ぷっくりとした肉厚の葉が真っ赤に染まる姿がかわいい多肉植物ピンクルビー。
今回は、ピンク色に紅葉する姿が魅力的な多肉植物ピンクルビー(ピンクルルビー)の育て方を徹底解説します。
紅葉した姿はまさに「ピンク色の宝石」ですね。管理のコツをつかんで長く丈夫に育てましょう。
ピンクでかわいい多肉植物「ピンクルビー」とは?
紅葉した姿が特に可愛い多肉植物「ピンクルビー(ピンクルルビーともいう)」。どんな特徴がある植物なのでしょうか?
ピンクルビーは「ベンケイソウ科グラプトベリア属」の多肉植物
グラプトベリア属は、「エケベリア」と「グラプトペタルム」の交配種です。
そのため、ピンクルビーは「形の良さ」と「育てやすさ」を受け継いでいます。葉挿しの成功率が高いのもピンクルビーの特徴です。
ピンクルビーの生長期は春と秋
ピンクルビーの生育が盛んになるのは春と秋です。真夏と冬は休眠期となり、生育が緩慢になります。
特に気を付けたいのが真夏の高温期です。多湿を嫌うため、湿気により根腐れを起こしやすい時期でもあります。
ピンクルビーの別名は「バッシュフル(はにかみ屋)」

ピンクルビーは別名「バッシュフル」といわれます。日本語に訳すと「はにかみ屋さん」や「照屋さん」だそう。
まわりの環境によって葉を紅く染めるのでこの名が付いたと思われます。可愛らしい名前ですね。
実際は、寒さや十分日に当たることで葉が真っ赤に紅葉します。
ピンクルビーの育て方のコツ3つ【多肉植物】
では、ピンクルビーの育て方のコツを3つご紹介します。
ピンクルビーの育て方のコツ①「水を遣りすぎない」
ピンクルビーは高温多湿を嫌います。
そのため、水の遣りすぎは株を腐らせ枯らす原因になることも。土がしっかりと乾いたのを確認した上で水を与えます。
水遣りの際は、水が葉に当たらないよう気を付けます。葉が重なり合っているため、水が溜まりやすいピンクルビー。
葉に溜まった水をそのままにしておくと、そこに光が集まりレンズの役割を果たすことで「葉焼け」を起こしたり、病害虫を招く原因にもなります。
水を与える際は株と鉢の隙間から与えて、葉に水がかからないようにしましょう。
ピンクルビーの水やり方法
・春と秋の生長期⇒土が乾いたらたっぷり水やり
・夏と冬の休眠期⇒月に1回~2回程度、土が完全に乾いてからやや控えめに水やり。葉がシワシワになってからでもよい。
※特に夏場は日が暮れてから底面給水させるのもおすすめ。鉢底給水は、大き目の容器に水を張り、鉢を20分程度浸けて吸水させる方法です。
【 関連topics 】「素焼き鉢のカビ!対処法とカビ対策について解説」はこちら
水やりの失敗を防ぐアイテムも
「なるべく枯らしたくない」「いちいち土の乾燥具合を確認するのは面倒」
このような場合、水やりチェッカーを活用すると管理が楽になり、根腐れも防げます。土に挿しておくだけで、水やりのタイミングを色で教えてくれる便利アイテムです。


水やりチェッカーが白くなったら水をやるだけ。管理が一気に楽になりますね。もちろん、水のやり過ぎによる根腐れのリスクも減らせます。
ピンクルビーの育て方のコツ②「基本は屋外で管理」
日当たりのよく風通しのよい場所で育てます。日光不足による「徒長(とちょう)」を防ぐためにも基本は屋外で育てましょう。
▲徒長した多肉植物
室内で管理する際にも、できるだけ日当たりのよい窓辺で管理します。特に、冬場、室内から急に屋外に出すと葉焼けするおそれがあります。
葉焼けを防ぐためにも、暖かくなってきたら徐々に日光に慣らしてあげましょう。
冬場でも5度以下にならないのであれば、屋外にだして日光浴させるのが望ましいです。日光を当てることで株を丈夫に保ち、徒長を防ぎます。
室内で管理する場合は、風通しがよくなるようサーキュレーターを活用するとよいでしょう。
高温多湿により、株を傷めやすい真夏は室内管理に切り替えることも選択肢のひとつです。
【 関連topic 】「サーキュレーターと扇風機の違い【植物に適しているのは?】」はこちら
置き場所の目安
- 春と秋⇒基本は屋外(雨の当たらない場所がよい)
- 夏と冬⇒厳しい暑さや寒さの場合は屋内へ(夏は直射日光を避ける、冬は5度を下回るようなら室内へ)
ピンクルビーの育て方のコツ③「害虫対策はしておく」
ピンクルビーはカイガラムシ(害虫)がつきやすいです。土表面に「オルトラン」をまいて、害虫対策をしておくのがよいでしょう。
また、水やりの際は葉に水がかからないようにして、葉が傷んで病害虫のリスクが高まるのを避けます。
オルトランってなに?
多肉植物につきやすいカイガラムシ(白くてふわふわした虫)を防ぐために効果的な農薬がオルトランです。
土の上にオルトランを散布することで水に溶けたオルトランを植物が吸収します。すると、その植物を吸った害虫を退治できるのです。
オルトランには液状タイプと粒状タイプがありますが、粒状が使いやすいのでおすすめです。
植え替えの際に土に混ぜ込んでもよいでしょう。効果は約1か月です。
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ピンクルビーの生育記録
ここでは、筆者が育てているピンクルビーの生育を記録していきます。ぜひ、ご参考にされてください。
ダイソーでピンクルビーを購入【2021/2/27】

ダイソーで元気一杯の「ピンクルビー」を買いました。(下写真)
葉がしっかりと詰まっていて可愛いです。ほんの少し照れて紅くなってますね。(バッシュフル!)

ただ季節は寒さの残る2月。
根詰まりして弱っている様子でもないので、もう少し暖かくなってから植え替えることにしました。
ピンクルビーを植え替え【2021/3/10】

たまたま家にあった鉢に植え替えました。ちょっと小さいかも…。できればもう一回り大きめの素焼き鉢がおすすめです。
ベンケイソウ科はあまり深く根を張らないので、鉢の深さはそこまで必要ありません。
深い鉢しかない場合は、鉢底石を多めに入れて水はけをよくしておきますが、今回は大きさも小さめですが深さもあまりなかったため、そのまま用土を入れました。
また、枯れていた下葉はピンセットで「プチッ」と取り除いています。(腐敗すると病害虫が寄ってくるため)
今後の管理方法
- 多肉植物の土に、赤玉小粒と鹿沼土を半々くらいに混ぜた用土を使用
- 昼間は屋外に出して5度を下回りそうな夜は室内に移動
- 断水気味に管理(土がカラカラになって葉がショボンとしていたら控え目に与える)
ちなみに、土の粒の大きさは多肉によって使い分けるとうまく育ちます。
ピンクルビーは中くらいの粒の土が適しているようです。(ちなみに粒が細かい土はグリーンネックレスやルビーネックレスなど、粒が大きめで荒い土はサボテンやハオルチア)
ピンクルビーの生育記録【2021/3/21】
暖かくなってきたので、基本、屋外で管理していたところ、葉の色がピンク色に変わってきました。
日当たりのよい場所に置いているからでしょうか。

可愛いですね。そろそろ暖かくなって子株を出してくれるでしょうか。
ピンクルビーの生育記録【2021/5/15】

5月も半ばに入り、かなり暖かくなってきました。土が乾く速度も上がっています。そして、モリモリとボリュームが出てきたピンクルビーです。

横から見てみます。よく見ると、根本付近からも小さな子株たちが出てきていますね。でも、このままだと鉢がきっつきつです…。来月あたり、植え替えが必要かもしれません。
ピンクルビーの植え替え【2021/5/27】
そろそろ重い腰を上げて植え替えます。これでは子株も十分に生長できなさそうなので…。一回り大きめの鉢に植え替えましょう。

今回は素焼き鉢に植え付けます。通気性がいいので水やりの管理がしやすいため根腐れリスクが少ないです。

土は、花ごころの「さぼてん多肉植物の土」です。水はけがよくピンクルビーに適した用土ですね。これに、元肥として「マグアンプk」を混ぜます。

マグアンプkは緩効性肥料です。あらかじめ混ぜ込んでおくだけで約一年程効果が持続します。水やりの度にすこしずつ成分が溶け出して効果を発揮するため、管理も楽ちんでおすすめ。
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あとこれも。オルトランDX。もっとも欠かせない「虫対策」です。

ピンクルビーは害虫がつきやすいので予防のためオルトランを使います。これで害虫対策はokでしょう!
オルトランは粒状の薬剤を土表面に撒くだけで害虫対策ができる商品です。「虫がとにかく嫌!無理!」という方は、予防のためにオルトランを撒いておくことを強くおすすめします。
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ピンクルビーには特別、肥料は必要ありませんが、生育を良くしたい場合は生育期に与えます。

筆者は株を大きくモリモリに育てたいのでマグアンプkを混ぜ込んでみました。なので、通常は水やりのみ。液肥も置き肥もしません。
あとは、雨が当たらないようにして土が乾いたら水やりするだけですね。日当たりよく風通しの良いベランダで管理を続けます。
ピンクルビーの経過【2021/7/1】
いつの間にかピンクルビーに蕾のようなものが出ていました。

暖かい日が続き、土が乾く速度も上がっています。が、ここで調子に乗って水をやりすぎるとすぐに根腐れしていまいます…。(経験済)
週に1回程度の水やりに抑えて様子をみます。
高温多湿のダメージを受けたピンクルビー【2021/9/6】
夏の暑さでダメージを受けてしまいました。葉数が減ったピンクルビーをご覧ください。

直射日光や水のやり過ぎは気を付け、ほぼ断水していたものの、今年は35度を超える日が続いた上、とどめの長雨…(まさに高温多湿)。うっかりベランダに出しっぱなしにしていたところ、弱ってしまいました…。
夏場は35度を超える日が続きそうなら、早めに室内に移動させた方がいいです。断水していても弱りやすいので。
暑さにはそこまで強くないピンクルビーですね。とはいえ、少しずつ涼しい日も増えてくるこの時期。もうひと頑張りしてほしいところ。
冬に向けてもう少し葉数が増えてくれるよう、今後も様子をみていきます。ちなみに、蕾はついていたもののどれも不発。開く前にカラカラになってしまいました。
今後の管理方法
- 直射日光を避ける
- 水やりは土が乾いてから
- 風通しの良い場所で管理
- ハイポネックスを薄めて水やりする(月1)
ピンクルビーの経過【2021/12/8】

真っ赤に紅葉はしているものの、 葉がしわっしわです。
何度か水やりはタイミングをみてしているものの、この状態が続いています。そして、花芽のようなものもついています。
ベランダの日当たりの良い場所に置きっぱなしです。ときどき5度を下回る朝もあるため、気を付けて室内に取り込まないといけませんね。
まとめ
今回は紅葉する姿が可愛らしい多肉植物、ピンクルビーについてくわしくご紹介しました。
ピンクルビーは育てやすい上に見た目も可愛い、とても魅力的な多肉植物ですね。ぜひ、育て方のコツをつかんで葉の変化を楽しんでください♪
ピンクルビーの育て方のコツ3つ
- 水を遣りすぎない
- 基本は屋外で管理(真夏・真冬は様子をみて室内へ移動)
- 害虫予防をしておく
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