すっきりとした丸みのある幹に手のひらを広げたような葉が涼し気で印象的なインテリアグリーン・パキラ。
パキラは金運を高めてくれる「発財樹」としても人気で、海外では「マネープラント」ともよばれています。そんなパキラの葉が落ちると、思わず不安な気持ちになってしまいますよね。
そこで今回は、人気の観葉植物パキラの葉が落ちる原因と対処法をわかりやすく解説します。
パキラの葉が落ちるときに必ず確認すべき3つのポイント
まずは、パキラの葉が落ちるときに確認すべきポイント3つから見ていきましょう。
パキラの葉が落ちる時に確認すべきこと①幹が柔らかくなっていないか?

パキラの葉が落ちるとき、まずは幹がぶよぶよになっていないか確認します。もし、幹や根本が柔らかくなっている場合、残念ながらすでに根腐れに発展している可能性が高いです。
その場合、まだ元気な枝葉が残っていればカットし、挿し木で育てなおすこともできます。
あわせて読みたい「 パキラを挿し木で増やす方法を分かりやすく解説します!」はこちら
パキラの葉が落ちる時に確認すべきこと②5度以下の寒さに当てていないか?
パキラは5度以下の寒さに当たると、徐々に葉を落として枯れてしまいます。
特に暖かい場所を好むパキラにとって、耐寒性があるとはいえ日本の冬の寒さは大きなストレスです。
できるだけ暖かい場所に置き10度程度は保ちます。

パキラの葉が落ちる時に確認すべきこと③虫が付いていないか?
特に、室内でパキラを管理している場合につきやすいのが「ハダニ」や「カイガラムシ」などの害虫です。
もし、パキラの葉が色が抜けたようになっていたら、害虫による吸汁被害も考えられます。
特に、窓を閉め切ることの多い寒い時期の室内で発生しやすいのがハダニです。
葉の表・裏・葉の付け根、茎まわりなどに小さい虫がいないか確認します。
もし、蜘蛛の巣状のものが付着していたらハダニの可能性が高いです(霧吹きで水をかけるとわかりやすい)。
被害を最小限に抑えるためにも、見つけたら早目に取り除きましょう。
パキラの葉が落ちる原因と対処法
次に、パキラの葉が落ちる主な原因とそれぞれの対処法を見ていきましょう。
パキラの葉が落ちる原因①水のあげすぎ
太い幹に大きな葉をもつパキラですが、実は、ほかの観葉植物と比較してそこまで根が張りません。
そのため、必要以上の水やりは根を傷めて腐らせる「根腐れ」を引き起こします。根腐れするとそのほとんどが徐々に葉を落とし、そのまま腐って枯れてしまいます。
10日以上土が湿っているという場合は、下記の項目を確認してみましょう。
根腐れの確認【目安】
・幹に触れると柔らかい
・株本がぐらつく
※株に合わない大きすぎる鉢植えにパキラを植えている場合、どうしても水の管理が難しくなり根腐れに発展しやすいということもある
「土が乾ききらないうちに水を与えている」という場合は、まず根腐れを疑います。すでに根腐れに発展している可能性が高い場合には、上記2点のような症状が現れるはずです。
残念ながら、根腐れに至ってからでは高確率で枯れてしまいます。
まだ元気な葉と茎部分が残っていたらその部分をカットし、挿し木で育てなおすという方法もあります。
水のやりすぎでパキラの葉が落ちるときの対処法 ・株本が柔らかい、株自体がぐらつく →すでに根腐れに発展している可能性が高い。まだ元気な葉茎が残っていればカットし挿し木にしてみる →残った幹は乾燥気味に管理し暖かく風通しのよい場所でしばらく様子をみる(根が生きていれば新芽が出ます) ・株本は堅い、ぐらつかない →土が乾いてから水やりするように変える、他の原因を探ってみる ※冬場のパキラは生長が緩慢になる休眠期です。根が吸水する力自体が弱まっているため、「土が乾いてさらに2,3日してからの水やり」が望ましいです。 あわせて読みたい「パキラ 冬の管理方法と注意点【冬に弱る原因3つとは?】」はこちら
パキラの葉が落ちる原因②5度以下の寒さ

秋から冬にかけてパキラの葉が落ちる場合、寒さが原因であることが多いです。
室内でも育てられる観葉植物として知られるパキラではありますが、本来は中南米が原産の暖かい気候を好む植物になります。
現地のパキラは太陽の光をたくさん浴びながら、高さ約15メートルにもなり美味しい実をつけるそうですよ。
また、夜間に冷たいお水で水やりしているという場合も要注意です。
吸いきれずに残った水分が長く鉢内に停滞し、そのまま水分が冷えて根まで傷めてしまいます。
寒さでパキラの葉が落ちる時の対処法
・最低でも10度は確保したい
→温度計を設置し寒すぎないか確認する
・室内であっても朝晩の窓際は想像以上に冷え込むことが多い
→夜になったら窓から1~2mは離す
・床は冷気が溜まりやすいので鉢を床に直接置いている場合は注意
→鉢スタンドを利用するか新聞紙やバスタオルを折りたたんで鉢の下に挟む(寒さ対策)
※床暖房の効いた場所に直接鉢を置いていうと、根腐れを引き起こすこともある。温めすぎにも注意。
パキラの葉が落ちる原因③害虫

冬の室内管理で多いのがハダニやカイガラムシによる被害です。
特にハダニは、パキラにつきやすい害虫のひとつで、風通しの悪い乾燥した環境で発生します。
ハダニがパキラにつくと、吸汁によってどんどんと葉を変色させそのうち株自体を弱らせて枯らされてしまいます。
「葉の色がなんだかおかしい」
「葉が落ちるようになった」
「なんとなく元気がない」
ハダニが吸汁した後の葉は白っぽく色が抜けたように見えます。ハダニを予防するためには、葉水が効果的です。
※ハダニ…蜘蛛の仲間の害虫。葉の裏や葉の付け根部分についていうことが多い。

害虫によりパキラの葉が落ちる時の対処法
・見つけ次第取り除く
→被害を最小限に抑える
・取り切れない場合
→殺虫剤の使用も検討する
パキラの葉が落ちる原因④直射日光
本来は日光を好むパキラではありますが、室内で管理していた株をいきなり外の日差しに当てると「葉焼け」を起こすことがあります。
「パキラの葉が部分的に白くなってきた」
このような場合は葉焼けを起こしている可能性が高いです。直射日光や西日が当たっていないか確認します。

葉焼けは見た目を悪くさせるだけではありません。葉焼けした部分は光合成ができなくなるため、ダメージが進行することで株自体が枯れてしまうことも十分にありえます。
葉焼けに気づいたら早めに置き場所を変えるか、遮光ネットを利用し対策しましょう。
パキラが好むのは「半日陰」や「レースカーテン越しの日光」
パキラは耐陰性があるため室内でも育てられます。ただ、あまりにも日光が不足すると徒長(とちょう)を起こしてひょろひょろとした見た目になり、ストレスに弱くもなります。
パキラが好むのは「半日陰」や「あかるい日陰」「レースカーテン越しの日光」などです。
パキラの葉が落ちる原因⑤根詰まり
「パキラを購入してから一度も植え替えたことが無い」
「前回、植え替えてから2年以上が経っている」
このような場合、根詰まりや土の肥料不足なども考えられます。根詰まりを解消するためだけではなく、古くなった土を更新するためにも植え替えは必要です。
何年も植え替えないままだと、徐々に団子状の土になり、排水性が低下して根腐れを引き起こすこともあります。

パキラを植え替えるタイミング
・鉢底から根がはみ出ている
・水やり後、水分がなかなか土が浸み込んでいかない
・2年に1回の植え替えが目安
あわせて読みたい「パキラの植え替え方法【タイミングと植え替え後の管理】」はこちら
まとめ
今回は、パキラの葉が落ちる主な原因4つとそれぞれの対処法をくわしくご紹介しました。
金運アップの象徴的なパキラの葉が落ちるとショックですよね…。しかし、目の前の株をしっかりと観察し、ここ最近の管理方法を思い出してみましょう。
改善できるポイントがあればさっそく行動し、焦らずに見守ることが大切です。
ただひとつ、注意したいのが「植物は急激な環境の変化に弱い」ということ。
移動させる場合は数日かけて少しずつ動かすと、植物への負担も最小限に抑えられますよ。

あわせて読みたい「パキラが枯れる原因とは?【枯らさないためのコツ3つも】」はこちら
パキラの葉が落ちるときに確認すべき3つのこと 1.幹や枝が柔らかくなっていないか? ⇒根腐れしていないかの確認 2.5度以下の寒さに当てていないか? ⇒パキラは寒さに強くないため 3.害虫はついていないか? ⇒害虫による吸汁が進むと枯らされてしまうため
パキラの葉が落ちる主な原因と対処法
・水のあげすぎ
⇒しばらくは乾燥気味に管理して様子を見る。基本は「土が乾いてから水やり」。
・5度以下の寒さ
⇒できれば10度は確保できる場所に置いて管理。
・害虫
⇒被害を最小限に抑えるためにも、見つけ次第取り除く。
・直射日光
⇒葉焼けの原因になるため、半日陰が望ましい。特に高温期の強光は葉焼けに発展しやすい。
・根詰まり
⇒鉢底を確認し根がはみ出ていたらひとまわり大きめの鉢に植え替える(春~秋)。また、2年以上植え替えていない場合も、土を更新するために植え替えるのが望ましい。
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