網目模様がエキゾチックな観葉植物「フィットニア」。
ひと鉢置くだけで、室内をおしゃれな雰囲気にしてくれる魅力的なグリーンですが、ついうっかりしおれてしまうことも多いのではないでしょうか。
そこで今回は、フィットニアがしおれる主な原因4つとそれぞれの対処法までをくわしくご紹介します。
- フィットニアがしおれる時によくある原因
- しおれたフィットニアを復活させる方法
- フィットニアに関するよくある質問
- Q1. フィットニアはどのくらいの頻度で水やりすればいいですか?
- Q2. フィットニアに適した土の種類は何ですか?
- Q3. 室内で育てる場合、置き場所の湿度はどのくらいが理想ですか?
- Q4. フィットニアの葉の色が薄くなる原因は何ですか?
- Q5. フィットニアを増やす方法はありますか?
- Q6. 鉢植えのフィットニアはどのくらいの間隔で植え替えるべきですか?
- Q7. フィットニアの葉に斑点が出た場合、病気の可能性はありますか?
- Q8. 室内でフィットニアを育てる際に、気を付けるべき冬場のポイントは?
- Q9. フィットニアに使っていい肥料と、避けた方がいい肥料はありますか?
- Q10. フィットニアの葉が落ちやすい季節はありますか?
- まとめ
フィットニアがしおれる時によくある原因

それでは、フィットニアの葉がしおれる主な原因を4つ見ていきましょう。フィットニアがしおれている場合、まずは土の状態を観察します。
原因①寒さに弱い!
フィットニアは観葉植物の中でも特に寒さに弱いです。最低でも15度程度は確保してあげる必要があります。
10度以下になると徐々に葉がしおれ、徐々に弱って枯れてしまいます。
フィットニアの綺麗な葉を保つには最低でも15度は確保したい
フィットニアは暖かい環境が保てれば、一年中美しい葉を楽しめる植物です。冬場は、室内のできるだけ日当たりの良い場所で管理しましょう。
ただし、ここで気を付けたいのが朝晩の冷え込みです。室内の日当たりの良い場所といえば窓際になりますね。しかし、暖房を切ったあとの窓際は、朝晩にかなり冷え込みます。
うっかり寒さでフィットニアを枯らすことのないよう、夜になったら窓から1m以上離してあげるのがおすすめです。できればお部屋の中心部に移動させて、寒さを防ぎます。

原因②土が乾燥しているなら、過度な乾燥
「土の表面が乾ている」「鉢を持ち上げて軽い」「しばらく水やりを忘れていた」
このような場合、乾燥によってフィットニアの葉がしおれることがあります。フィットニアは他の観葉植物に比べて、水を好む傾向にあります。乾燥のし過ぎには気を付けてあげましょう。
特に、素焼き鉢やスリット鉢のような通気性のよい鉢植えでフィットニアを育てている場合、乾燥のし過ぎに気を付けます。

乾燥によってフィットニアの葉がしおれている場合の対処法
- 乾燥により葉がしおれている場合、たっぷりと水を与えれば復活する可能性が高い
- 葉水で株全体を保湿してあげるのもフィットニアにおすすめのお手入れ方法
※葉水(はみず)…霧吹きで株全体に水分を与えるお手入れ方法。フィットニアは葉が薄く乾燥に弱いので、こまめな葉水が大切です。
原因③土が湿っているなら、過湿によるダメージ
同じように、土に指を差して湿り気を感じる場合、多湿により根を傷めている可能性があります。土が乾かないうちに次から次へと水を与えている場合、根が呼吸できずに傷んで腐る「根腐れ」に発展することも。
また、気温の下がる時期は生長自体が緩慢になり、根が水分を吸い上げる力が弱まっていることもあります。
多湿によりフィットニアの葉がしおれている場合の対処法
- しばらく水やりを控えて様子を見る
- できるだけ風通しの良い場所に置く、室内であれば扇風機やサーキュレーターを活用
- 水やりチェッカーを活用

あわせて読みたい「サーキュレーターと扇風機の違い【植物に適しているのは?】」はこちら
水やりチェッカーを活用するのも水やりの失敗を防ぐには効果的です。土に挿すだけで色で水やりのタイミングを教えてくれるアイテムになります。
- 白⇒乾いている
- 青⇒湿っている

原因④直射日光による葉焼け
フィットニアは熱帯雨林が原産の植物です。そのため、直射日光には強くありません。特に気を付けたいのが高温期の直射日光です。真夏の西日は避けます。
葉焼けを起こすと葉がしおれるだけではなく、焦げて茶色く変色します。一度葉焼けした葉は元に戻りません。葉焼けの進行は、株自体を枯らす原因にもなりえます。

フィットニアが好むのは柔らかい日光
フィットニアは「半日陰」や「明るい日陰」を好みます。具体的にあげると、「日が当たったり当たっていないような場所(木漏れ日)」や「日当たりの良い場所のすぐ横の日陰」などです。
日光が不足すると、葉の色味やツヤが悪くなります。
冬場もできるだけ日当たりの良い場所に鉢を置くことが、フィットニアを美しく保つコツです。
原因⑤ 病害虫の被害
フィットニアは比較的丈夫な植物ですが、室内で育てているとカイガラムシやハダニ、屋外ではナメクジの被害を受けることがあります。
- カイガラムシ → 茎や葉に白い塊やべたつき
- ハダニ → 葉裏に細かいクモの巣状の糸や白い斑点
- ナメクジ → 葉に食害跡
原因⑥ 根詰まり
鉢の中が根でいっぱいになると、水や養分を十分に吸えず、しおれてしまいます。
鉢底から根が飛び出していたら根詰まりのサインです。
原因⑦ 古い葉の寿命
フィットニアは多年草ですが、古い葉は寿命で下からしおれることがあります。
これは自然な現象なので、無理に復活させる必要はありません。黄色くなって枯れた葉は取り除き、新芽の成長を促しましょう。
しおれたフィットニアを復活させる方法
「葉がしおれてしまった!」というとき、まずは落ち着いて原因を切り分け、適切な処置をしてあげましょう。
ここでは、一般的なしおれから復活させる流れをまとめました。
ステップ1:土の状態をチェック
- カラカラに乾いている場合 → たっぷりと給水し、鉢底から水を流す
- ジメジメしている場合 → 水やりをストップし、風通しの良い場所で管理
ステップ2:株全体を保湿する
- 葉水(霧吹き)で株全体に水分を与える
- 乾燥しやすい季節は加湿器やトレーの水張りも有効
ステップ3:置き場所を見直す
- 冬は15℃以上の暖かい場所へ移動
- 夏は直射日光を避け、レースカーテン越しに置く
ステップ4:ダメージ葉を剪定
- 完全に枯れた葉は取り除き、株の負担を減らす
- 新芽に栄養が回りやすくなる
ステップ5:回復を待つ
- 水やりや環境を整えたら、あとは「見守る」ことも大切
- 根が生きていれば、新しい葉を展開して復活する可能性は高い
フィットニアに関するよくある質問
Q1. フィットニアはどのくらいの頻度で水やりすればいいですか?
A1. フィットニアは土の表面が乾き始めたら水やりをするのが基本です。目安としては、室内で育てる場合、夏場は1〜2日に1回、冬場は1週間に1回程度です。ただし、鉢や室温・湿度によって変わるため、指で土の深さ1〜2cmを触って乾いているか確認してください。乾燥が続くと葉がしおれやすいため、土が乾きすぎていないかが最も重要なポイントです。
Q2. フィットニアに適した土の種類は何ですか?
A2. フィットニアは水はけと保水性のバランスがよい土を好みます。市販の観葉植物用培養土に、パーライトや軽石を少量混ぜると通気性が向上し、根腐れを防ぎやすくなります。逆に、水はけの悪い粘土質の土や、極端に軽く乾きやすい土は避けましょう。鉢底には必ず鉢底石を敷くことで、水はけを良くすることができます。
Q3. 室内で育てる場合、置き場所の湿度はどのくらいが理想ですか?
A3. フィットニアは湿度50%以上を目安に管理すると葉が元気に育ちます。乾燥が続くと葉がしおれやすく、特に冬の暖房による乾燥には注意が必要です。加湿器を使用したり、受け皿に水を張って鉢を置く「底面加湿」、霧吹きで葉水をこまめに行うと効果的です。
Q4. フィットニアの葉の色が薄くなる原因は何ですか?
A4. 葉色が薄くなる原因には、日光不足や栄養不足、過湿・過乾燥などがあります。日光不足の場合は葉の網目模様が薄くなり、全体的に緑色が淡くなります。肥料が不足すると葉が小さくなったり、色が薄くなることもあります。肥料は春〜秋に、液体肥料や緩効性肥料を少量ずつ与えると健康な葉色を保ちやすくなります。
Q5. フィットニアを増やす方法はありますか?
A5. はい、挿し木で増やすことが可能です。5〜10cm程度の健全な茎を切り、水挿しまたは湿った土に挿して発根させます。発根後は鉢に植え替え、明るい日陰で管理すると成長しやすくなります。挿し木は春から初夏にかけて行うのが最も成功しやすいです。
Q6. 鉢植えのフィットニアはどのくらいの間隔で植え替えるべきですか?
A6. フィットニアは根が鉢いっぱいになる「根詰まり」を起こすと葉がしおれやすくなります。一般的には2年に1回を目安に、ひと回り大きな鉢へ植え替えるのが理想です。植え替え時は古い土を軽く落とし、傷んだ根を剪定してから新しい土に植えましょう。
Q7. フィットニアの葉に斑点が出た場合、病気の可能性はありますか?
A7. はい、葉に茶色や黒の斑点が出る場合は、カビや細菌による病気の可能性があります。多湿や風通しの悪い環境が原因で発生しやすいため、病斑の葉は取り除き、風通しの良い場所で管理しましょう。また、発生初期には薄めた殺菌剤を使用することも有効です。
Q8. 室内でフィットニアを育てる際に、気を付けるべき冬場のポイントは?
A8. 冬場は気温10℃以下になると葉がしおれやすくなります。最低でも15℃以上を確保できる場所で育てましょう。また、暖房による乾燥を防ぐために加湿器や葉水を活用し、窓際などの冷え込みやすい場所からは離して管理するのが重要です。
Q9. フィットニアに使っていい肥料と、避けた方がいい肥料はありますか?
A9. フィットニアには観葉植物用の液体肥料や緩効性肥料が適しています。成長期(春〜秋)に薄めて与えると葉色が鮮やかになります。避けた方が良いのは、濃度が高すぎる化学肥料や根に直接触れる固形肥料で、肥料焼けを起こす可能性があります。
Q10. フィットニアの葉が落ちやすい季節はありますか?
A10. フィットニアは年間を通して葉が生え替わりますが、特に冬場や環境変化の時期に下葉が自然に落ちやすくなります。これは寿命による自然な落葉であり、過度に心配する必要はありません。落ちた葉は取り除き、新芽の成長を促すと良いでしょう。
まとめ

今回は、フィットニアがしおれる主な原因をいくつかご紹介しました。
乾燥のし過ぎよって葉がしおれることの多いフィットニア。しかし、まずは目の前の株をよく観察してみましょう。
現状をしっかりと把握した上で最適な対処方法を選びます。特に気を付けたいのが冬場の管理。寒さに強くないフィットニアにとって、日本の冬場は高いハードルになります。
とはいえ、「葉がしおれる」というのは植物からの分かりやすいサインです。これを機会に、管理方法を見直してみてくださいね。植物にとって快適な環境は、人にとっても過ごしやすい空間になりえます。
フィットニアがしおれる主な原因4つ
- 土が乾燥している⇒過度の乾燥による水枯れ
- 土が湿っている⇒多湿による根腐れに発展している可能性あり
- 寒すぎる(10度以下)→秋から冬にかけて葉がしおれる場合は寒さが原因のことが多い!
- 直射日光による葉焼け
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