肉厚の葉とすっきりとした見た目が定番の観葉植物「サンスベリア」。最近では、空気清浄効果のあるエコプラントとしても人気の高いインテリアグリーンです。
そんなサンスベリアですが、長く育てているうちに「葉がしわしわになってきた…」ということはありませんか?
そこで今回は、サンスベリアがしわしわになる主な原因とその対処法についてくわしくご紹介します。
サンスベリアがしわしわになる原因とは?
まずは、サンスベリアの葉がしわしわになる主な原因からみていきましょう。
サンスベリアがしわしわになる原因①「過度の乾燥」

「サンスベリアの葉にしわ(縦シワ)が入り、若干内側に丸まっている」という場合、過度の水不足に陥っている可能性があります。
サンスベリアの葉がしわしわになる主な原因のひとつが「過度の乾燥」です。
ただ、単に水のやり忘れでしわしわになっているのか、根が傷んで水分を吸い上げることができずにしわしわになっているのかを判断するには、「土の状態」や「これまでの管理方法」を考慮し判断する必要があります。
過度の乾燥?根腐れ?どちらかを判断する方法
サンスベリアの葉がしわしわになっているのが単なる水のやり忘れによりものか、または、根腐れによるものなのかは土の状態を観察し判断する必要があります。
- 土が乾いている(しばらく水やりを忘れていた)…過度の乾燥により葉にしわがよっている可能性が高い
- 土が湿っている(土が乾ききらないうちに水やりしていたor気温が15度以下にもかかわらず土が乾いてすぐの水やりを続けていた)…根腐れを起こしている可能性あり
▲根腐れしている場合、根元がすでに柔らかくなり腐敗していることが多いです。
サンスベリアがしわしわになる原因②「寒さによるダメージ」
「サンスベリアがしわしわになり葉が途中で折れ曲がっている」という場合、寒さによるダメージを受けている可能性があります。
暑さと乾燥に強いサンスベリアの原産地は、アフリカや南アジアの乾燥地帯です。そのため、サンスベリアは非常に寒さ弱いという特徴があります。
サンスベリアの生育に適しているのは20度~30度です。
最高気温が15度を下回ると徐々に生長が緩慢になり、10度以下になると休眠期に入り水をほとんど欲しなくなります。
また、しわしわにはなっていないものの、「サンスベリアの葉が黄色っぽくなり、根元から倒れている」という場合、水のやり過ぎによる根腐れを起こしていることも考えられます。
サンスベリアがしわしわになったときの対処法
次に、サンスベリアがしわしわになったときの対処方法をご紹介します。
サンスベリアがシワシワな時の対処法 手順1「まずは、よく観察」
サンスベリアの葉がシワシワになっている場合、よく観察して現状を正確に把握します。また、時期によっても対処法は変わってくるので、以下でくわしく見ていきましょう。
- 葉がシワシワになっているものの自立している
- 葉がシワシワになり途中で折れ曲がっている
- 根元が柔らかくなり葉が倒れている(しわしわというよりふにゃふにゃである)等
サンスベリアがシワシワな時の対処法 手順2「葉の状態と時期別で対処」
サンスベリアの現状を把握できたら、状況と時期別で対処法を見極めます。
ケース1.サンスベリアの葉に縦ジワが入って少し丸まっている場合
サンスベリアの葉に縦ジワが入りやや内側に丸まっている場合、過度の乾燥が疑われます。時期別で対処方法をご紹介します。
春・秋の生長期
- 土がカラカラに乾いているようであれば、たっぷりと水を与えて様子を見る
真夏(8月頃)と真冬(11月末~3月末頃)の休眠期
- 休眠期のため水分をほとんど必要としないため、最高気温が15度程になったら水やりを再開する
- 10度以上の室内に置いている場合、土がカラカラに乾いているなら土表面が濡れる程度に控え目に水を与えて様子をみる(月に1回程度)
ケース2.サンスベリアの葉がしわしわになり折れ曲がっている場合
サンスベリアの葉がしわしわになり、途中で折れ曲がっているような状態の場合、寒さによって傷んでいる可能性があります。時期別で対処方法を見ていきましょう。
春~秋
- 土がしっかりと乾いてから水を与える
- すでに茶色く腐った箇所は取り除き、水を控えて様子を見る
- 根元が腐っている場合、葉挿しで育てなおせることもある
「寒いどころか20度~30度程度の温度を保てている」という場合、水のやり過ぎにより根腐れを起こしていることも考えられます。その場合はしわしわというより、葉がぐにゃぐにゃになり根元から倒れてくるのが特徴です。
すでに腐った箇所を元通りにすることは無理なので、カットして取り除きます。根本がまだ柔らかくなっておらず硬い場合は、水を控えて乾燥気味にすることで復活する可能性もあります。
根元がすべて茶色く腐っている場合は、無事な部分の葉を利用して「葉挿し(はざし)」で育てなおすという選択肢もあります。
あわせて読みたい「サンスベリア葉挿しの方法を分かりやすく解説します!」はこちら
冬(11月~4月頃)
- 10度以上の暖かい室内で管理している場合、土がしっかりと乾燥して3日程経ってからやや控えめに水やりする
- 休眠期のため水やりは控えて暖かくなってから再開する(10度以下の場合)
気温が低くなる冬場は、サンスベリアをできるだけ乾燥気味に管理しましょう。暖かい時期と同じ感覚で水を与えていると、「寒さ」や「根腐れ」を引き起こす原因になるからです。
10度以下になるとサンスベリアは休眠期に入るため、生長がほぼ止まり、水分を吸い上げる力自体が低下します。
そのため、冬場の水やりは土がカラカラに乾いて3日程経ってから、やや控え目に与えます(月に1回程度が目安)。断水気味に管理するのがサンスベリアを冬越しさせるコツです。
冬場に関しては、葉にしわが現れたからといって、安易に水を与えるのは注意が必要です。
あわせて読みたい「サンスベリア 冬の管理のコツ3つ【冬越しの方法とは?】」はこちら
サンスベリアのしわしわを防ぐ!正しい水やり方法
サンスベリアの水やり方法は時期によって異なります。共通しているのは「土がしっかりと乾いてから」ということです。
サンスベリアの水やりは「土が乾いてから」が鉄則
土が乾いたかどうかの確認方法としては、
- 鉢を持ち上げてみて軽い
- 土に指を3cm程入れて水気を感じない等
サンスベリアの管理を楽にする便利アイテムも!
「いちいち土の乾き具合を確認するのは面倒」「できるだけ枯らしたくない」
このような場合に重宝するのが水やりチェッカーです。土に差しておくだけで色で水やりのタイミングを教えてくれます。
- ブルー⇒水が足りている
- ホワイト⇒乾いている
真夏と冬場の場合は土が乾いて(水やりチェッカーが白になって)三日程してから、やや控えめに水を与えることで、根腐れや寒さによる傷みを防ぎます。

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まとめ
今回は、サンスベリアがしわしわになったときの主な原因と対処法をご紹介しました。
筆者の経験上、乾燥による葉のしわは適切な時期に水を与えることで改善しやすいです。しかし、根腐れによるものの場合はなかなか難しいかもしれません。
また、冬場はどうしても葉にしわが入りやすい時期でもあります。ただ、冬季の水のやりは根腐れに発展しやすいため注意が必要です。
筆者の経験上では、
- 春・秋のしわしわ(15度以上ある時期)⇒水やりで改善しやすい
- 秋~冬にかけてのしわしわ(気温が下がり始める頃)⇒多湿により根腐れしていることが多い
- 真夏・冬場のしわしわ(15度以下になる時期)⇒乾燥気味に管理しているためしわは入りやすい。生長期になったら水やりすることで改善することが多い
と、こんな感じです。
しわしわになったサンスベリアを復活させるためには、よく観察することが必要です。その上で最適な対処方法を試してみてください。
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