爽やかな見た目と初心者でも簡単に育てられることで定番のインテリアグリーン・ポトス。
ポトスを購入してからしばらく経過すると、鉢が根っこでいっぱいになる「根詰まり」を起こします。
根詰まりしたポトスは、「葉が変色」したり「なんとなく元気がない」といった症状が現れることも。
今回は、ポトスの植え替え方法を徹底解説します。
ポトス 植え替えの方法を徹底解説します【写真で解説】
それでは、ポトスの植え替え方法をご紹介します。とっても簡単なのでご安心くださいね。
ポトスの植え替え 手順①「適期は春~秋」
ポトスの植え替えに適した時期は、気温の暖かい春~秋頃にかけてが適しています。
生長が緩慢になる冬場の植え替えは避けた方が無難でしょう。
※植え替えのタイミングについてはこの記事の後半にくわしく掲載しています。
ポトスの植え替え 手順②「鉢と土を用意」
新しい土と鉢植えを用意しましょう。
ポトスに適しているのは水はけのよい土
ポトスが好むのは水はけの良い土です。具体的には「水がよく通り抜ける土」を好みます。
観葉植物用の土でも構いませんが、さらに、水はけの良さを追求するなら「軽石(小粒)」を1/5ほど混ぜ込んでみてください。
緩効性肥料を混ぜ込んでおくと楽
また、元肥(もとごえ)として緩効性肥料を混ぜ込んでおくと1年程効果が持続するので管理も楽になりますよ。(下写真)
「マグアンプk」は、水やりの度にすこしずつ溶け出し、ゆっくり長く効果が続きます。
☆★観葉植物におすすめ。初心者でも使いやすい肥料を厳選↓↓
ポトスの植え替え 手順③「鉢底石と土を入れる」
新しい鉢の底に「鉢底石(はちぞこいし)」を敷きます。鉢底石を敷くことで排水性を確保することができます。
特に、ポトスは水はけの良い環境を好むため、鉢底石は必ず入れるようにしましょう。
鉢底石の上から土を入れます。入れる土の量は、鉢の1/3~1/2程度です。
鉢底石を入れる理由
土は経年とともに徐々に形が崩れて砂状になり、水を含むことで団子状になって排水性が低下していきます。
土が経年で団子状になり水はけが悪くなったとしても、鉢底石は崩れにくいため、鉢底石があることである程度の排水性をキープできます。
ポトスの植え替え 手順④「ポトスを取り出す」
植え替えのタイミングを迎えたポトスを用意し、鉢から取り出します。鉢の側面を「トントン」と叩くと振動で土が崩れ取り出しやすくなります。
ただし、根詰まりがひどい場合はなかなか取り出せないことも。鉢の縁を上から下に向かってグーで叩き落とすようにすると抜けやすいです。
ポトスの植え替え 手順⑤「古い土と傷んだ根を取る」
鉢から抜き取ったポトスには土と根の塊である「根鉢(ねばち)」がついています。
古い土は排水性が低下しているため、棒でつついて取り除きましょう。
また、黒っぽくなって傷んでいる根があればカットしておきます。
きっちりと行わなくてもだいたいでokです。
ポトスの植え替え 手順⑥「新しい鉢にポトスを配置」
根鉢を崩したポトスを土を入れた新しい鉢に入れてみましょう。高さを調整しつつ、土の量を調節してください。
崩した根はなるべく四方に広がるように配置すると株が安定しやすいです。
ウォータースペースも忘れずに
鉢の縁から3cm程は土を入れずに空けておきます。これを、「ウォータースペース」といいます。
ウォータースペースを設けるとで、水やりの際に土が溢れて流れ出るのを防げます。
ポトスの植え替え 手順⑦「土を隙間に入れて植え付ける」
植え付ける位置が決まったら、土を隙間に入れて植え付けます。このときに、割りばしや棒状のものを使って作業をしましょう。
土を軽くつつきながら入れ込むことで、根と土の間に空間ができるのを防ぎます。
根の周りに空間ができると根がうまく生長できないので、それを避けるためにも割りばしや棒を使いながら土を入れ込んでいくのがおすすめです。
表面を無機質の土にすることでコバエ対策に!
観葉植物を育てていると悩みがちなのが「コバエ」ではないでしょうか。コバエ対策として効果的なのが、表面の土を無機質なものにするということです。
例えば、養分が豊富な「腐葉土」を土の表面に敷くと面白い程コバエが沸くはずです…。(土に卵を大量に産み付けられる)
コバエを防ぐには、表面の土だけでも「赤玉土」や「鹿沼土」「川砂」など、養分のほぼないものにするのが効果的。
たったこれだけで、コバエが一気に沸きにくくなるはずです。また、見た目にもおしゃれになります。
☆★観葉植物は育てたいけど虫が嫌い…虫が湧きにくい土はこちら↓↓
ポトスの植え替え 手順⑧「たっぷりと水を与える」
最後に、鉢底から水が流れ出るくらいにたっぷりと水を与えましょう。このようにすることで、あらかじめ土の汚れや粉塵を排出することができます。
水やりの度に受け皿が汚れるのを防ぐためにも、鉢底から出てくる水が透明になるまでたっぷりと与えるのがおすすめです。
☆★ポトスの水やり方法、タイミングとコツはこちら↓↓
ポトスの植え替え 手順⑨「風通しのよい半日陰で管理」
植え替えは植物にとって大きなストレスになります。少なからず根や株が傷んでいるため、いきなり通常の管理に戻すと、株自体にダメージを与えかねないので避けます。
一週間程度は風通しの良い半日陰で管理します。日当たりの良い場所への移動は、様子をみて生長が落ち着いてからにしましょう。
葉水で保湿
しばらくは根から水分を十分に吸えないので、土が乾きすぎないようにしてあげます。
葉も乾燥しやすいため、霧吹きで水分を与える「葉水(はみず)」をして保湿しましょう。
ポトスに適した鉢の条件
水はけのよい鉢をチョイス
ポトスには排水性にすぐれる鉢植えが適しています。
鉢底に穴が開いているものがよいでしょう。ハンギングにする場合は軽くて割れにくいプラスチック鉢がおすすめです。
ついつい水やりし過ぎてしまう人は素焼き鉢がおすすめ
「ついつい水をあげ過ぎてしまう」という方は、さらに通気性に富む素焼き鉢にすると、根腐れの失敗を防げます。
サイズは「ひと回り大きめの鉢」です。既存の鉢よりも直径が3cm程大き目のものが適します。
植え替えが面倒だからといって、大きすぎる鉢に植え替えるのは避けて
「いちいち植え替えるのは面倒だし大きい鉢に植え替えよう」
このように思われる方もいるかもしれません。
しかし、いきなり大きすぎる鉢に植え付けると水の管理がしにくく、根が腐って枯れる「根腐れ」を引き起こしやすくなります。
今の鉢より直径プラス3センチほどの鉢を選んでね。
植え替えが必要なポトス、根詰まりのサインを見逃すな!
では、植え替えが必要なポトスにはどのような特徴が現るのでしょうか?
ここでは主な症状3つをご紹介します。以下のような症状がある場合、植え替えを検討しましょう。
植え替えが必要なポトスの特徴①「鉢底から根がはみ出ている」
ポトスの鉢植えを持ち上げ底をのぞいてみます。もし、鉢底から根っこがはみ出していたら根詰まりのサインです。植え替えが必要となります。
上写真くらいに根詰まりが進んでいる場合、株の下部分の葉が徐々に黄色や茶色に変色してくるはずです
植え替えが必要なポトスの特徴②「水が浸み込みにくい」
根詰まりを起こしたポトスの鉢は、水やりしてもなかなか水が土に沁み込んでいきません。
根詰まりした状態でいくら水を与えても根はうまく水を吸えず、やがて「根腐れ」に発展する可能性が高いです。
「土が乾いた状態で水やりしているのにも関わらず、水が土になかなか浸みこんでいかない」という場合、鉢底から根がはみ出ていないか確認してみましょう。
もし、鉢から根がはみ出ている場合は植え替えが必要な時期といえます。
植え替えが必要なポトスの特徴③「なんとなく元気がない」
「なんとなく葉に張りがなくしおれている」という場合も根詰まりの可能性があります。葉が下に垂れてしおれているときも、一度鉢底から根が出ていないか確認してみてください。
根っこが鉢底からはみ出ていれば根詰まりのサインです。根詰まりを起こしたポトスは生長の勢いが弱まり、株近くの葉が落ちて見栄えが悪くなります。
ポトスは、2年に一度を目安に植え替えるのがおすすめです。
☆★ポトスの簡単な増やし方を画像で分かりやすく解説↓↓
まとめ
いかがでしたか。
ポトスは春から秋にかけての生長が特に旺盛になります。そのため、2年に1回程度は植え替えなければ「根詰まり」によって株が弱ってしまうことが分かりました。
今回の記事をご参考に、ぜひ、ポトスの植え替えに挑戦してみてくださいね。
ポトスの植え替え方法【手順】
- 適期は春~秋
- 鉢と土を用意
- 鉢底石と土を入れる
- ポトスを取り出す
- 古い土と傷んだ根を取る
- 新しい鉢にポトスを配置
- 土を隙間に入れて植え付ける
- たっぷりと水を与える
- 風通しの良い半日陰で管理
植え替えが必要なポトスの特徴【3つ】
- 鉢底から根がはみ出ている
- 水が浸み込みにくい
- 何となく元気がない(前回の植え替えから2年以上経っている)