「いつも通り、水やりしているのに元気がない」
「葉がしおれて張りも無くなってきた…」
「たくさん日光浴させているはずなのに、いまいち元気がない」
今回はこのようなお悩みをお持ちの方へ向け、ウンベラータの元気がない理由と対処法をよくある症状別で紹介します。
また、実際に10年ほど育ててきた実体験を交え、それぞれの症状に応じた対処法もいくつかご紹介しますので、ぜひご参考にされてください!
ウンベラータが元気がないときの症状チェックリスト(画像つき)
葉が垂れてしんなりする
- 原因の可能性
・水切れ(乾燥しすぎ)
・逆に根腐れ(過湿)で根が水を吸えない
▶水やり不要、植え替えも不要。虫もわかない清潔な観葉植物が欲しい人へ
- ポイント
土の乾き具合を確認。乾燥なら水やり、湿っているのにしんなりなら根腐れの可能性大。
▶鉢の土が乾かない!土がずっと湿ったままの観葉植物、原因と対処法
2. 葉が黄色くなる
- 原因の可能性
・水のやりすぎで根腐れが始まっている
・光不足で光合成ができない
・冬の寒さストレス - ポイント
黄色化はウンベラータのSOS。まずは根と環境を確認すること。
3. 葉が落ちる
- 原因の可能性
・急な環境変化(移動や気温差)
・根詰まりで養分が吸えない
・日照不足や水やりの偏り - ポイント
葉が数枚落ちる程度なら自然現象。大量に落ちる場合は危険信号。
4. 新芽が出ない / 成長が止まる
- 原因の可能性
・光不足で成長エネルギー不足
・根詰まりによる栄養不足
・休眠期(冬)に入っている - ポイント
春〜夏でも新芽が出ないなら、環境か鉢のサイズを疑う。
5. 幹がしわしわ・柔らかい
- 原因の可能性
・根腐れで水が吸えず、幹の水分が失われている
・強い乾燥で水分不足 - ポイント
幹がぶよぶよしているなら根が深刻に傷んでいる可能性大。早めに植え替えを。
6. 幹が細くひょろひょろしている
- 原因の可能性
・日照不足による徒長(光を求めて細長く伸びる)
・栄養不足 - ポイント
明るい場所に移すことで改善。剪定して仕立て直すのも有効。
7. 葉が小さい
- 原因の可能性
・光不足で十分に葉を展開できない
・根詰まりで養分不足
・成長期に肥料が足りていない - ポイント
葉が小さくなるのは「成長エネルギー不足」のサイン。植え替えや追肥で改善。
8. 葉がベトベトしている
- 原因の可能性
・カイガラムシやアブラムシが分泌する「甘露」
・害虫被害による二次的なベトつき - ポイント
葉裏や幹に白い粒や黒ずみがあれば害虫の証拠。早急に駆除を。
▶ウンベラータに虫が湧く?よくある症状や駆除方法、虫対策を解説
ウンベラータの元気がないときによくある原因と復活方法【症状別】
まずは、目の前のウンベラータをじっくり観察してください。
現状を客観的に見つめることで、元気がない原因と対処法が少しずつみえてきます。
幹が細くひょろひょろ
「ウンベラータの幹がひょろひょろとして細長く伸びている…」
このような場合、日光不足による徒長(とちょう)が考えられます。下写真はウンベラータと同じゴムの木の仲間のガジュマルです。
枝がひょろりと伸びています。これが徒長です。日光を求めて枝ばかりが上へ上へと伸びるため、見た目が弱々しくなります。また、徒長することで株自体も弱くなり、ちょっとしたストレスで傷みやすくなります。

復活方法
- 日当たりの良い場所へ移動(数日かけて少しずつ)
徒長の原因は主に日光不足です。ただ、いきなり日当たりの良い場所へ移動させたり、直射日光に当てるのはNG。ウンベラータは葉焼けを起こしやすいです。
置き場所を移動する場合は、数日かけて少しずつ移動させることで葉焼けを防ぎます。
あわせて読みたい「ウンベラータ ひょろひょろになる原因と対処法」はこちら
葉の色が悪い
「ウンベラータの葉の色が薄くなってきた」
「葉に茶色い部分がある」
このような場合に多いのが「葉焼け」です。葉焼けは強光を浴びることで葉が焦げたように痛むトラブルで、ダメージが広がると株自体が弱ってしまいこともあります。
特に、葉が大きく薄いウンベラータの葉は、葉焼けを起こしやすいです。葉焼け下部分は元に戻せません。環境の見直しが必要となります。

復活方法
- 半日陰へ移動(葉の色の変化に気づいたら早目に)
- 30度以上の高温時は葉焼けリスクが高まるため注意
- 直射日光は避ける、西日も注意
あわせて読みたい「ウンベラータが葉焼けする原因と予防する方法」
葉が落ちる
「ウンベラータの葉が落ちてしまった…」
ウンベラータの葉が落ちる主な原因として考えられるのが寒さです。ウンベラータは寒さに強くありません。5度以下になるととたんに葉を落とし始めます。
ただ、葉が落ちたからといって枯れたと諦めてしまうのはお待ちください。ウンベラータは春になると新芽を吹くことも多いからです。
冬場は水やりを控え目にして乾燥気味に管理し様子を見ます。
あわせて読みたい「ウンベラータ 冬のお手入れ方法【3つのコツを掴んで冬越し】」はこちら

復活方法
- 適温を保つ(10度は確保する)
- 直射日光を避けた日当たりの良い場所へ移動
- 暖かい時期は土が乾いたら水やり、冬場は乾燥気味に管理
あわせて読みたい「ウンベラータ 葉が落ちる原因と対処方法【徹底解説!】」
葉が小さい
「なかなか大きな葉が出てこない…」「育てているうちに葉が小さくなった」
このような場合、原因のひとつとして考えられるのが根がしっかり張っていないということです。
購入当初のウンベラータ特有の大きな葉は、プロが整った施設の中で管理し育てた状態のため、当然、大きく形のよい葉です。
ウンベラータは本来、熱帯アフリカが原産地の暖かい場所で生息する植物。温度・湿度・肥料・日当たり・風通しなど、プロはすべてを管理した上で、最高の状態で出荷しています。
そのため、ウンベラータ本来の大きな葉を出すには、管理環境を見直し十分に根を張らせる必要があります。
復活方法
- 管理の見直し(日当たりは十分か、寒さに当てていないか、水やりが多すぎないか、肥料を適期に与えているか等)
葉がベトベトしている

「ウンベラータの葉に触れるとベタベタとしている」
「ウンベラータの鉢のまわりがべとついて困っている」
ウンベラータの葉がベタベタしている場合、害虫による被害を受けている可能性があります。ウンベラータにつきやすい害虫としてあげられるのが、ハダニやカイガラムシ、アブラムシなどです。
これら害虫が葉に付くことで、害虫による排泄物が葉に付着します。これがベタベタの原因である場合が多いです。
葉をよく観察してみましょう。もし、小さな虫がついていたら害虫による被害を受けている可能性があります。
特に、ウンベラータを室内で育てている場合につきやすいのがハダニやカイガラムシです。これらの害虫がウンベラータに付くと、吸汁により徐々に株を弱らせます。見つけたら早目に対処するのが被害を最小限に抑えるコツです。
復活方法
- 害虫がいないか観察⇒見つけたら取り除くor殺虫剤を活用
私が実際にウンベラータを復活させた体験談
1. 冬の寒さと乾燥で弱ったウンベラータ
私が育てているウンベラータは、冬になるとどうしても元気をなくしてしまいます。
特に、室内の冷気+暖房の乾燥でダメージを受け、葉がまばらに変色し、全体的にツヤがなくなってしまいました。
春になって気温が安定してから、思い切って剪定を実施。
枝を切るのは勇気がいりますが、新しい芽の出る力を残すためには必要な作業です。
結果、初夏には元気な新葉が次々と展開してくれて、見事に復活しました。
2. ハダニ被害にあったときの対処法
ある年の夏、ウンベラータの葉に細かい白い斑点やくすみが出てきて、ツヤが失われてしまいました。よく見ると葉裏に小さなハダニが…。
このときはベニカXネクストスプレーを早めに使用。
数回散布するとハダニは収まり、葉のベトつきや変色がストップしました。
ハダニは放置すると株全体に広がり、光合成ができなくなってしまうので、早期発見・早期駆除が大切だと実感しました。
▶【口コミ】ベニカXネクストスプレーを実際に使ってみた!効果は…?
実体験から学んだこと
- ウンベラータは冬の寒さと乾燥に弱い → 春に剪定して仕立て直すのが復活のカギ
- ハダニは葉のツヤがなくなるサイン → 気づいたらすぐに薬剤で対応すること
よくある質問(FAQ)
Q1. 肥料を与えれば復活する?
A. 弱ったウンベラータにすぐ肥料を与えるのは逆効果。まずは日当たりや水やりなど環境を整えることが優先です。新芽が出始めたら、春〜夏の生育期に緩効性肥料や液肥を少量与えると効果的です。
Q2. 剪定した枝は挿し木にできる?
A. はい、可能です。春〜夏の暖かい時期なら発根率も高め。清潔な用土に挿すことで、新しい株として育てられます。
Q3. 葉水(霧吹き)は毎日したほうがいい?
A. 毎日でなくてもOKですが、乾燥しやすい冬やエアコンの風が当たる環境では葉水が有効です。害虫予防にもつながります。
Q4. どのくらいの頻度で植え替えが必要?
A. 目安は2年に1回程度。鉢底から根が出ていたら根詰まりサインなので、春〜夏に植え替えを検討しましょう。
Q5. 冬に完全に葉が落ちたけど、枯れた?
A. 枝や幹が緑色で硬さがあれば生きています。春になって気温が安定すると新芽が出ることも多いので、諦めず管理を続けてみましょう。
Q6. 幹が折れてしまった場合は?
A. 折れた部分は清潔なハサミで切り戻し、切り口を乾燥させましょう。枝の途中から新芽が出る可能性があります。折れた枝は挿し木に利用できます。
Q7. ウンベラータは直射日光に耐えられる?
A. 真夏や西日の直射は葉焼けの原因になるため避けましょう。春や秋のやわらかい日差しなら順化させながら徐々に慣らすのはOKです。
Q8. 葉がホコリっぽいけど拭いても大丈夫?
A. やさしく拭いて問題ありません。やわらかい布やティッシュで水拭きすると光合成効率もアップします。
Q9. 株元から小さな芽が出てきたけどどうする?
A. そのまま育てれば株立ち仕立てにできますし、切り取って挿し木にすることも可能です。育てたい形に応じて選びましょう。
Q10. 風通しはどのくらい重要?
A. とても重要です。空気がこもると害虫やカビの発生リスクが高まります。窓を開ける、サーキュレーターを使うなどして風を循環させましょう。
まとめ

今回は、ウンベラータの元気がない主な原因とそれぞれの対処法をいくつかご紹介しました。
ウンベラータになんとなく元気がないと感じたら、まずは目の前の植物をよく観察します。その後、確認する項目は以下の通りです。
- 直射日光や西日に当たっていなかったか?
- 日光不足になっていないか?
- 土が乾ききらないうちに水やりしていなかったか?
- 10度以下の寒さに当てていないか?
- 葉がベタついていないか?虫がついていないか?(特に乾燥しがちな冬場の室内は注意)
- 根詰まりしていないか?(鉢底から根っこが出ていたら根詰まりサイン)
今回の記事を参考に、ウンベラータのお手入れ方法を見直してみてくださいね。