以上植え替えないまま」という場合、鉢の中が根っこでいっぱいになる根詰まりを起こしている可能性があります。
購入当初から葉数も増え、背丈も伸びている場合、根詰まりにより葉が薄くなったり、黄色っぽくなったりすることがあります。
根詰まりした?してない?の確認方法
・鉢底から根がはみ出ている
・水やりの際に水分がなかなか土に浸み込んでいかない
・試しに鉢から取り出して見る⇒なかなか取り出せない場合は根詰まりの可能性大
根詰まりが疑われる場合、春から秋の暖かい時期に植え替えます。
ひとまわり大きめの鉢(これまでの鉢より直径プラス3cm程)に観葉植物用の土で植え替えましょう。

ただし、寒い時期の植え替えは株が弱ってしまうから避けてね!植え替え適期は春~秋の暖かい時期。
直射日光(強すぎる日差し)
テーブルヤシは耐陰性のある植物です。「半日陰」や「あかるい日陰」「レースカーテン越の光」を好みます。
そのため、テーブルヤシは強すぎる光に当たることで、葉の色が薄くなることがあります。
植物の緑は光合成をする色素(葉緑素)であるクロロフィルの色味です。
日光不足が続くと、植物自身がこの葉緑素を増やそうとするケースがあります。

逆に、直射日光や西日など、その植物にとって強すぎる光を当てることで「葉焼け」を起こし、葉の色味が薄くなることがあるんだ。
直射日光で緑が薄くなることも

上写真は、直射日光に当てたフィカスウンベラータの葉です。緑色が薄くなっているのが分かります。

葉の色が薄く、色褪せしたようになるのも葉焼けの症状のひとつ。
肥料不足
テーブルヤシの色が薄くなる3つ目の原因として挙げられるのが、肥料不足によるもの。
特に窒素分やカルシウム分、その他の養分が不足すると、テーブルヤシの色が薄くなることがあります。
特に、テーブルヤシを何年も植え替えていない場合、土の栄養分が不足している可能性が高いです。
根詰まりしているなら植え替え、根詰まりではないなら肥料を与えてみる
①の項目でご紹介した「 根詰まりした?してない?の確認方法 」をお試しの上、もし、根詰まりが考えられないのであれば、春から秋頃(最高気温が15度以上)のうちに観葉植物用の肥料を与えてみます。
根詰まりが疑われる場合は、新しい用土に植え替えましょう。根詰まりした状態で肥料を与えるのは控えます。理由は、根詰まりは「根腐れ」を引き起こしやすいからです。
害虫による被害
他に、テーブルヤシの色が薄くなる原因として考えられるのが、害虫による被害です。
この場合、テーブルヤシに小さな虫が付いているはずです。テーブルヤシにつきやすい害虫として挙げられるのが、ハダニやカイガラムシ。
どちらの風通しの悪い室内で育てている際に発生しやすい害虫になります。放置することで、吸汁により葉を変色させ、さらにダメージを受け続けるとそのまま枯らされてしまいます。
テーブルヤシに付きやすい害虫 ・ハダニ…乾燥した室内で発生することが多い。葉の付け根付近に蜘蛛の巣のようなものが付いていたらハダニがいる可能性が高い。みつけたら早目に取り除く。ハダニに吸汁された葉はまばらに変色することが多い。葉水がハダニ予防に効果的である。 ・カイガラムシ…窓を閉め切った冬の室内で発生することがある。粒々の小さな虫で、形や色はさまざま。少なければ取り除けるが、大量についている場合は殺虫剤が効果的。葉がベタベタとしている場合、葉の裏や付け根付近を探すとカイガラムシが付いていることがある。
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テーブルヤシの育て方のコツ3つは?
次に、テーブルヤシを育てるコツを3つご紹介します。
5度以下の寒さを避ける
寒さに弱いため、冬は室内で最低5℃以上を確保しましょう。
夜間の窓際は冷気で葉が黄色くなりやすいので、窓から少し離して置くのがポイントです。
直射日光に当てない
テーブルヤシは耐陰性のある植物ですが、暗すぎても光線不足で黄緑色になります。
レースカーテン越しの日差しや明るい日陰が理想。直射日光は葉焼けを起こすため避けましょう。
春〜秋に植え替え&追肥
購入から2年以上経っている場合や、鉢底から根が出ている場合は根詰まりが原因で葉色が薄くなります。
春〜秋の成長期にひと回り大きな鉢に植え替え、あわせて観葉植物用の肥料を与えましょう。
▶初心者でも使いやすくて効果的!観葉植物におすすめの肥料【厳選・3選】
適度な水やり(乾いたらたっぷり)
テーブルヤシは乾燥に比較的強いですが、極端な水不足は葉色が薄くなる原因になります。
表土が乾いたら、鉢底から水が出るまでしっかり与えるのが基本です。
風通し良く管理
特に風通しが悪くなりがちなのが冬場の室内です。
温度にばかり気を付けてついつい疎かになりがちな風通しですが、植物にとって風は非常に重要なものです。
どうしても窓を閉め切ることの増える冬場は、室内の空気が停止しがち。空気の循環が悪くなることで懸念されるのが、「根腐れ」や「カビ」の被害です。
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私がテーブルヤシの葉が薄くなったときの原因と対策
夏の直射日光で葉が傷んだ
私がダイソーで購入した小さなテーブルヤシ。
春は調子よく育っていたのですが、夏になりベランダに出しっぱなしにしてしまいました。
その結果、直射日光が強すぎて葉が焼けてしまったのです。
水切れで葉がカサカサに
さらに悪いことに、水やりを忘れてしまったことも重なりました。
テーブルヤシの葉はもともと薄く繊細なので、一度カラカラに乾燥してしまうと葉がカサカサに痛み、元に戻すことができませんでした。
特に、まだ株が小さいうちは乾燥や日差しに耐える体力が少ないため、こまめな水やりが大切だと学びました。
室内管理に切り替えて回復
慌ててベランダから室内に移動し、南〜東向きの窓際で管理するようにしました。
すると、傷んだ葉は復活しなかったものの、時間が経つにつれて穂先から新しい緑の葉が伸びてきました。
学んだ教訓
テーブルヤシは「直射日光を避ける」「水切れさせない」という基本を守ることが、葉を薄くさせない最大のポイントだと分かりました。
小さな株ほど環境変化に敏感なので、無理のない場所で大切に育てるのが長く楽しむコツです。
まとめ
今回は、テーブルヤシの色が薄くなる主な原因と育て方のコツ3つをご紹介しました。
「植物はたくさんの光を欲しているもの」
もちろん、種類によっては強い光を欲しがるものもあります。しかし、耐陰性のあるテーブルヤシにとっては、強すぎる日差しは葉を傷める原因になることも…。
また、テーブルヤシは小さいですが暖かい春から秋にかけてはよく生長します。購入してから一度も植え替えていないという場合、根詰まりを起こしていることが多いです。
今回の記事をご参考に、テーブルヤシの葉が薄くなっている原因を探ってみてください。
テーブルヤシの色が薄いときに考えられる理由
- 根詰まり
- 直射日光(強すぎる日差し、西日も)
- 害虫による被害
テーブルヤシの育て方のコツ3つ
- 5度以下の寒さに当てない
- 直射日光を避ける
- 風通し良く管理
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