ぷっくりとした丸い粒が鈴なりに垂れ下がる人気の多肉植物「グリーンネックレス」。インテリアグリーンとしても人気の植物ですね。
そんなグリーンネックレスですが、寒さの深まる冬場の管理がイマイチ分からないという方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、人気の多肉植物グリーンネックレスの冬のお手入れのコツ2つを分かりやすく解説いたします。

寒さに強いグリーンネックレスだけど、冬越しのコツを押さえておかないとあっという間に弱ってしまうよ。
冬に起こりやすいトラブルと対処法

1. 葉にシワが寄る・粒がしぼむ
原因:乾燥しすぎ / 根が冷えて吸水できていない
● 対処法
- 土がしっかり乾いていれば、少量の水を与える
- 受け皿の水はすぐ捨てる
- 屋外管理の場合、夜間だけ玄関内に避難して根の冷えを防ぐ
2. 粒がぶよぶよに柔らかい
原因:水のやりすぎ+低温で根腐れ気味
● 対処法
- すぐに水やりをストップ
- 風通しのよい場所へ移動
- ひどい場合は腐った部分をカットし、乾いた土で植え替え(※冬の植え替えは最低室温15℃以上の部屋で)
3. 葉色が薄くなる・茎が間延びする
原因:光不足(冬の室内管理で起こりやすい)
● 対処法
- 南向き・東向きなど最も明るい窓際へ
- 昼間はできるだけ屋外で日光に当てる
- 難しければ植物用ライトも有効
4. 下葉がぽろぽろ落ちる
原因:蒸れ・風通し不足(室内管理で起こりやすい)
● 対処法
- 風が通る位置に掛ける
- ハンギングネットに変えて通気性を上げる
- 室内ならサーキュレーターの微風も有効(直接当てない)
5. 茎が黒ずむ・部分的に腐る
原因:根腐れ or 霜に当たったダメージ
● 対処法
- 黒くなった部分を潔くカット
- 乾いた用土に挿し直し、発根を待つ
- 氷点下の日は屋内へ避難
6. 全体がしおれて元気がない
原因:寒さ+過湿(最悪の組み合わせ)
● 対処法
- 水やりを止めて乾燥させる
- 夜間のみ屋内へ
- 猛寒波の日は避難させる
7. 白い粉が吹いたように見える

原因:コナカイガラムシ(冬の乾燥で発生)
● 対処法
- 綿棒にアルコールを付け、取り除く
- 風が通る場所に移動
- 水やり頻度を見直して過湿を防ぐ
▶観葉植物の害虫対策と駆除方法!虫を防ぐために押さえておくべきポイント3つ
8. 茎が急に細くなり頼りない
原因:日光不足 or 室内の高湿度
● 対処法
- 屋外管理の時間を増やす
- 室内では窓際+風通しを確保
9. 斑入り種の白い部分が増えすぎる
原因:光不足による斑の暴れ(弱りのサイン)
● 対処法
- できるだけ屋外で日光に当てる
- 直射を避ける必要は基本なし
10. 茎がカリカリに乾燥して枯れ込む
原因:極度の乾燥 or 低温ダメージ
● 対処法
- 枯れた部分をカット
- 根本の健康な部分からの再生を待つ
- 夜の冷え込みは避ける
冬のグリーンネックレスにやってはいけないこと5つ

① 室内に置きっぱなしにする(光と風不足)
多肉植物のグリーンネックレスは日光と風が命。室内置きっぱなしは徒長・葉落ち・蒸れの原因。
→ 0〜5度まで耐えるので、昼は屋外がベスト。
② 冬でも頻繁に水を与える
休眠期で水をほとんど吸わないため、冬の水やりの多さ=根腐れの近道。
→「土が乾いて3〜4日経ってから少量」を徹底。
③ 日光の当たらない場所に置く(カーテン越し含む)
暗い場所に置くと、
- 茎が間延び
- 葉が減る
- 株が弱る
光量が少ない冬こそ「直射日光レベル」が必要。
④ 霜が降りる環境で放置する
0〜−1度までは耐えるが、霜が当たると一気に傷むリスクも。
→ 霜予報の日は軒下や屋内に一時避難。
⑤ 冬に植え替え・挿し芽をする
休眠期で根が動いていないため、冬の植え替えは根にダメージしかない。
挿し芽も失敗しやすい。
→ 植え替え・増やす作業は必ず「春」に。
グリーンネックレスの冬の管理で最も大事なポイント2つ

グリーンネックレスは想像している以上に寒さには強いです。
「寒さで弱りそう」というイメージだけで室内に置きっぱなしにしていると、逆に株を弱らせてしまうこともあります。
グリーンネックレスは冬は何度まで耐えられる?
グリーンネックレスは0度程度までなら耐えられます。
むしろ、風通しがよく日当たりのよい屋外の方が丈夫で可愛い株姿を保てるため、できるだけ屋外に置いて管理を続けましょう。
「そうはいっても寒さで弱ってしまわないか心配。室内の日当たりの良い場所に置いて育ててもいい?」
もちろん、屋内で管理したからと言ってすぐに弱って枯れてしまうわけではありません。
下写真は、年中室内の日当たりの良い場所に置いていたグリーンネックレスです。葉数が減って弱々しい姿になっていますね。

特に、多肉植物は日光を好みます。そして、日光と同じくらい欠かせないのが風です。
植物は風を感じることで気孔の開閉が活発になり、光合成もさかんになるといわれています。
寒さが許す限りはできるだけ屋外の日当たりの良い場所に置くのが株を丈夫に保つコツです。
ちなみに、グリーンネックレス(緑の鈴)の販売元であるカクト・ロコさんのサイトでは、グリーンネックレスはマイナス1~2度まで耐えられ、霜に当てても構わないとの記載があります。
直射日光があたり、風通しの良い場所を好みます。マイナス1~2℃まで耐え、霜にあててもOK!
引用元:カクト・ロコ「緑の鈴 冬の育て方」より引用
筆者が育てているグリーンネックレスも、マイナス2度程度までなら屋外に置きっぱなしです。問題なく育っていますよ。むしろ、新しい葉が展開してボリュームが出てきました。
また、グリーンネックレスは株が充実してくると、冬場に個性的な花を咲かせて楽しませてくれます。(下写真)
グリーンネックレスの花はほんのり甘い香りが特徴です。冬でもできるだけ屋外に置いて株を充実させ、冬場の花も咲かせてみてください。
あわせて読みたい「グリーンネックレス 枯れる原因3つ【管理のコツも解説!】」
冬の水やり頻度の目安|断水気味が基本
グリーンネックレスを冬越しさせる2つ目のコツは、断水気味に管理することです。
グリーンネックレスは春と秋に生長が旺盛になる春秋型の多肉植物です。そのため、暑さの厳しい真夏と寒さが深まる冬場は生長がほぼ止まる休眠期となります。
そのため、冬場のグリーンネックレスが株自体がそこまで多くの水分を必要としません。必要以上の水やりは株を弱らせる原因になります。
グリーンネックレスの冬場の水やりは「土がしっかりと乾いて3~4日経過してから土全体が湿る程度に与える」のが基本です。
冬場の水のやり過ぎは根腐れや根の冷えを引き起こします。特に、グリーンネックレスを室内で管理している場合は湿気がこもりやすく、どうしても風通しが悪くなりがちです。
その結果、根腐れや病害虫を招くこともあるため、断水気味に管理して風通しのよい場所に置きます。
ハンギングネットで通気性を確保するのもおすすめ
グリーンネックレスはハンギングにすると通気性がよくなるだけでなく、垂れ下がった茎がゆらゆらと揺れて可愛らしい姿が楽しめますよ。
ちなみに、上写真はセリアで購入した小さめのハンギングネットです。引っ掛ける金具がついていてちょっとした場所に飾りやすいのでおすすめですよ。
冬場の水やりの強い味方「水やりチェッカー」を活用してみる
「水やりのタイミングがイマイチ分からない」「できるだけ枯らしたくない」
このようなときに重宝するアイテムが水やりチェッカーです。土に挿しておくだけで色で水やりのタイミングをお知らせしてくれます。

【水やりチェッカーの見方】
・白⇒土が乾いている
・青⇒土が湿っている
※冬場の場合は「白」になって3~4日経ってからたっぷりと水を与える。

グリーンネックレスの冬越しでよくある質問
Q1:グリーンネックレスは冬でも外に置いて大丈夫?
A:はい、0~5℃程度までなら屋外で管理できます。風通しが良く日当たりのよい場所のほうが株が引き締まり元気に育ちます。ただし、霜が降りる日が続く地域では朝だけ室内に取り込むなど調整しましょう。
Q2:マイナス気温になったらどうすればいい?
A:−1~−2℃までは耐えられる品種ですが、長時間の氷点下は株を弱らせます。夜だけ玄関内に取り込む、軒下に移動するなどで冷え込みを避けましょう。
Q3:冬は断水したほうがいいの?
A:完全断水ではなく、“ほぼ断水(乾いて数日待つ)”が基本です。土が乾いて3~4日経ってから土全体を湿らせる程度に与えましょう。
Q4:葉がシワシワになったら水切れ?枯れた?
A:冬の葉のシワは水切れサインで、まだ復活できます。乾いてから3~4日後に、鉢底から流れ出るくらいしっかり水やりしてください。ただし、室内で風がない場合は水やり後に蒸れやすいので要注意です。
Q5:冬に葉がぶよぶよするのはなぜ?
A:寒さによる凍傷 or 根腐れが考えられます。透明感が出てぶよっとする場合は凍傷なので、すぐに暖かい室内へ移動を。黒く柔らかい場合は過湿による根腐れの可能性が高いです。
Q6:冬でも肥料は必要?
A:不要です。冬は生長が止まる休眠期のため、肥料はNG。根を冷やしたり傷めたりする原因になります。
Q7:冬に伸びすぎたツルは切っていい?
A:基本は春~秋の生育期に剪定します。冬は株が弱りやすいため、剪定は最小限に抑えましょう。
Q8:室内と屋外、どちらが冬越ししやすい?
A:屋外の日当たり+風通し>室内管理です。室内は風が通りにくく湿気がこもりやすいため、過湿による根腐れリスクが高くなります。
Q9:冬に蕾がついたけど咲かせても大丈夫?
A:問題ありません。むしろ屋外管理で株が充実すると、12〜1月頃に花が咲くことがあります。ほんのり甘い香りも楽しめます。
Q10:冬に枯れそうなとき、まず何をすればいい?
A:以下の順でチェックすると復活しやすいです。
- 置き場所 → 日光と風がある場所へ
- 土の湿り具合 → 湿っていれば断水、乾いていれば数日後に水やり
- 根腐れ確認 → 茎が黒い・ぶよぶよなら植え替え検討
- 気温 → 0℃以下は避ける
筆者の実体験:グリーンネックレスは冬でも意外と強い

私はグリーンネックレスを約5年間育てていますが、育ててきた中で強く感じたのは 「グリーンネックレスは思っているより寒さに強い」 ということです。
実際、気温が0度を下回らない地域であれば、屋外管理でも問題なく冬越しできます。
一見すると「寒さに弱そう」「冬はすぐ枯れてしまいそう」と感じがちですが、むしろ 室内に置きっぱなしにした方が弱りやすい と実感しています。
室内管理は株が弱りやすい
過去に室内に置き続けたことがありましたが、
・日光不足
・風通しの悪さによる蒸れ
が原因で、葉が減り、全体的にひょろっとした弱々しい姿になってしまいました。
屋外管理は0〜5度ならほぼ問題なし

屋外で管理していると、冬でも新しい葉がついてぷっくりとした元気な姿を保てます。
私の環境では、5度以下になる期間はほぼ断水で管理しています。
葉に少しシワが寄ってくることがありますが、これは問題ありません。
焦って水やりすると“根が冷えて”弱る

冬に株がしおれたりシワが寄ると「水が足りない」と思ってしまいますよね。
私も以前はそうでしたが、冬に水を与えると根が冷えて吸水できなくなり、結果的に根腐れに近い状態になりやすいことが分かりました。
春になってから水やり再開でOK

最低気温が 10度を安定して超えるようになってきたら、少しずつ水やりを再開します。
すると、シワが寄っていた葉も徐々に戻り、春の成長期に一気にボリュームが回復してきます。
まとめ
今回は、グリーンネックレスの冬場の管理方法のコツ2つをご紹介しました。
冬場は乾燥気味に管理することが大切です。分からないければ葉にシワがよってからでも問題ありません。むしろ、水のやり過ぎによるリスクの方がずっと高いです。
グリーンネックレスはその多肉質な葉に多くの水分を蓄えています。少しくらい水やりを忘れたからと言ってすぐに枯れたりしません。
できるだけ乾燥気味に管理することで樹液の濃度を高めて寒さに強くすることもできます。
グリーンネックレス 冬の管理方法【コツ2つ】
1.気温が0度~5度程度までは屋外で管理を続ける
2.断水気味に管理し耐寒性を高める
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