ぷっくりとした丸みのある葉が可愛いペペロミア。コンパクトなペペロミアは室内に置いて楽しむのにも丁度よい大きさですね。
そんなペペロミアは伸びすぎた茎をカットして土に挿す「挿し木【さしき】」で、とっても簡単に増やせるのをご存じですか?
そこで今回は、ペペロミアの挿し木の方法を画像付きで分かりやすくご紹介します。
ペペロミアを挿し木で増やす方法を分かりやすく解説します!
ペペロミアを挿し木で増やすのに適しているのは春から秋にかけての暖かい時期です。
ズバリ、挿し木を成功させる最大のコツは「適期におこなうこと」。これに尽きます。
ペペロミアの挿し木 手順①葉付きの茎を5cm~7cmほどカット
まずは、元気のよいペペロミアから葉の付いた茎を5cm~7cmほど切り取ります。
ハサミは清潔で切れ味の良い物を使いましょう。切り口は斜めにカットします。
▲切り口は斜めにカットしよう
斜めに切ることで断面の面積がより広く取れるため、より多くの水分を吸い上げることができるからです。
※ちなみに、植物の茎を発根させて親株と同じ性質を持つ個体を増やす方法を「挿し木」といいます。そして、挿し木をする際に使用する茎のことを「挿し穂(さしほ)」と呼びます。
ペペロミアの挿し木 手順②下葉をカットしておく
カットしたペペロミアの茎は葉数を調整しておきます。葉数が多いと葉からの蒸散によって茎の水分がどんどん抜けてしまうからです。
▲頂点の葉を2枚残し、それ以外の下葉をカットしました
当然ですが、元株から切り離したペペロミアの挿し穂は根っこを失っていますね。
そのため、葉が多いままだと発根する前に茎が乾燥によって枯死してしまう恐れがあります。葉がある限り、植物は光合成をおこないます。
挿し穂の頂点の葉を2~3枚残し、それ以下の下葉はあらかじめ、清潔なはさみでカットしておきましょう。
さらにくわしく「ペペロミア 葉が落ちる原因とは?対処法も解説」はこちら
ペペロミアの挿し木 手順③水差しにして発根を待つ
葉数を調整したペペロミアの挿し穂は水を張った容器に挿しておきます。うまくいけば2週間ほどで発根が確認できるはずですよ。
もちろん、挿し穂はそのまま土に挿しても構いません。ただ、水に差すことで発根したかどうかを確実に確認することができます。
不安な場合は水差しがおすすめです。
ペペロミアの挿し木 手順④毎日、水を替える
水はできるだけ毎日替えましょう。そのままにしておくと水が腐敗し、切り口から傷んでしまうことがあります。
下写真は水差しにして2週間ほど経過したペペロミアの茎です。
これくらい根が伸びれば安心ですね。ただ、この根は水の中で発根させたものです。
土に植え替える場合、新しい環境(土)に応じた根が張るまではまだまだ気が抜けません。
ペペロミアの挿し木 手順⑤土に植え付ける
発根したペペロミアの挿し穂を土に植え付けていきましょう。この時に使う土は水はけよく、養分を含まない清潔な土です。
小さめの鉢に土を入れ、発根済の挿し穂をそっと挿します。
ピンセットで挿し穂を掴みながら挿すと簡単です。または、細い棒上のもので土に下穴を開け、そこに挿し穂を差し込みまわりの土を指で軽く押さえます。
▲赤玉土(小粒)は使い勝手がよいので購入して損はない
例:赤玉土(小粒)、バーミキュライト、川砂、市販の「種まき、挿し木用土」など
ペペロミアの挿し木 手順⑥根が張るまでは過度の乾燥に注意し風通しのよい場所に置く(直射日光×)
水差しで発根させた挿し穂を土に植え付けたら、最後にたっぷりと水を与えます。
発根しているとはいえ、今ある根はあくまで水耕栽培での根です。土に応じた根を張るまでは過度の乾燥に気を付けつつ、できるだけ風通しのよい場所に置きます。
もちろん、直射日光は×です。
挿し穂に触れて抵抗を感じるようになれば根が活着したサインです。徐々に通常の管理に移行します。
ペペロミアの挿し木 手順⑦15度以下になったら室内へ
▲挿し木から約3か月後のペペロミア
屋外に置いている場合、15度以下になったら室内へ移動しましょう。ペペロミアは熱帯地方が原産のため寒さが苦手です。
耐えられるのは8度程度まで。それ以下だと徐々に弱って枯れてしまうでしょう。
室内に置いている場合は夜間の冷え込みに注意します。そして、水やりは土が乾いてさらに3~4日してからおこないましょう。
さらにくわしく「ペペロミア 冬に気を付けるべきお手入れポイント3つ」はこちら
まとめ
▲そのままハイドロカルチャーにするのもおすすめ
今回は、ペペロミアの挿し木の方法を画像付きでくわしくご紹介しました。
春から秋の暖かい時期には生育が旺盛なペペロミア。茂り過ぎると蒸れて葉や茎が傷むことも。
剪定で出た茎を使って挿し木に挑戦してみてはいかがでしょうか?
さらにくわしく「ペペロミアが枯れる原因とは?元気がない理由を解説します」はこちら
ペペロミアの挿し木【手順】
- 適期は4月~9月頃の暖かい時期。葉付きの茎を5cm~7cmほどカットする。
- 葉数を調整する
- 水差しにして発根を待つ
- 毎日、水を替える
- 発根したら清潔な土に植える
- 直射日光を避けた風通しのよい場所に置いて根が活着するのを待つ
- 15度以下になったら室内へ移動。水やりは控え目にシフトし寒さに備える。
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