手のひらを大きく広げたような葉が特徴的なパキラ。「発財樹」や「マネープランツ」と呼ばれ、パキラがよく育つ環境ではお金に苦労しないとか。
また、パキラは耐陰性があるため室内でも育てられる観葉植物として高い人気を誇ります。
そんなパキラですが、なかなか大きくならない様子にお悩みではありませんか?
そこで今回は、パキラを大きくしたい時にしておくべきこと3つを解説します。パキラがなかなか育たずにお悩み中の方は、ぜひ今回の記事をご参考にされてくださいね。
パキラを大きくしたい時にしておくべきこと3つとは?
パキラを大きく丈夫に育てたい場合、まずは、パキラの原産地の環境を知りましょう。
日本では観葉植物として人気のパキラですが、原産地である熱帯アメリカでは高さ10m以上にもなる熱帯性の樹木です。
パキラを大きくしたい時にすべきこと①生育適温なら屋外に置いてみる
▲スリーコインズで購入したパキラ【2020年12月】
パキラの生育適温は約20度以上で、一年を通して暖かく風通しのよい気候を好みます。
日本でパキラを育てる場合、観葉植物として迎え入れることがほとんどですね。
もちろん、室内でも育てられる丈夫なパキラではありますが、さらにパキラを大きく丈夫に育てていきたい場合、風通しを確保するのがもっとも効果的でしょう。
▲スリーコインズで購入して1年半後のパキラ【2022年6月】
植物の生長に欠かせないのが「日光」「水」そして「風」です。風を受けることで気孔の開閉が活発になり、光合成がさかんになるといわれます。
風通しの面でいうと、室内管理だとどうしても屋外には敵いません。気温が許す限りは屋外に置いてやることで、より生育をよくすることができます。
さらにくわしく「パキラがひょろひょろになる理由と対策とは?」はこちら
25度を超えたら葉焼けに気を付けよう
とはいえ、暑い時期は直射日光により葉の一部が焼け焦げたように変色する「葉焼け」を起こしやすいです。
葉焼けというと、「茶色くなる」と思われがちですが、上写真のように色が抜けたようになることもあります。
葉焼けはパキラ見た目を悪くさせるだけでなく、葉焼けした部分は光合成もできなくなるため、葉焼けした面積が増えると株自体をも弱らせてしまう原因になります。
約25度以上になったら直射日光を避け、半日陰か日陰へ移動し葉焼けを防ぎます。遮光ネットを利用してもよいでしょう。
▲ダイソーの遮光ネットを利用
また、冬に室内に置いていたパキラを春に屋外へ出す場合、いきなり日向に置くと葉焼けを起こしやすいです。
植物は急激な環境の変化に弱いため、「鉢を移動する場合は数日かけて少しずつ」おこないます。
例:室内の窓際(一週間)⇒屋外の日陰(一週間)⇒半日陰(一週間)⇒様子を見て日向へ(ただし高温期は葉焼けを起こしやすいため強光は避ける、西日も×)
さらにくわしく「パキラの葉が色抜けしている…原因は?対処法も」はこちら
パキラを大きくしたい時にすべきこと②根詰まりしたら植え替え
春から秋の暖かい時期にかけてのパキラは生長がさかんになります。
そのため、パキラを2年以上植え替えていないと、「根詰まり」や「土の劣化」により、鉢内の水はけが悪くなりがちです。
根詰まりを起こすと根がスムーズに水分を吸い上げられず、生育に影響を及ぼします。
たとえば、「新しい葉がなかなか出てこない」「葉の色つやが何となく悪い」「水やりしても葉にハリが戻らない」などですね。
さらにくわしく「パキラの植え替え方法【タイミングと植え替え後の管理】」はこちら
1~2年に一度の植え替えが理想的
パキラの鉢底を覗いて根っこがはみ出ていれば根詰まりのサインです。暖かい時期にひとまわり大きめの鉢へ植え替えましょう。
植え替えの適期は春から秋の暖かい時期ですが、筆者のおすすめは気温が20度以上になる春です。
春に植え替えることで冬までの間に根をしっかりと張らせ、冬に備えることができますよ。
また、根詰まりを起こしている様子が見られない場合でも、2年に一度は植え替えるのが理想的でしょう。
パキラは水はけのよい土を好みます。土が古くなってくると土の粒が崩れて団子状になり、鉢内の水はけが悪くなるからです。
あわせて読みたい「パキラに適したおすすめの鉢植え3つの条件とは?」はこちら
パキラを大きくしたい時にすべきこと③15度以下なら冬越しに集中
パキラが耐えられる寒さは5度といわれ、観葉植物の中でも寒さに強い方です。とはいえ、本来は暖かい気候を好むパキラ。
15度以下になるとパキラの生長は徐々に緩慢になってきます。それと同時に、根が水分を吸い上げるスピードも落ちるため、水やり後、土が乾くまでに時間がかかるようになってきます。
この時に、暖かい時期と同じように水やりを続けていると起こしがちなのが「根腐れ」です。
水やりは土が乾いて3~4日してから
最低気温が15度を下回るようになったら水やりは控え目に移行します。具体的には、「土が乾いてさらに3~4日してから常温の水を暖かい時間帯に与える」です。
このようにすることで、樹液濃度を高めて寒さに備えることができます。根腐れを起こしてからでは復活は困難です。
根を冷やし株を弱らせないためにも、冬場の水やりは必要最低限に抑えます。
あわせて読みたい「パキラ 冬の管理方法と注意点【冬に弱る原因3つとは?】」はこちら
水やりチェッカーがあると管理が楽になる
とはいえ、「土が乾いた」のを確認するのはなかなか手間です。そして、土が乾いたという状態がイマイチ分からない…という方も多いのではないでしょうか。
土が乾いたかどうかの確認方法としては、「鉢を持ち上げて軽い」「土に指を2~3cm挿して水気を感じない」などがあります。
ただ、どれも感覚頼りで確実性が低いです。特に冬場の水やりは難しいですね。そんな時に重宝するのが家庭用水分計です。(下写真)
▲土が乾いたら「白」、濡れていたら「青(水色)」と一目瞭然!
スティック状のチェッカーを土に挿しておくだけで、土の乾き具合を測定して色で水やりのタイミングをお知らせしてくれる便利アイテムです。
冬場の場合は、チェッカーが白になってさらに3~4日してからの水やりがよいでしょう。
「これだけは枯れしたくない!」というお気に入りの一鉢に挿しておくのもおすすめですよ。
▲シンプルな見た目で目立ちにくいのもいい
まとめ
▲ダイソーで購入した100円のパキラ【2021年4月】
今回は、パキラを大きくしたい時にすべきこと3つをくわしくご紹介しました。
パキラを大きくしたい場合、「日光」「水」「風」を最大限にする必要があります。
▲ダイソーで購入して1年後のパキラ
たとえばパキラの生育がさかんな春から秋。この時期に日光が不足すると枝(葉と幹をつなぐ部分)ばかりが日光を求めてひょろひょろと伸びていきます。
これは徒長(とちょう)の代表的な症状で、一見、大きくなったようにみえますが株自体は弱々しくなっていきます。
▲徒長を起こしたガジュマル【例】
十分な日光と風通しを確保し育てたパキラと、徒長したパキラの違いがはっきりと出るのが冬場でしょう。
春から秋に十分な体力をつけた丈夫なパキラは水やりさえ気を付けていれば寒さに耐えてくれることが多いです。
しかし、徒長を起こしたパキラはちょっとした環境の変化(寒さや蒸れ)などで大きなダメージを受けやすくなります。
大きくすることはもちろん、丈夫な株に育てることで、パキラをより長く楽しむことができますよ。
▲大きくなったように見えて徒長していることも。ちなみに、節と節の間隔が広くなり間延びするのも徒長の症状。
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パキラを大きくしたい時にすべきこと3つとは?
- 生育適温(約20度~30度未満)なら屋外に置いてみる
- 根詰まりしたら暖かい時期にひとまわり大きめの鉢へ植え替える
- 15度以下になったら冬越しに集中する
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