花びらのように広がる小さな5枚の葉がゆらゆらと垂れ下がるシュガーバイン。
その涼し気でおしゃれな見た目から、観葉植物としてはもちろんのこと、寄せ植えのグリーンとしても人気のある植物です。
耐陰性があるため室内でも育てられるシュガーバインではありますが、いつの間にか葉がしおれて弱々しい姿になってお困りではありませんか?
そこで今回は、シュガーバインがしおれる主な原因とその対処法をくわしくご紹介します。
シュガーバインがしおれる原因と対処法を徹底解説!
シュガーバインは元々自然界に存在する植物ではなく、人間が作り出した園芸種です。
そのため、過度なストレス(0度以下の寒さや30度以上の暑さ等)には強くありません。
シュガーバインがしおれる原因①30度以上の暑さ
シュガーバインは30度以上の暑さが苦手です。
真夏は株が弱りやすいだけでなく、水やり後の蒸れも起こしやすいため、根腐れに発展しそのまま枯れてしまうこともあります。
また、高温期は直射日光による葉焼けのリスクも高まります。
その反面、寒さには意外と強く0度程度までは耐えられます。風通しのよい涼しい場所を好む植物です。
対処法
- 30度以上の暑さにはできるだけ当てない、屋外で管理している場合は30度以上になったら室内の涼しい場所へ移動させる(ただしエアコンの風に直接当てない)
- 真夏の水やりは日が暮れてからが望ましい。水やり後は蒸れを防ぐためにも、しっかりと水気を切って受け皿に溜まった水もこまめに捨てる。
- 室内管理にする場合、できるだけ風通しのよい明るい場所に置く。とはいえ、日光不足になると葉と葉の間隔が伸びて色が薄くなりやすい。半日陰がベスト。レースカーテン越しの光でok。
シュガーバインは暑くジメジメとした環境は苦手。蒸れを嫌うから、真夏の管理には気を付けなければならないんだ。
シュガーバインがしおれる原因②直射日光によるダメージ
シュガーバインは直射日光で葉焼けを起こしやすいです。
葉焼けとは、強光によって葉の一部が焼け焦げたように茶色く変色する生理障害のことをさします。
葉焼けした箇所を元に戻すことはできません。
また、葉焼けはシュガーバインの観賞価値を下げるだけでなく、株自体をも弱らせ枯らす原因にもなりえます。
対処法
- 直射日光や西日に当てない(特に夏場は葉焼けを起こしやすいので要注意!)
- 移動が難しい場合は遮光ネットや寒冷紗を使って遮光する
葉焼けした部位は光合成ができなくなる。株が弱るのを防ぐためにも、葉焼けに気付いたら早目に場所を移動するか、遮光ネットを利用してね。
シュガーバインがしおれる原因③蒸れ(風通しの悪さ)
シュガーバインは高温多湿を嫌います。
ジメジメとして蒸れる環境が続くととたんに弱って葉がしおれ、そのまま根腐れに発展しがちです。
根腐れを起こすと根が腐敗により水分を吸い上げられず、株自体を枯らす原因になります。
土が乾ききらないうちに次から次へと水を与えていると、根が呼吸できずに酸欠状態に陥り、そのまま傷んで腐ってしまいます。
また、根詰まりした状態を放置し続けるのも根腐れの原因になりえます。
特に、肥料を与える場合は必ず根詰まりしていないかを確認してください。
対処法【水やりの目安】
- 20度~30度未満…土の表面が乾いたらたっぷりと水やり
- 30度以上…株の様子をみながらやや間隔を空けつつ水やり、できるだけ風通し良く涼しい場所へ
- 15度以下…土の表面が乾いて1~3日ほどしてから様子をみて水やり
シュガーバインの植え替え適期は、20度~25度程度の過ごしやすい時期。
シュガーバインがしおれる原因④過度の乾燥
高温多湿、蒸れが苦手なシュガーバインではありますが、あまりにも乾燥状態が続くと葉の先端が茶色く枯れたり、しおれたりという症状が出始めます。
水やりの目安は、20度~25度の生育が盛んな時期は「土の表面が乾いてきたらたっぷりと」です。
それ以外の時期は株の状態をみつつやや控えめにします。「控え目にする」というのは、ちょこちょこと水やりするという意味ではありません。
株の状態をみつつ、「前回水やりした日」と「次に水やりする日」の間隔を空けるという意味です。
対処法
- 春・秋(15度以上~)…土の表面が乾いてきたらたっぷりと水やり。2週間に1回、水に薄めたハイポネックスを与えてもよい。
- 真夏(約30度~)…土の表面が乾いて1~2日ほどしてから水やり。できるだけ涼しい時間帯におこなう。水やり後はしっかりと水気を切り風通しのよい半日陰に置く。
- 冬(15度以下)…土の表面が乾いて2~3日ほどしてから水やり。できるだけ暖かい午前中~昼頃に常温(30度くらい)の水を与える。水やり後はしっかりと水気を切り風通しのよい場所へ。
ちょこちょこと水を与えていると、シュガーバインの嫌う「蒸れ」の原因になるよ。メリハリのある水やりがベスト。
シュガーバインがしおれる原因⑤0度以下の寒さ
寒さに強く0度程度までは耐えられるため、関東より以西では屋外での冬越しも可能なシュガーバイン。
ではありますが、霜に当たると葉がしおれて弱ってしまいます。0度を下回りそうな日の夜は室内へ移動し寒さをしのぎます。
特に、水やりをした日の夜に冷え込む場合は室内へ移動しておくのが無難です。朝になったら屋外へ出します。
室内管理の場合は、冬の間に光線不足によって徒長を起こすことが多いです。
できるだけ明るい場所に置き、風通し良く管理することで美しい姿を保ちつつ冬越しさせることができます。
対処法
- 0度以下になりそうなら室内へ取り込む(屋外管理の場合)
- 室内管理の場合は徒長しやすいためできるだけ明るい場所に置く
- 冬場の肥料は不要
- 水やりは最低限に抑え耐寒性を高める
室内はどうしても風通しが悪くなりがち。特に窓を閉め切りがちになる真夏や冬は、扇風機やサーキュレーターを活用するのがおすすめ。
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シュガーバインがしおれる原因⑥冷暖房の風が直接当たる
シュガーバインをエアコンの風が直接当たる場所に置いていると、極度の乾燥によって葉の水分が奪われしおれてしまいます。
特に、シュガーバインを天井から吊るしている場合、うっかりエアコンの風が当たっていることも多いです。
対処法
- エアコンや冷暖房器具の風が直接当たらない場所に置く
- 屋外の場合は室外機の前も避けて
シュガーバインがしおれる時によくある質問
寒さにはどれくらい耐えられる?
シュガーバインは0度くらいまでなら耐えられることが多いです。
地域によっては屋外でも冬越しできますが、0度を下回るようなら室内の窓際に置いて冬ご越します。
耐陰性は強いの?
シュガーバインは耐陰性はあるものの、あまりにも日当たりが悪いと葉の色が悪くなったり、葉と葉の間隔が伸びてだらしない見た目になります。
室内なら南~東向きの窓際、屋外なら半日陰で育てるのが適しています。
水を与える頻度は何日に1回?
シュガーバインは土が乾いたタイミングでたっぷりと水を与えるのがベストです。
土が乾く速度は気温や日当たり、湿度や使用している土の種類などによって異なるため、「〇日に1回」などと決めて水やりするのは避けます。
外で育てられる?
シュガーバインの生育適温は20度~25度くらいです。
時期によっては屋外で育てられますが、35度以上になる真夏や0度以下になる冬は室内への移動が必要になります。
ただ、強い日差しや雨ざらしは苦手なので、地植えには適しません。
毎年購入するものの、徐々に弱って枯れる…
光が足りなかったり強すぎたりすると、葉が硬くなったり間延びしたりして見栄えが悪くなります。
ただ、株元付近の葉は新陳代謝によって徐々に落ちてきます。
長持ちさせたい場合は適期に茎をカットし、挿し芽で再生させるのがおすすめです。
まとめ
今回は、シュガーバインがしおれる主な原因と対処法をくわしくご紹介しました。
シュガーバインがしれおてぐったりとしやすいのが真夏です。25度を超えるようになってきたらできるだけ風通しのよい涼しい場所に置いてあげます。
シュガーバインは人が快適と感じる環境を好む傾向があります。元々、シュガーバインは自然界には存在せず、品種改良の末にオランダでつくられました。
特に夏バテしやすくジメジメとした環境に置き続けると葉がしおれてぐったりとすることが多いです。
ちょっぴり手のかかるシュガーバインですが、ほどほどに気を使いつつ、末長く可愛がってあげてくださいね。
シュガーバインがしおれる主な原因とは?
- 30度以上の高温(真夏)
- 直射日光によるダメージ
- 水のやり過ぎや風通しの悪さによる「蒸れ」
- 過度の乾燥
- 0度以下の寒さ、霜
- エアコンの風に直接当たる、など
葉がベタベタしたり、葉の色が何となく悪い時は、葉の付け根や裏・茎などに小さな虫がついていないか確認してください。
シュガーバインにつきがちな害虫にはカイガラムシやハダニ、アブラムシなどがあります。
害虫を放っておくと枯らされてしまうこともあるよ。早目に駆除することが大切。
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