【結論】
- クワズイモは寒さに弱く、日本の冬は大きなストレス
- 冬越しの基本は「水やり・置き場所・風通し」の3点
- 15℃以下では土が乾いてさらに3〜4日後に水やり
- 夜は窓際から離し、朝に戻すことで冷え込みを防ぐ
- 冬の室内は蒸れやすいため、サーキュレーターで根腐れ・害虫を予防
クワズイモは、日本の冬はとっても苦手。暖かい時期と同じように管理しているとうっかり弱らせてしまうことも…。
そこで今回は、クワズイモの冬場に置ける育て方のポイントを3つに分けて解説していきます。
クワズイモを枯らさず冬越しするための3つのポイント

クワズイモは一年を通して暖かく湿った風通しのよい場所を好みます。生育適温は20度以上です。
そんなクワズイモにとって冬の寒さはかなりのストレス。
美しい姿を保ちつつ冬を乗りこえるためには以下3つのポイントを押さえておく必要があります。
ポイント①15度以下なら土が乾いて3~4日待つ!

クワズイモは20度以下になると徐々に成長が鈍り、15度以下になると休眠に入ります。
生育が緩慢になるのと同時に弱まるのが「根が水を吸い上げる力」です。
気温が低くなっているのにも関わらず、暖かい時期と同じ感覚で水やりを続けた場合、鉢の中が常に湿っている状態になります。
その結果、根が呼吸できずに腐って傷む「根腐れ(ねぐされ)」を引き起こします。
15度以下になったら「土が乾いてさらに3日ほどしてから水を与える」という方法に変え、水のやり過ぎによる失敗を防ぎましょう。

水やりチェッカーを使うのもおすすめ
みなさんは「土が乾いたか乾いていないか」の具体的な確認方法をご存じですか?具体的なチェック方法としては、
- 鉢を持ち上げて軽い(普段から水やり後の鉢の重さを把握しておくのがおすすめ!)
- 土に指を2、3cmほど差して水気を感じない
- 鉢底から見える土がしっかりと乾いている
等があります。
しかし、どれも感覚頼りで確実性が低いです。そんなときに重宝するのが水やりチェッカーです。(下写真)

水やりチェッカーを使うことで、水やりの失敗を防ぐことはもちろん、これまでよりも管理をグッと楽にすることができますよ。
「これだけはからしたくない!」という大切なひと鉢に使うのもおすすめです。
| 春から秋(20度以上) | チェッカーが「白」になったタイミングでたっぷりと水やり |
| 冬(15度以下) | チェッカーが「青」になってさらに3日ほどしてから土全体が湿る程度に水を与える |
ポイント②夜になったら窓から離す!

とはいえ、「室内に置いているし寒さは問題ない!」と思われている方も多いのではないでしょうか。
しかし、冬場の室内で気を付けたいのが窓際です。もちろん、クワズイモは日光を好むため、窓際に置くのはおすすめです。
ただ、冬場の窓際は昼間は暖かくても、朝晩に急激に冷え込みます。特に、戸建て住宅の場合はそれが顕著な傾向です。
夜になったら窓からできるだけ離し、お部屋の中心近くに移動することで、冷え込みによるダメージを防ぐことができますよ。
朝になって気温が上がってきたら元の場所へ戻します。少々面倒ではありますが、このちょっとしたひと手間がクワズイモを冬の寒さから守ります。
植物育成ライトで日照不足を補うのもよい
冬場はどうしても日照時間が減りますね。特に、南向き以外の場所でクワズイモを管理している場合はそれが顕著でしょう。
そんなときは、植物育成ライトを使ってみるのもおすすめです。
下写真の「そだつライト」は、太陽光に近いRa90の光を放つ植物育成用LEDライトです。高さ30cmまでの鉢植えに対応できます。コンセント式なので使いやすいですよ。

形もすっきりしていてコンパクト&シンプル。ライトの色もブルーやレッドなどではなく白いので怪しい雰囲気になりません。
ポイント③風通しを確保し根腐れ、害虫を予防!

寒さが苦手なクワズイモ。冬場は室内管理が中心となります。
「暖房を効かせた暖かい室内でもう何の心配もいらない…」と思われる方も多いでしょう。
しかし、窓を閉め切る冬の室内で気を付けたいのが風通しの悪さによる蒸れ、根腐れ、病害虫の発生です。
扇風機やサーキュレーターを活用しよう
冬場は暖かい時期に比べると、どうしても日照量が不足します。さらに、窓を閉め切ることで風通しも悪くなりがちですね。
暖かく薄暗い風通しのよくない場所を好むのが害虫やカビ、キノコなどです。
窓を閉め切ることで、どうしても湿気や冷気、暖気が一か所に停滞します。特に水やり後は湿気が鉢内に停滞しがちです。
一週間以上、土の表面が濡れている場合は要注意。根腐れを起こすリスクが高くなります。
冬場の根腐れや病害虫を防ぐために必要となるのが空気の流れを作ることです。
とはいえ、寒さの厳しい冬に何度も窓を開け閉めするのは現実的ではありませんね。そんな時に活躍するのがサーキュレーターです。

サーキュレーターを使うことで、一か所にとどまりがちな冷気や湿気を効率的にかき混ぜ、室内に空気の流れを作り出すことが出来ます。
また、置き場所を工夫することで電気代の節約も期待できます。

クワズイモが冬に起こしやすいトラブル4つ

① 葉が黄色くなる
原因:寒さ / 水の与えすぎ(過湿)
冬は根が水を吸えず、鉢内が湿ったままだと葉が黄色くなりやすいです。
また、10〜15度を下回る冷え込みも葉の黄変の原因に。
② 葉が垂れる(しおれる)
原因:夜間の冷気によるダメージ
特に窓際に置いている場合、夜に気温が急低下し、葉がぐったり垂れます。
③ 根元が柔らかい
原因:根腐れのサイン
過湿状態が続くと根が腐り、根元がブヨブヨに。
放置すると回復が難しくなるため要注意です。
④ 白い綿状の虫がつく
原因:カイガラムシ(乾燥+風通しの悪さ)
暖房による乾燥と、冬の室内の風通し不足で発生しやすくなります。
クワズイモの冬越し Q&A【10選】
Q1. クワズイモは何度まで耐えられますか?
A. 最低5℃まで耐えますが、美しい姿を保つには15℃以上が必要です。
5℃は「枯れない最低ライン」であり、葉が傷む可能性が高い温度です。
Q2. 冬の水やりはどれくらいの頻度ですか?
A. 天気予報で最低気温が15℃以下になったら、土が乾いて“さらに3〜4日待ってから”与えます。
根が水を吸う力が弱まるため、暖かい時期よりもかなり控えめでOK。
Q3. 葉が黄色くなってきました。どうすればいいですか?
A. 寒さ、日照不足などが主な原因です。夜間の冷気を避け、水やり間隔を延ばしてください。
葉先が黒い場合は“過湿”の可能性が高いです。
冬の日照不足には育成ライトもおすすめ↓↓
▶観葉植物の育成をサポート!失敗しない植物育成ライトの選び方とは?
Q4. 夜は窓際から動かしたほうがいいですか?

A. はい。夜間の窓際は急激に冷え込むため、部屋の中央に移動しましょう。
Q5. 冬に葉が垂れるのは枯れているサインですか?
A. 多くは“寒さショック”で一時的なものです。日中暖かくすると徐々に回復することがあります。
▶クワズイモの葉が倒れる・垂れるのはなぜ?原因と対処法を解説
Q6. 冬でも肥料は必要ですか?
A. 不要です。むしろ肥料焼けを起こすため与えないでください。
クワズイモは15℃以下で休眠に入ります。吸収できない状態で肥料を与えると、根が傷んで根腐れを起こす恐れがあります。
▶初心者でも使いやすくて効果的!観葉植物におすすめの肥料【厳選・3選】
Q7. 冬に植え替えをしても大丈夫ですか?
A. NGです。生育が止まっているため、根が傷んで弱りやすくなります。
植え替えは5〜7月の暖かい時期がベスト。
Q8. 暖房のある部屋でも育てられますか?
A. 育てられますが、乾燥と風通しの悪さでカイガラムシが発生しやすいです。
加湿+サーキュレーター併用が有効。理想は湿度70%の環境。
▶クワズイモに付きやすい虫は?害虫の駆除方法、虫対策まで解説
Q9. 冬に下葉が落ちてきました。枯れてしまったのでしょうか?
A. 古い葉から落ちるのは自然なことです。株元が硬ければ問題ありません。
根元が柔らかい場合は根腐れの可能性大。
Q10. 冬でも日光は必要ですか?
A. はい。できるだけ明るい窓際に置き、日照不足が続く場合は育成ライトを併用しましょう。
▶クワズイモは蛍光灯の光だけで育つ?日当たりの悪い場所で育てるコツ
まとめ
クワズイモは寒さに弱い熱帯性の植物です。
特に日本の冬は想像以上に負担が大きく、暖かい時期と同じお手入れをしていると弱りやすくなります。
冬越しで最も重要なのは 「水やり」「置き場所」「風通し」 の3つ。
この3つを意識するだけで、冬でもクワズイモを美しい状態で維持できます。
クワズイモ 冬の育て方のポイント3つ
- 15度以下なら土が乾いて3~4日待つ!
- 夜になったら窓から離して冷え込みを防ぐ!
- 風通しを確保し根腐れや病害虫を防ぐ!
クワズイモのその他topics



