スイカペペの葉が割れる原因と対策【要約】
- 風通し不足による蒸れ: 肉厚な葉は蒸れに弱いです。扇風機やサーキュレーターで空気の流れを作りましょう。
- 水の与えすぎによる腐敗: 多肉植物に近く、水分をため込むため、土がしっかり乾いてから水やりを。水のやり忘れより、やり過ぎの方が危険です。
- 直射日光による葉焼け: 本来は木漏れ日の下で育つ植物なので、直射日光は避けて明るい日陰に置くのがベストです。
ぷっくりとした肉厚の葉が可愛いペペロミア。種類が豊富で選ぶのが楽しいインテリアグリーンですね。
そんなペペロミアの葉が割れたり、欠けたり、縁が黒く枯れたりする症状にお困りではありませんか?
今回は、ペペロミアの葉が割れる主な原因とその対処方法をくわしくご紹介します。
スイカペペの葉が割れるのはなぜ?原因と対処方法を解説します
ペペロミアの葉が割れたように傷む原因①風通しの悪さによる蒸れ
ペペロミアの葉が割れたように欠けたり、葉の端が傷んで黒っぽく枯れたりする場合、風通しの悪いさによって蒸れ、葉が傷んでいる可能性があります。
ペペロミアは観葉植物として知られていますが、どちらかというと多肉植物にも近い存在です。
ペペロミアの葉はぷっくりとして肉厚ですね。
そのため、多肉植物と同じように葉や茎に多くの水分を蓄えています。特に気を付けたいのが梅雨時期や真夏の蒸れです。
窓を閉め切る真冬や真夏はできるだけ風通しよく管理
冷暖房の使用により、真夏や真冬は窓を閉め切ることが増えますね。
そうすると、どうしても室内の風通しが悪くなります。
とはいえ、頻繁に窓を開け閉めするのは難しいでしょう。 そんな時に活躍するのが扇風機やサーキュレーターです。
特に、水やり後は湿気が溜まりやすく蒸れを起こしやすいため、できるだけ風通しよく管理します。

ペペロミアの葉が割れたように傷む原因②水の与えすぎによる腐敗
冒頭でもお伝えした通り、ペペロミアは全体が多肉質です。そのため、観葉植物というよりは多肉植物に近い存在なのですね。
水をやり過ぎていると、葉や茎がぶよぶよと傷んで黒っぽく腐りやすいという傾向があります。
ペペロミアの水やりは土がしっかりと乾いてからが基本
多くの観葉植物の場合、春から秋にかけての暖かい時期は生長が盛んになります。
もちろん、ペペロミアも暖かい時期によく育ちます。
ただ、他の観葉植物と同じタイミングで水やりしていると、ペペロミアの場合は根腐れを起こしやすい傾向です。
もし、水やりのタイミングが分からなければ、下写真のように分かりやすくぐったりとしてからでもok。
▲水切れによりぐったりと下を向いたペペロミア
ペペロミアの場合、水をやり忘れるより、水を与え過ぎることの方がリスクが高いといえます。
▲水やりして数日後のペペロミア
ペペロミアの水やり方法【目安】
20度~25度くらいの春~秋 | 土がしっかりと乾いたらたっぷりと水を与える。受け皿に溜まった水はこまめに捨て根腐れを防ぐ。風通し良く管理。 |
梅雨時期や、30度以上の真夏 | 土がしっかりと乾いたのを確認し、できるだけ涼しい時間帯に鉢底から水が少し染み出るくらいに水を与える。水やり後は直射日光を避け、できるだけ風通しのよい場所に置くこと。 |
15度以下の秋~冬 | 土がしっかりと乾いてさらに3~4日ほどしてから常温の水を与える。できるだけ暖かい時間帯に水やりし、その後はしっかりと水気を切って風通しのよい明るい場所へ。 |

ペペロミアの葉が割れたように傷む原因③直射日光による葉焼け
▲春先、室内に置いていたペペロミアをいきなり屋外の日向にだすと高確率で葉焼けする
ペペロミアは「明るい日陰」や「半日陰」「レースカーテン越しの光」など柔らかな日光を好みます。
熱帯アメリアが原産のペペロミアは、一年を通して暖かく明るい風通しのよい場所を好みます。 これだけ聞くと、

と思いがちです。
しかし、自生地でのペペロミアは熱帯雨林に囲まれた木漏れ日のような場所で育ちます。つまり、下草的存在のペペロミアは直射日光は苦手なのですね。
特に気温が高い時期は直射日光で葉焼けを起こしやすいです。
すでに葉焼けによって傷んだ葉は元に戻せる?
残念ながら、すでに葉焼けによって茶色く傷んだ葉は元に戻せません。
さらに、葉焼けを起こした部分は光合成もできません。
そのため、葉焼けするような環境にペペロミアを置き続けていると、観賞価値が下がるだけでなく、株自体をも枯らしかねないのです。
葉焼けに気付いたら直射日光の当たらない場所へ移動するか、遮光ネットを使います。
▲遮光ネットはダイソーにも売っています【筆者が購入したものは200円でした】

スイカペペの葉が割れるときによくある質問
スイカペペの葉のトラブルは、日々のケアで解決できることがほとんどです。
ここでは、葉の割れに関連してよくある質問とその詳しい回答をご紹介します。
1. 葉が割れるだけでなく、縁が茶色く枯れるのはなぜですか?
葉の縁が茶色く枯れるのは、主に乾燥のしすぎ、または水やり不足が原因です。
特に冬場の暖房が効いた部屋や、夏場の強すぎる日差しで土がすぐに乾いてしまう環境では、葉の水分が蒸散しすぎて縁から傷み始めることがあります。
また、根が傷んでいたり、根詰まりを起こしていたりすると、水分を十分に吸い上げられずに同じ症状が出ることがあります。
2. 割れた葉は元に戻りますか?
残念ながら、一度割れてしまった葉は元には戻りません。
人間の皮膚と同じで、傷ついた組織が完全に修復されることはありません。
見た目が気になる場合は、株の健康に影響がない範囲で、清潔なハサミで根元から切り取っても大丈夫です。
新しい葉が次々と出てくるので、そちらを大切に育てましょう。
3. 葉の表面がベタベタするのは、葉の割れと関係がありますか?
葉の表面がベタベタするのは、害虫(特にカイガラムシやアブラムシ)の排泄物である「すす病」の可能性が高いです。
これは葉の割れとは直接関係ありませんが、害虫が植物を弱らせることで、結果的に葉の健康を損ない、割れやすくなることもあります。
ベタつきを見つけたら、早めに害虫駆除を行いましょう。
4. 葉が割れる前に、何かサインはありますか?
はい、あります。葉が割れる前には、葉が全体的にしなびてきたり、弾力がなくなってきたりすることが多いです。
また、葉の表面にツヤがなくなり、少し白っぽく見えることもあります。
これらのサインが見られたら、水やりや置き場所の環境を見直すタイミングです。
5. 加湿器を置いても葉が割れるのはなぜですか?
加湿器を置いているのに葉が割れる場合、以下の原因が考えられます。
- 加湿器と植物の距離: 加湿器から出るミストが直接葉に当たりすぎると、水滴が葉に長時間残り、それが原因でカビが生えたり、逆に葉が傷んだりすることがあります。
- 湿度計の確認: 部屋全体の湿度が十分に上がっていない可能性があります。湿度計を置いて、常に適切な湿度(50〜70%程度)を保てているか確認しましょう。
- 風通しの不足: 湿度が高くても風通しが悪いと、蒸れてしまい逆効果です。サーキュレーターなどで空気を循環させることが重要です。
6. 植え替え直後に葉が割れるのはよくあることですか?
植え替えは植物にとって大きなストレスとなるため、直後に葉が傷んだり割れたりすることは稀にあります。
これは、新しい環境に適応しようとする過程で、一時的に水分の吸収が不安定になったり、根が傷ついたりするためです。
植え替え後は、数日間は半日陰の場所で安静にし、水やりも控えめにして様子を見ましょう。
7. 葉が割れないように、事前に何かできることはありますか?
はい、予防策として以下を心がけましょう。
- 定期的な葉水: 霧吹きで葉の表裏に水をかけることで、空中湿度を保ち、乾燥を防ぎます。ただし、頻繁すぎるとカビの原因になるので、葉が乾いてから行い、風通しも良くしてください。
- 適切な鉢選び: 水はけの悪い鉢や、株の大きさに合わない鉢は根詰まりや過湿の原因になるため避けましょう。
- 株の観察: 日常的に葉の色や形、手触りを確認し、小さな変化に気づけるようにしましょう。
8. スイカペペの種類によって葉の割れやすさは違いますか?
はい、スイカペペを含むペペロミア属には多くの種類があり、葉の厚みや質感が異なるため、割れやすさも多少異なります。
例えば、葉が薄い品種よりも、肉厚でぷっくりとした葉を持つ品種の方が、水分の急激な変化に敏感で、割れやすい傾向があるかもしれません。
しかし、基本となる原因と対処法は同じです。
9. 葉が割れた部分から病原菌が入ることはありますか?
可能性はゼロではありません。割れた葉は、いわば植物の「傷口」です。
そこから細菌や真菌などの病原菌が侵入し、感染症を引き起こすリスクはあります。特に湿度が高く、風通しが悪い環境では注意が必要です。
重症化する前に、割れた葉を切り取る、風通しを良くする、必要であれば殺菌剤を使用するなどの対策を検討しましょう。
10. 葉の割れを防ぐために、肥料は必要ですか?
肥料は葉の割れを直接防ぐものではありませんが、健康な株を育てるためには適切に与えることが重要です。
植物が栄養不足になると、葉が弱くなり、結果的に割れやすくなることもあります。
ただし、肥料の与えすぎは根を傷つけ、逆効果になることがあるので注意が必要です。
春から秋の生育期に、規定量を薄めて少量与える程度で十分でしょう。
スイカペペの葉が割れるのはなぜ?原因と対処方法を解説【まとめ】
- 風通し不足による蒸れ: 肉厚な葉は蒸れに弱いです。扇風機やサーキュレーターで空気の流れを作りましょう。
- 水の与えすぎによる腐敗: 多肉植物に近く、水分をため込むため、土がしっかり乾いてから水やりを。水のやり忘れより、やり過ぎの方が危険です。
- 直射日光による葉焼け: 本来は木漏れ日の下で育つ植物なので、直射日光は避けて明るい日陰に置くのがベストです。
今回は、スイカペペ(ペペロミア)の葉が割れる主な原因と対処法をご紹介しました。
ぷっくりとした肉厚の葉に多くの水分を蓄えているペペロミア。
管理のコツは、「観葉植物と多肉植物の中間くらいの間隔で水やりすること」です。
今回の記事を参考に、ぜひ、可愛いペペロミアを長く楽しんでください。
※下表はあくまで目安です。ご参考までにご活用くださいね。
温度【目安】 | 湿度【目安】 | |
人が快適と感じる環境 | 17度~27度くらい | 40%~60%くらい |
ペペロミアに適した環境 | 20度~25度くらい、耐えられるのは10度程度まで。 | 70%~(風通しがよいのが条件) |
▲温度計を置いてときどきチェックする習慣を!
スイカペペの葉が割れる主な原因、その対処法
風通しの悪さによる蒸れ | できるだけ風通しのよい場所に置く。屋外なら日陰~半日陰、室内ならレースカーテンの窓際。窓を閉め切る時期はサーキュレーターを活用するのがよい。株が混みあってきたら剪定して風通しよく仕立てることも検討。 |
水のやり過ぎによる腐敗 | 水やりの基本は土がしっかりと乾ききってから。ペペロミアは肉厚の葉に水分を蓄えているため、水の与え忘れよりも与え過ぎに要注意。冬はさらに間隔を空けて乾燥気味にする。 |
直射日光によるダメージ | もともとが熱帯雨林の下草的存在のペペロミアは直射日光が苦手。室内なら窓際。場合によってはレースカーテンを。屋外なら半日陰。真夏は日陰。 |
ペペロミアのその他topics
