幸福の木(ドラセナ・マッサンゲアナ)は、冬に弱い観葉植物です。
特に10℃を下回ると葉が黄色くなったり、丸まったり、幹がぶよぶよになって枯れることもあります。
私自身、何度も冬に幸福の木を弱らせてしまった経験がありますが、
水やり・置き場所・風通しの3つのポイントを押さえるだけで、冬越しは驚くほど安定します!
幸福の木は冬に弱い?何℃まで耐えられる?

生育適温は20〜30℃と高め
幸福の木(ドラセナ・マッサンゲアナ)がもっとも元気に育つのは 20〜30℃。
もともと熱帯原産のため、暖かい環境を好みます。
10℃を下回ると弱り始める
気温が 10℃を下回るあたりから、生長が鈍りストレスがかかる状態になります。
葉が黄色くなったり丸まるなどのトラブルはこの温度帯で起こりやすいです。
5〜7℃で枯死リスクが一気に上昇
5〜7℃はほぼ耐えられない温度帯。
幹がぶよぶよしたり、葉が一気に落ちるなど「致命的なダメージ」が出ることもあります。
室内でも窓際は0℃近くになることがある
冬の窓際は外気が直接伝わるため、室内の表示温度よりも5~10℃低くなることもあります。
室温が15℃でも、窓際は早朝に0℃近くまで冷え込むケースも…。
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冬に起きやすいトラブル症状と原因

葉が黄色くなる(寒さ・根腐れ・光不足)
冬は気温低下によって生長がほぼ止まるため、吸水力も低下します。
その状態で普段通りに水を与えると 根腐れ → 葉の黄変 が起きやすくなります。
葉先が茶色くなる(乾燥・温風・急激な温度変化)
暖房による 乾燥 やエアコンの 温風が直接当たる と葉先が焦げたように茶色くなります。
また、急激に気温が下がる環境(夜の窓際など)でも葉先が痛みやすいです。
葉が丸まる(低温ストレス)
幸福の木は寒さに弱いため、10℃以下の環境で葉が丸まって縮こまることがあります。
これは低温ダメージを避けるための防御反応で、放置すると葉が落ちる場合もあります。
幹がぶよぶよする(根腐れのサイン)
冬の水やりのしすぎで発生しやすいのが 根腐れ。
根が機能しなくなると、幹の内部が腐り、外側が柔らかくぶよぶよしてきます。
幸福の木の寒さ対策!冬を乗り超えるための3つのポイント

幸福の木を育てる上で基本となるのが「水やり」「置き場所」「風通し」です。
本来は一年を通して暖かく風通しのよい場所を好む幸福の木。
日本の厳しい冬を乗り越えるためには、これら基本の管理を寒さに備えるため、少し変えなければなりません。
幸福の木 寒さ対策のポイント①水やりは土が乾いて3~4日経ってから
幸福の木の生育適温は25度前後です。そのため、20度以下になると徐々に生育が鈍り、15度以下になると生長がほぼ止まる休眠に入ります。
生長がほぼ止まると同時に弱まるのが「根っこが水を吸う速度」。寒くなると、水やり後の土が乾くまで時間を要するようになるのはこのためです。
生長が鈍っているのにも関わらず、「土が乾いたタイミングの水やり」を繰り返した場合、根が常に湿った状態となって根腐れを引き起こす原因になります。

また、乾かし気味に管理することで高まるのが耐寒性です。水やりを控えることで樹液濃度が高まり、寒さに備えることができるのですね。
天気予報をチェックし、最低気温が15度以下になってきたら水やりを控え目にして土を乾かし気味にしましょう。
具体的には、「土が乾いてさらに3~4日してから」の水やりです。
難しい冬の水やりは水やりチェッカーがあると便利
とはいえ、慣れるまでは難しいのが冬場の水やりのタイミングではないでしょうか?
そんな時にあると便利なのが水やりチェッカーです。

スティック状のチェッカーを土に差しておくだけで、土の乾き具合を測定。最適な水やりのタイミングを色で教えてくれますよ。

- 春~秋(15度以上が目安)…チェッカーが「白」になったタイミングで鉢底から水が流れ出るくらいたっぷりと水を与える
- 秋~冬(15度以下が目安)…チェッカーが「白になってさらに3~4日してから、常温の水を土全体が湿る程度に与える

幸福の木 寒さ対策のポイント②最低でも10度は確保(できれば15度)

幸福の木の生育適温は20度以上。一年を通して暖かい場所を好みます。
とはいえ、そうはいかないのが日本の冬です。幸福の木を枯らさないためには、最低でも約10度、美しい姿を保つなら約15度は必要になります。
「室内に置いているから寒さは大丈夫」という方も、気を付けたいのが「朝晩の窓際」です。
夜になったら窓から1~2m離す
冬の窓際は想像以上に冷え込むことが多いです。
昼間は日当たりよくて暖かくても、暖房を消した後の夜から朝にかけては10度を下回ることも。

特に幸福の木は寒さが大の苦手です。
夜になったら窓から最低でも1~2mは離し、冷気から守りましょう。できればお部屋の中心近くまで移動できると安心ですね。
とはいえ、鉢が重くて移動は大変…という方も多いでしょう。そんな時は、キャスター付きの鉢スタンドがあると便利ですよ。


幸福の木 寒さ対策のポイント③風通しを確保し根腐れ、害虫の発生を防ぐ
植物にとって欠かせないのが「光」「水」「風」の3つです。これらは光合成する上でも欠かせないものとなります。
植物は風を受けることで気孔の開閉が活発になり、光合成がさかんになるといわれます。
一般家庭内での室内の場合、日光と水は得ることができても、風通しの面ではどうしても屋外に敵いません。
特に、窓を閉め切ることがほとんどの冬はどうしても風通しが悪くなります。風通しが悪くなることで懸念されるのが、「根腐れ」「病害虫」「カビ」などです。

たくさんの観葉植物を管理しているなら、サーキュレーターは必須アイテム
室内での風通しの悪いさを改善してくれるのがサーキュレーターです。

一か所に停滞しがちな湿気や冷気を効率的にかきまぜ、空気の流れを作り出してくれます。
特に、室内で沢山の観葉植物を育てている方にとって、サーキュレーターは必須アイテムといえるでしょう。

とはいえ、ずっと窓を閉め切ったままでは新鮮な空気は取り込めません。一日に1回は窓を解放し、新鮮な空気を取り込む習慣をつけましょう。

幸福の木の冬越しに関するよくある質問

Q1:幸福の木は冬に何℃まで耐えますか?
A:目安は「最低10℃」。ただし15℃以上を保つほうがトラブルが激減します。
Q2:冬でも水やりは必要ですか?
A:はい。ただし頻度は激減します。土が乾いてさらに3〜4日後に軽く与えるだけでOK。
Q3:窓際に置いていても大丈夫?
A:昼はOKですが、夜は必ず1〜2m離してください。朝方は0℃近くになることもあります。
Q4:葉が黄色くなってきたけど枯れた?
A:寒さの影響で一時的に黄変することがあります。根が生きていれば復活可能です。
Q5:冬は霧吹きしたほうがいい?
A:葉水はOKですが、過度な加湿はNG。水滴が残ると葉が冷えて傷みます。
Q6:冬に肥料は必要ですか?
A:不要です。休眠期なので肥料を与えると根を傷める原因になります。
Q7:冬に植え替えしてもいい?
A:NGです。植え替えは5〜7月の暖かい時期のみ。
Q8:冬に葉が落ちるのは正常?
A:軽い落葉は寒さによる反応としてよくあります。ただし急激なら「寒さの当たりすぎ」の可能性。
Q9:暖房をつけた部屋に置いても大丈夫?
A:OKですが、温風が直接当たらないようにしてください。
Q10:冬に外で育てるのは無理?
A:基本的に屋外越冬は不可。最低でも10℃以上の室内で管理しましょう。
まとめ
ということで、今回は幸福の木の寒さ対策をする際に押さえておくべき3つのポイントをご紹介しました。
日照時間が短くなる冬場は、どうしても日光不足に陥りがちです。
特に、南向き以外の場所に幸福の木を置いている場合はそれが顕著でしょう。
その場合は植物育成ライトを使ってみるのもおすすめですよ。
植物育成ライトは日光に似た光を発することで、日光不足による徒長を防いでくれる便利アイテムです。
クリップタイプのライトなら場所を取らずにコンパクト。
さらに、タイマー付きのライトなら管理も楽でおすすめ。使用の目安は1日8時間~12時間です。

特に、幸福の木は他の多くの観葉植物に比べてそこまで耐陰性が強くないようです。

日光が不足することで葉がひょろひょろに伸びたり、ライムグリーンの斑が薄くなって全体的に濃い緑色になったりします。

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