条件さえ合えば、一年中可愛らしい花を咲かせてくれる植物「ハナキリン(花麒麟)」。
今回は、ハナキリンの育て方を基本の水やり方法~剪定方法まで、徹底解説します!
ハナキリンの育て方【水やり】
まずは、管理の基本である水やりについてです。
ハナキリンに水やりするタイミングと、方法を時期別で解説します。
ハナキリンの水やり【春~秋】
まずは、ハナキリンの生長が旺盛な春~秋にかけての水やり方法です。
水やりのタイミング
土が乾いていたら水を与えます。
「鉢を持ち上げて軽い」「鉢底から見える土が乾いている」「指を第一関節くらいまで入れて、土に湿気を感じない」
などが、水やりのタイミングです。

水やりチェッカーを利用するのもひとつの選択肢です。水のやり過ぎによる根腐れを防げますよ。
水やりの方法
鉢底から水が流れ出てくる程度にたっぷりと水を与えましょう。
たっぷりと水を与えることで、鉢内部の古い空気を排出させる効果もあります。
ハナキリンの水やり【冬場】
次に、ハナキリンの生長が緩慢になる冬場の水やり方法です。
水やりのタイミング
土が乾いて2~3日くらい経ってから水やりします。
「暖かい場所で乾燥気味に管理する」
これが、ハナキリンを冬越しさせるコツです。
水やりの方法
冬場のハナキリンは、生長が鈍くなっています。そのため、冬場のハナキリンは、水を吸い上げる力自体が低下します。
春から秋にかけてと同じように水やりしていると、多湿によって根が傷む「根腐れ」を起こしかねません。
土全体が湿る程度に、「春から秋にかけてよりもやや控えめの水量」を意識して水やりをします。
ハナキリンの育て方【置き場所】

ハナキリンを丈夫に育てるのに適した置き場所の条件です。暖かく乾燥した環境を好むハナキリンは寒さに気を付けて置き場所を決めましょう。
ハナキリンの置き場所【春~秋】
春から秋にかけてはハナキリンの生長が旺盛な時期です。なるべく日当たりの良い場所に置いて育ててあげましょう。
基本は日当たりよく風通しのよい屋外が望ましいです。
ただし、暗い室内からいきなり屋外の日当たりの良い場所へ移動させるのは控えましょう。「葉焼け」の原因になります。
暗い場所から日当たりの良い場所へ移動させる場合、少しずつ日光に慣らす必要があります。
「室内の窓近く⇒屋外の半日陰⇒屋外の日当たり良い場所」
こんな感じですね。(それぞれ、約一週間ずつ置いて移動させるのがおすすめ)
真夏の直射日光は葉焼けすることも…
ただし、真夏の直射日光(西日も含む)は葉焼けすることもあるため、注意が必要になります。
様子をみて遮光ネットを利用するか、半日陰に移動させてあげましょう。
ハナキリンの置き場所【冬場】
ハナキリンは寒さに非常に弱いです。5度以下になるようなら屋外へ入れます。
ハナキリンの生育適温は15度~30度くらいです。暖かく乾燥した暖かい場所を好みます。
冬場も花を楽しみたいのであれば、なるべく暖かい温度を一定に保つ必要があります。
窓際の冷え込みに注意
日中は暖かくに当たりが良い窓辺。しかし、朝晩は想像している以上に冷え込みます。
ハナキリンは寒さにとても弱いため、冬場の窓際は注意が必要でしょう。
ハナキリンの育て方【土】
ハナキリンを育てるのに適した土は、排水性にすぐれた水はけの良い土です。
ハナキリンを育てるのに適した土
ハナキリンは太い茎に多くの水分を蓄えているため、乾燥に強いです。
逆に、多湿には弱いため、排水性にすぐれた水はけの良い土が適しています。鉢底石も忘れずに。
以下では、ハナキリンを育てるのに適した土をいくつかご紹介します。
多肉植物用の土

ハナキリンは暖かく乾燥した環境を好むため、多肉植物やサボテン用の土が適しています。
自分でブレンドするのは面倒、という方におすすめです。
根腐れしにくくなるよう配合された土もあり、とても使いやすいですよ。
観葉植物用の土に赤玉土(小粒)を半々で混ぜる

観葉植物用の土に赤玉土(小粒)を混ぜ込むことで、ハナキリンの好む水はけのよい土を作ります。
他に、「鹿沼土(細粒)」や「バーミキュライト」「川砂」「パーライト」などを混ぜてもよいでしょう。
また、鉢底石を少し多めに入れるのも、排水性を確保するのに有効です。(深めの鉢植えの場合)
あわせて読みたい「ハナキリンにおすすめの土!元気に育てるには土選びが重要な理由」
ハナキリンの育て方【植え替え】
ハナキリンに植え替えが必要となるタイミングをご紹介します。
ハナキリンの植え替え「タイミング」
ハナキリンの鉢底から根がはみ出ている場合、「根詰まり」している可能性が高いです。
根詰まりが考えられる場合、一回り大きな鉢植えに植え替えましょう。
ハナキリンの植え替え「頻度」
ハナキリンは2年に一度程度の植え替えが必要となります。(あくまで目安です)
ハナキリンの育て方【肥料】
ハナキリンは植え替えの際に、緩効性の肥料(マグアンプk、ハチパラエースなど)を混ぜ込んでおく程度で十分でしょう。

ハイポネックスのような液肥を与える場合には、春から秋の生長が著しい時期に施します。
肥料の与えすぎは「花付きの悪さ」を招くことも
ハナキリンに肥料を与えすぎると、茎や葉が生長するのに栄養が消費され、花が付きにくくなることもあるようです。
ハナキリンは、肥料の与えすぎに気を付けましょう。
ハナキリンの育て方【剪定】

ハナキリンの剪定が必要なタイミングと剪定方法をご紹介します。
剪定が必要なハナキリン【剪定のタイミング】
ハナキリンが以下のような状態の場合、剪定を検討する必要があります。
・茎が縦に伸びすぎて樹形が崩れている(見栄えが悪い)
・茎の重さで鉢が倒れそうになっている
・茎や葉が込み合って風通しが悪い
ハナキリンの剪定【方法】

①適期におこなう(5月~6月頃)
②清潔なハサミで伸びすぎた茎を切る
③風通しの良い半日陰で養生させる(休ませる)
あわせて読みたい 「ハナキリンの剪定方法【タイミングと手順を解説します】」はこちら
「ハナキリン 挿し木のやり方をくわしく解説します【花麒麟】」はこちら
まとめ
今回はハナキリンの育て方をご紹介しました。
ハナキリンを育てる上で欠かせないのは「暖かい温度」と「適度な乾燥」ということが分かりましたね。
コツをつかんで、ハナキリンを長く、健康に、丈夫に育てましょう!
ハナキリンの水やり
・春~秋⇒土が乾いたらたっぷりと
・冬⇒土が乾いて2~3日程してからやや控え目に
ハナキリンの置き場所
・春~秋⇒15度~30度なら屋外。風通し良く日当たりのよい場所(ただし真夏の直射日光は注意)
・冬⇒寒さに弱いため、最低でも5度以上の場所
ハナキリンの土
・排水性にすぐれた水はけの良い土(サボテンや多肉植物用の土でok)、鉢底石も忘れずに!
ハナキリンの植え替え
・鉢底から根っこがはみ出ていたら検討。目安は2年に一回。
ハナキリンの肥料
・植え替えの際に緩効性肥料を混ぜ込む程度でok
・肥料のやり過ぎは花付きを悪くすることもあるため注意
ハナキリンの剪定
・「伸びすぎて樹形が崩れた」「茎や葉が込み合って風通しが悪い」場合に剪定を検討
・適期に余分な茎をかっとし、その後、半日陰で休ませる