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シュガーバインは冬に弱い?枯らさず元気に冬越しさせるコツを徹底解説

シュガーバインを冬越しさせる際の注意点 シュガーバイン

小さな手のひらを広げたような葉が可愛らしいシュガーバイン。

耐陰性があるため室内でも育てることのできる観葉植物としても人気のグリーンです。

そんなシュガーバインですが、冬場のお手入れ方法がいまいち分からないとお困りではありませんか?

そこで今回は、シュガーバインを冬越しさせるための簡単なポイント3つを分かりやすくご紹介します。

3つのポイントさえ抑えておけば、シュガーバインの可愛らしい姿を保ちつつ冬越できるはずですよ。

・農業高校卒業
・園芸を専門に3年間学ぶ
・自宅で100種類ほど栽培中
・観葉植物栽培のコツを研究&発信

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シュガーバインは冬に弱い?

シュガーバインの耐寒性

0℃前後まで耐える。意外と寒さにタフ!

シュガーバインは見た目の繊細さとは裏腹に、0℃前後まで耐えられる比較的丈夫な植物です。

生育適温は 5〜20℃ ですが、短時間であれば0℃付近の冷え込みに耐えることがあります。

これは、根がしっかりしていて、地上部よりも地下部のほうが低温に強いことが理由のひとつです。

「冬は弱そう…」というイメージよりも、実際は寒さにずっとタフ!

寒さに強くても“低温+過湿”は致命的

ただし、寒さに強いのは 乾燥気味に管理できているとき に限ります。

土が湿ったまま冷えると一気に弱りやすく、根腐れを起こす原因になります。

特に注意したいのが “低温+過湿” の組み合わせ。

冬は吸水スピードが落ちるため、暖かい季節と同じ感覚で水やりを続けると、

✔ 常に土が濡れた状態
✔ 根が冷えてダメージ
✔ 葉がしおれる・黄ばむ

といったトラブルにつながります。

冬は「乾かし気味の管理」が前提と覚えておくと安心。

シュガーバインの冬越しでよくある失敗と対処法

シュガーバインを冬越しさせる際の注意点

① 水やりしすぎて根腐れを起こす

冬は気温が下がり、シュガーバインの吸水量もぐっと減ります。

しかし「葉がしおれているから水切れだ」と勘違いして水を与え続けると、土が乾かず根腐れを起こしてしまいます。

<対処法>

  • 土がしっかり乾いてから2〜3日待って水やり
  • 受け皿の水は必ず捨てる
  • 冬はやや乾燥気味に管理するのが基本
  • 冷え込む夜間の水やりは避ける

② 暖房の風で葉がパリパリになる(乾燥障害)

冬の室内は暖房で乾燥しがち。

シュガーバインは葉が薄く、乾燥した風が直撃するとすぐに水分を奪われ、葉先がチリチリに枯れることがあります。

<対処法>

  • エアコンの風が当たらない場所へ移動
  • 加湿器の近く or 受け皿に水を張って湿度アップ
  • 乾燥がひどい場合は、朝イチで軽く葉水(夜はNG)

③ 日照不足で徒長してヒョロヒョロに

冬は日照が少なく、室内の明るさも不足しがち。

光が足りないと、つるが細く弱々しく伸びてしまい、葉も小さくなります。

<対処法>

  • 日当たりのよい窓際(レース越し)へ移動
  • 午前中の穏やかな光を優先
  • どうしても暗い部屋なら、植物用LEDライトの補光を検討

④ 冷気が直撃して根元が一気に弱る

窓際は光が入るものの、夜〜明け方の冷気が最も強い場所でもあります。

シュガーバインは0℃付近に耐えられるものの、急激な冷え込みには弱く、葉が萎れる・根が弱るなどのトラブルが起きます。

<対処法>

  • 夜は窓際から30〜50cm離す
  • 断熱シートで冷気をカット
  • 冬の窓辺に置く場合は「鉢カバー+台」で冷気を避ける

⑤ 鉢が大きすぎて土が乾かない(過湿リスク)

見た目重視で大きい鉢に植え替えると、冬は特に乾きが遅くなります。

土が冷たく湿ったままになる → 根が機能しない → 一気に弱る、という負の連鎖が発生。

<対処法>

  • ひとまわり小さめの鉢を選ぶ
  • 冬の植え替えは極力避ける
  • 鉢底石で排水性UP

⑥ 冬の植え替えでダメージが深刻化

冬はただでさえ弱りやすい季節。

植え替えは根をいじるため、冬に行うと回復できずそのまま枯れてしまうことがよくあります。

<対処法>

  • 植え替えは春(4〜6月)か秋(9〜10月)の暖かい時期に
  • 真冬は絶対に避ける

シュガーバインの冬越しで押さえておくべきポイント3つ

シュガーバインを育てる上で気を付けたいのが「多湿(水のやり過ぎ)」と「直射日光(特に夏場)」です。

この2つはシュガーバインを枯らす原因になりえます。

ポイント①0度以下なら室内へ

シュガーバインの挿し木

繊細そうでデリケートなイメージのあるシュガーバインですが、実は、寒さには案外強く、0度程度までなら耐えることが可能です。

生育適温は5度~20度。

地域によっては屋外に置いて冬越しすることも可能でしょう。0度以下になるようなら室内へ移動し寒さをしのぎます。

※ちなみに筆者が住む近畿地方では、乾燥気味に管理していれば、屋外で冬越しさせることもできています。

シュガーバインは意外と寒さに強い!可能な限り風通しのよい場所に置いて育てよう

シュガーバイン

シュガーバインは意外と寒さに強いため、温度が許す限りは屋外で管理するのをおすすめします。理由は、十分な風通しが確保できるからです。

植物は風に当たることで気孔の開閉が活発になり光合成もさかんになるといわれています。室内だとどうしても風通しの面で屋外には敵いません。

特にシュガーバインは多湿を嫌う性質をもつため、風通しのよい場所に置くことで、生育をよくするだけでなく、根腐れを防ぐこともできます。

遮光ネットを設置

反対に気温が30度以上になる夏場は注意が必要です。

高温多湿に弱いため、気温が30度を超える場合は、葉焼けを防ぐためにも遮光ネットを利用するか室内の涼しい場所へ移動させるのがおすすめです。

ポイント②表土が乾いて2、3日ほどしたら水やり

ダイソーの陶器鉢に植えたシュガーバイン

他の観葉植物に比べ寒さに強いシュガーバインですが、気温が15度以下になってきたら徐々に水やりの間隔を空けるようにしましょう。

そして気温が10度以下になったら、土の表面が乾いて2~3日ほどしてから水を与えます。

冬場に水やりを控え目にする理由は、寒さによってシュガーバインの生育が緩慢になるからです。冬場のシュガーバインは、暖かい時期に比べて根が水分を吸収する速度が下がります。

そのため、冬場も暖かい時期と同じ感覚で水やりしていると、吸収しきれずに鉢内に残った水分によって根が冷えたり、腐ったりする恐れがあるのです。

少なくとも、一週間以上土が湿っていると根腐れを起こす可能性が高まります。

家庭用水分計を使って根腐れを防ぐ!

「水やりのタイミングがイマイチ分からない…」「ついつい水をやり過ぎて失敗しがち…」

このような方におすすめなのが家庭用水分計です。

サスティー

スティック状のチェッカーを土に挿しておくだけで、色で土の乾き具合を測定してくれます。

「できるだけ枯らしたくない」という鉢植えのみに挿しておくと、水やりの管理が楽になるだけでなく、根腐れのリスクを低くしてくれます。

サスティー

土が乾いていれば「白」、土が濡れていれば「青」と一目瞭然なので、冬の水やりが一気に楽になるはずですよ。(上写真)

シュガーバインの場合、冬場の水やりはチェッカーが「白」になってから2~3日経過したころが最適な水やりのタイミングですね。

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ポイント③こまめな葉水(はみず)

シュガーバイン

冬場の場合、暖房やエアコンの影響でどうしても空気中の湿度が低くなり乾燥しがちです。

しかし、空気中の水分が足りないとシュガーバインの葉を傷める原因にもなりえます。シュガーバインが好む湿度は50%~60%程度です。

シュガーバインの葉の美しさを保つためにも、冬場は特に葉水や加湿器で過度の乾燥に気を付ける必要があります。

葉水はハダニ(害虫)を予防する効果も!

特にシュガーバインを室内で管理している場合、風通しが悪くなってハダニやカイガラムシが付くことがあります。

これらの害虫がシュガーバインに付くと、吸汁によって徐々に株を弱らせてしまいます。中でも「ハダニ」に効果があるのが葉水です。

葉水

葉の表・裏、茎など株全体に霧吹きで水分を与えましょう。シュガーバインは水のやり過ぎて根腐れを起こしやすいですが、地上部は乾燥しがちです。

特に冬場の室内は乾燥しがちなため、こまめな葉水で害虫も予防します。

また、窓を閉め切る時期はサーキュレーターを活用して室内の湿気が一か所に停滞しないよう、意識的に空気を動かしてやるのがおすすめですよ。

サーキュレーター

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※ちなみにシュガーバインに白いふわふわとした粉のようなものが付着している場合、「コナカイガラムシ」である可能性が高いです。

カイガラムシ▲植物(アイビー)についたコナカイガラムシ

こちらも吸汁によって株を弱らせる害虫です。見つけたら早目に取り除いてください。(上写真)

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シュガーバインの冬越しでよくある質問

つるが伸びすぎたシュガーバイン

シュガーバインは屋外で冬越しできる?

シュガーバインは0度くらいまでなら耐えられるため、地域によっては屋外での冬越しが可能です。

ただし、霜や雪に当たると葉や根が傷んでしまうため、0度以下になりそうなら室内へ移動しておきます。

冬の水やりは何日に1回必要?

冬の水やりは土が乾いてさらに2日~3日ほど経ってから与えます。

「〇日に1回」などと決めず、土の乾き具合を確認しておこないましょう。

土が乾く速度は、使用している土や鉢、気温、日当たりや風通しなどによって異なります。

床暖房の上に鉢を置いたら寒さ対策になる?

寒さ対策として床暖房の上に直接鉢を置くのは避けてください。

鉢の中が高温になり、根を傷めてしまう恐れがあるためです。

特に土が湿った状態で床暖房の上に鉢を置いた場合、水温が上昇することで根が煮え、根腐れを起こす恐れがあります。

冬に根詰まりに気付いた場合、植え替えた方がいい?

冬場、根詰まりに気付いても春まで待つのが無難です。

冬は寒さによって生育が鈍っているため、急いで植え替えずとも問題無くやり過ごせることが多いです。

ただ、根詰まりがひどく根腐れを起こしそうな場合は、できるだけ暖かい場所で根鉢を崩さず植え替えを済ませます。

冬はどこに置くのが正解?

  • 屋外の場合…5度くらいまでなら屋外管理も可能
  • 室内の場合…南~東向きの窓際に置くこと。窓を閉め切りがちになる時期はサーキュレーター必須

シュガーバインは蒸れを嫌うため、風通しが悪いと徐々に弱ってしまいます。

室内なら明るく風通しの良い窓際に置くのがベストです。

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何となく色が悪い。肥料や活力剤を与えるべき?

葉水タイプの活力剤

冬のシュガーバインは生育が緩慢になる休眠期です。

この時期に肥料を与えると、根が肥料分を吸収できず、逆に根を傷める原因になる恐れがあります。

ただし、活力剤であれば一年を通して使用可能です。

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結論:冬のシュガーバインは乾かし気味に管理することで耐寒性を高める!

水やり後のシュガーバイン

今回は、シュガーバインの冬のお手入れ方法のポイント3つをくわしくご紹介しました。

シュガーバインを冬越しする上で抑えておきたいのが、「0度以下の寒さを避ける」「水やりを控え目にする」「こまめな葉水」の3つです。

特に気を付けたいのが過湿でしょう。土の色が濡れているときと乾いているときで色が変わりやすい用土を利用するのもおすすめですよ。(下写真)

室内向け土▲乾いているとき

室内向け土▲濡れているとき

プロトリーフ 室内向け観葉・多肉の土 7号鉢用(3.5L)は、土の色が濡れているときと乾いているときで変化が分かりやすいだけでなく、コバエやキノコの原因となる堆肥を使用していないため、室内でも清潔な管理が可能な土です。

室内向けの土▲化成肥料も入っているので清潔な上管理も楽ちん

シュガーバイン 冬のお手入れポイント3つ

  1. 0度以下なら室内へ(寒さには案外、強い)
  2. 水やりは土が乾いて2~3日してから与える(根腐れを防ぐ)
  3. こまめな葉水で葉の乾燥を防ぐ(害虫予防にも効果的)

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シュガーバイン
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